trust5882021年3月26日読了時間: 35分≪論文≫公益法人税制優遇のルビンの壺現象:価値的多様性と手段的多様性への干渉 / 出口正之 (国立民族学博物館教授) 本稿は公益法人税制が課税強化から促進税制への180度転換となったことに関する政策的意図を辿り、理論的な裏付けを行ったものである。税制改正のカギを握るのは、公益法人としての行政や企業にはない特性の発揮、すなわち、「価値的多様性」と「手段的多様性」の重要性を指摘した。
trust5882021年3月26日読了時間: 27分≪論文≫会計からみる公益法人制度改革の課題と可能性 / 尾上選哉(日本大学教授) 本稿は、会計の観点から、公益法人制度改革の趣旨に照らして新公益法人制度が有効な社会システムとして機能しているかについて、現状を検討することを通じて改善すべき課題を明らかにするとともに、会計が今後の公益法人制度の発展にどのように寄与し得るかを論じるものである。
trust5882021年3月26日読了時間: 21分≪論文≫公益法人の拡充のために公益法人税制が果たすべき機能の考察 / 苅米 裕(税理士) 新公益法人制度は、各々の事業体の機能を考慮した課税制度の設計を検討する必要がある。本稿は、急増している一般社団・財団法人を顧慮し、公益法人への移行を促進するため、法人税制の面から考察をしたものである。
trust5882021年3月26日読了時間: 21分≪特別報告≫非営利組織における財務報告の検討に関する報告~財務報告の基礎概念・モデル会計基準の提案~について / 松前江里子(公認会計士) 非営利組織は、社会的保障活動への期待を大きく受けており、彼らが果たすべき責任は、会計を含むガバナンスの仕組みによって支えられる。今回、提案されたモデル会計基準は、非営利組織の行動を説明する目的に対応して、非営利組織の自立性を前提とした会計基準という考え方を基本としている。
trust5882021年3月26日読了時間: 22分≪査読付論文≫地方創生における地域資源の戦略的活用とその成功要因 ―広島安芸高田神楽のケーススタディ― / 今枝千樹(愛知産業大学准教授)・ 藤井秀樹(京都大学大学院教授) 地方創生の起爆剤となりうる地域資源を開発するには、資源の戦略的な重点配分が不可欠であり、そのためには地域資源の提供者と支援者との間の情報の非対称を可能な限り緩和する必要がある。かかる問題意識にもとづいて広島安芸高田神楽のケーススタディを行い、以下の知見を得た。
trust5882021年3月26日読了時間: 43分≪査読付論文≫市民活動支援をめぐる施設、組織、政策 ―アクターネットワーク理論の視点― / 吉田忠彦(近畿大学教授) 日本の市民活動支援施設の中で最大の「かながわ県民活動サポートセンター」の設立は、当時の知事の強いリーダーシップによるものだったが、それだけではなく地域の活発な市民活動、長く続いた革新県政による財政問題、県の行財政改革、利便性の高い建物の存在などが影響していた。
trust5882021年3月26日読了時間: 12分≪査読付論文≫子ども食堂におけるドメインの定義 / 菅原浩信(北海学園大学教授) 本稿では、子ども食堂におけるドメインはどのように定義されているのか、具体的に明らかにすることを目的に、新潟県内の6か所の子ども食堂を採り上げ、その分析および考察を試みた。その結果、これらの子ども食堂では、直面する環境状況に適合したドメインが定義されていることが明らかとなった。
trust5882021年3月26日読了時間: 12分≪査読付研究ノート≫民事再生手続による学校法人再建の可能性 / 岩崎保道(高知大学教授) 本稿は、民事再生手続による学校法人の再建状況を明らかにするとともに、今後の学校法人の円滑な再建処理に寄与する考察を行うものである。その検討方法として、学校法人の経営破綻の影響や先行研究を整理したうえで、学校法人の再建に当たり重要な要件(再建の可能性を高める条件)を提示した。
trust5882021年3月26日読了時間: 28分≪査読付研究ノート≫災害とソーシャル・キャピタルに関する一考察 ―熊本県益城町津森地区を事例に― / 黒木誉之(長崎県立大学准教授) 本論文では、地域社会が「ガバメントからガバナンスへ」と変容してきた現在、ソーシャル・キャピタルを地域社会を支える鍵概念と位置づけている。そして、災害が続く現状に鑑み、熊本県益城町津森地区を事例として、被災地でのソーシャル・キャピタル醸成について考察している。