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- 第13回大会記 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
第13回大会記 2009.9.26-27 名古屋大学 統一論題 非営利法人の会計基準統一の可能性をさぐる 税理士 橋本俊也 はじめに 非非営利法人研究学会の第13回全国大会は、2009年9月26日・27日の両日、名古屋大学野依記念学術交流館(準備委員長:佐藤倫正)において開催された。その前日(9月25日)には理事会が開催され、事務局からの会務報告のほか、会員総会に提出するための平成20年度決算案、平成22年度予算案等の議案承認が行われた。 大会1日目は会員総会に引き続き、松葉邦敏氏(成蹊大学)の司会の下に、本大会の統一論題「非営利法人の会計基準統一の可能性をさぐる」の報告と討論が行われた。統一論題の各氏の報告要旨は、以下のとおり。 【統一論題報告要旨】 (1)川村義則氏(早稲田大学)「公益法人会計基準にみる非営利法人会計の基準」 現行の公益法人会計基準の設定プロセスから、非営利法人会計の基礎概念を抽出し、企業会計と非営利法人会計を統合する基礎概念を模索することが必要であると述べられた。その上で統合を考えた場合には、企業会計を中心に非営利法人会計(さらに公会計)との統合を進めることよりも、上位の会計一般の考え方に照らして非営利法人会計のあり方を探っていくことが重要であると指摘された。 (2)江田 寛氏(公認会計士)「NPO会計基準を民間で作成することの意義」 国民生活審議会総合企画部報告において、「特定非営利活動法人制度の見直しに向けて」が公表され、民間主体で会計基準を作成する必要性が強調された。これを受けて、平成21年3月31日に全国のNPO支援センターが集まり、NPO会計基準協議会を結成し、NPO法人の会計基準を策定する試みがスタートしたという経緯を述べられた。そして、NPO会計基準協議会では、それぞれのNPO法人が公表する会計報告の重要性を考える基盤を提供して行きたいと主張された。 (3)水口 剛氏(高崎経済大学)「NPO法人会計基準の策定の動向と課題」 NPO法人会計基準を「どのように」策定すべきかを考察する方法としては、「演繹的アプローチ」と「帰納的アプローチ」の2つのアプローチがあること、そして、「演繹的アプローチ」を採用した場合には、現場感覚と懸け離れた産物となる危険があり、また、「帰納的アプローチ」を採用した場合にも、現場の実務が成熟していない状況で、経験の蒸留という方法で帰納的に策定することは困難であることを指摘された。さらに、制度としてNPO法人会計を考える場合には、①NPO側の納得感、②情報利用者側の納得感、③各NPOの対応能力、④社会インフラ(教育、テキスト、会計ソフト、人材等)、㈭他の組織の会計基準との整合性、が必要であると主張された。 (4)藤井秀樹氏(京都大学)「非営利法人の会計基準統一の可能性」 わが国においては、非営利法人と国民の接点が増大し、非営利法人の財務報告の利用者が今後増加することが予想されるため、非営利法人のアカウンタビリティの向上を図るとともに、財務情報の比較可能性を確保し、改善することが必要であると主張された。そして、非営利法人会計基準の統一の可能性は、設立根拠法の異なる非営利法人間での会計目的の統一化の可能性に依存すると述べられた。さらに、健全な事業運営に資することを会計の基本目的とする場合には、財産計算と有機的に連携した成果計算が、基本的機能として重視されると強調、その機能をより完成された形態で具備されているのはアメリカ(FASB)基準であると指摘された。 4氏の報告後、多数の会員から寄せられた質問への回答を踏まえて、活発な討論が行われた。統一論題討議後、名古屋大学レストラン花の木において、懇親会が開催された。大会準備委員長の佐藤倫正氏の挨拶に続いて、会長の大矢知浩司氏による謝辞のあと、会員を中心に終始和やかな雰囲気のなか進められ、20時に散会した。 大会2日目午前中は、4会場に分かれて会員による自由論題報告が行われた。論題及び報告者は以下のとおりである。 【自由論題報告要旨】 第1会場〔司会:会田一雄氏(慶應義塾大学)〕 ①鷹野宏行氏(大原大学院大学)「協同組合における事業分量配当金(割戻金)の会計的性格−事業分量配当金(割戻金)の出資金振替処理を巡っ て−」、②岡村勝義氏(神奈川大学)「正味財産と資産対応の課題と展望」、③上原優子氏(青山学院大学大学院)「英国非営利組織における会計」、④葛西正輝氏(青山学院大学大学院)「非営利組織体の業績評価に関するディスクロージャーに関して」 第2会場〔司会:小島廣光氏(北海道大学)〕 ①桜井政成氏(立命館大学)「NPOにおける組織ネットワークの類型と意義−NPO法人を対象とした探索的調査から−」、②後藤祐一氏(北海道大学大学院)「戦略的協働の比較研究_ツール・ド・北海道と車粉問題の事例」、③野口寛樹氏(京都大学大学院)「行政から見るNPOに求めるものとは−行政サービス供給多様性の視点から−」、④小田切康彦氏(同志社大学)「非営利組織と自治体の協働に伴うサービスの質およびコストの変化」 第3会場〔司会:原田満範氏(松山大学)〕 ①馬場英朗氏(愛知学泉大学)/青木孝弘氏(東北公益文科大学大学院)「社会的企業のソーシャルアカウンティング−福祉サービス事業の事例から−」、②金川幸司氏(岡山理科大学)「社会的企業の概念規定とその政策的枠組み」、③八島雄士氏(九州共立大学)「ソーシャル・キャピタルと管理会計に関する_考察−公園行政の事例を手がかりとして−」 第4会場〔司会:堀田和宏氏(近畿大学)〕 ①永島公孝氏(税理士)「共通経費−公益認定と法人税−」、②河口弘雄氏(学習院大学)「M.P.フォレットの調整理論と非営利組織」、③東郷寛氏(近畿大学)「英国の公民パートナーシップ組織のマネジメント」、④川野祐二氏(下関市立大学)「近代市民結社群にみる組織間関係と中間組織の機能」 午後からは、馬場英朗氏の司会の下、市民活動を支える新たな仕組みとしての「NPOバンク」をテーマに荻江大輔氏、中山学氏、三村聡氏の3氏による特別講演が行われた。 さらに、その後、岡村勝義氏の司会の下で、東日本研究部会報告「公益認定に関する諸問題」〔主査:小林麻理氏(早稲田大学)〕が行われ、研究部会報告に対する質疑応答を経て、午後3時30分に大会は盛況のうちに幕を閉じた。
- 第13回学会賞・学術奨励賞 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
学会賞・学術奨励賞の審査結果 第13回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 平成26年9月10日 非営利法人研究学会 審査委員長:堀田和宏 非営利法人研究学会学会賞・学術奨励賞審査委員会は、第13回学会賞(平成25年度全国大会の報告に基づく論文及び刊行著書)、学術奨励賞(平成25年度全国大会における報告に基づく大学院生並びに若手研究者等の論文及び刊行著書)及び学術奨励賞特賞(平成25年度全国大会における報告 に基づく実務者の論文及び刊行著書)の候補作を慎重に選考審議した結果についてここに報告いたします。 1. 学会賞 該当作なし 2. 学術奨励賞 後藤 祐一『戦略的協働の経営』(白桃書房、2013年4月刊) 【概要及び受賞理】 平成25年度「学術奨励賞」は、後藤祐一氏の著書『戦略的協働の経営』が選考されました。本書は、2013年4月に白桃書房から刊行されています。この著書の第3章の事例研究は、『非営利法人研究学会誌』第11巻に収録されている同氏の単著論文「戦略的協働を通じた車粉問題の解決プロセス」にもとづいて執筆されています。 本書は、NPO、政府、企業という異なるセクターに属する3つの主体の協働によって、困難な社会的課題の解決に成功した2つの先駆的事例を詳細に分析することによって、戦略的協働が形成・実現・展開されるプロセスの解明を試みたものです。 以下、本書の内容を簡単に紹介します。序章では、本研究の背景と目的が説明されています。 第1章では、はじめに、戦略的協働とは、「異なるセクターに属する主体が協調し、個々の主体だけでは解決が困難な社会的課題の解決に向けて活動するプロセス」であると定義されています。次に、先行研究の検討が行われ、戦略的協働を分析するための枠組である「協働の窓モデル」が説 明されています。「協働の窓モデル」は、著者が参加した非営利法人研究学会・東日本研究部会によって提示された分析モデルです。このモデルは、協働が形成・実現・展開されていくプロセスを経時的・動態的に記述・分析することを可能とする概念枠組です。 この「協働の窓モデル」にもとづき、第2章では、ツール・ド・北海道における戦略的協働の事例研究が、第3章では、車粉問題の解決における戦略的協働の事例研究がそれぞれ試みられています。具体的には、まず、2つの事例が4期に区分され、それぞれの事例が記述されています。次に、年代記分析が適用され、2つの戦略的協働が「なぜ」また「どのように」して形成・実現・展開されたかが分析されています。 第4章では、第2章で行われたツール・ド・北海道における戦略的協働の事例研究の分析結果と、第3章で行われた車粉問題の解決における戦略的協働の事例研究の分析結果にもとづいて、2つの戦略的協働の共通点が明らかにされ、10の仮説命題が導出されています。 終章では、本研究の要約、研究の意義および今後の課題が示されています。 本研究の第1に評価すべき点は、戦略的協働という複雑な社会的現象が「なぜ」また「どのように」して形成・実現・展開されるのかを実証的に解明しようとした点です。近年、「協働」を分析対象とする研究が少しずつ試みられるようになってきました。 しかし、既存の研究は、事例や制度を単に紹介したものがほとんどであり、戦略的協働という現象の実態は必ずしも十分に解明されてきませんでした。 第2に評価すべき点は、「協働の窓モデル」が、戦略的協働の一連のプロセスを分析する上で極めて有用な枠組であることを示した点です。本研究では、「協働の窓モデル」にもとづく2つの事例研究を試みることにより、戦略的協働に関する10の仮説命題が導出されています。 第3に評価すべき点は、第2の点とも関連しますが、社会的課題の解決を目的とした戦略的協働を行う際の具体的指針を提示している点です。すなわち、本研究によって導出された戦略的協働の実現可能性に関する8つの仮説命題は、それぞれ実践的意義を有しています。 しかし、本研究にも問題点がない訳ではありません。 第1に、本研究で分析された2つの事例の記述は、コンパクトに要領よくまとめられてはいますが、他方で2事例を併せても約50ページに過ぎません。事実に関するもう少し詳細かつ具体的な情報が提供されていれば、内容により深みがでたのではなかろうかという点です。 第2に、これは少数事例を対象とする定性的研究の宿命ではありますが、本研究から導出された仮説命題は、2つの事例研究から導出されたものに過ぎず、命題の一般化可能性については弱みが残る点です。したがって今後、本書で提示されている仮説的命題は、より多くの戦略的協働を対象 とした事例研究、あるいは定量的な研究を通じて検証される必要があるでしょう。 以上のように、本書は、著者自らが参加した共同研究の成果にもとづいて、著者自らが選択した2つの戦略的協働の形成・実現・展開の一連のプロセスを実証的に解明した先駆的で手堅い研究成果であるといえます。 したがって、審査委員会は、全員一致で、本書が「学術奨励賞」を受賞するに値するものと決定いたしました。 3. 学術奨励賞特賞 該当作なし
- 第10回大会記 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
第10回大会記 2006.9.1-2 北海道大学 統一論題 非営利法人制度改革の動向と問題点─現実と理念の架橋を求めて─ 関東学院大学 古庄 修 2006年9月1日と2日の両日、非営利法人研究学会第10回全国大会が、北海道大学(準備委員長:小島廣光氏)において開催された。1日目は、会員総会に引き続き、大矢知浩司氏(九州産業大学)の司会により、本大会の統一論題「非営利法人制度改革の動向と問題点—現実と理念の架橋を求めて—」の報告と討論が行われた。 統一論題の報告者ならびに報告テーマは、⑴中藤 泉氏(内閣審議官 行政改革推進本部事務局次長)「公益法人制度の抜本改革について」、⑵出口正之氏(国立民俗学博物館、国際NPO・NGO学会会長、政府税制調査会特別委員)「租税法定主義とネット・サイズ理論—非営利法人制度改革における現実と理念の架橋の重要性—」、⑶道明義弘氏(奈良大学)・伊藤研一氏(摂南大学)「組織論はF.D.ローズベルトを助けたか?」、⑷東海林邦彦氏(日本大学)「民事法的視点から見た(2006年)非営利法人法制改革」であった。 本大会における報告の概要 各氏の統一論題の報告要旨および質疑の内容は以下のとおりである。 ⑴ 中藤 泉氏の報告要旨 公益法人制度改革に直接携われた中藤氏は、今般の制度改革が「官が決める公益活動」から「民が決める公益活動」への転換を図るものであり、法人設立等に係る従前の主務官庁制・許可主義を廃止した新制度の特徴および新制度への移行措置等について分かりやすく説明された。氏は、新制度の周知徹底、政省令や内閣府令の制定、公益性の認定に係る第三者機関の設置、税制上の措置等を今後の制度上の課題として示された。また、法人自治の確立、寄附文化を醸成する説明責任の履行と積極的な情報公開等が各法人に求められることを強調された。 ⑵ 出口正之氏の報告要旨 出口氏は、公益法人改革関連3法において積極的位置づけが謳われている「民間が担う公共(公益)」の本質を㈰非営利性の議論、㈪民間性の議論および㈫公益性の議論に求めて詳述し、主として税制上の問題を検討された。氏は、「新しい公共」の担い手として非営利・非政府セクターの重要性を強調するとともに、公共財の供給に係る「租税歳入論」と「寄附による投票」および租税回避をめぐる「メッシュ・サイズ理論(ネット・サイズ理論)」等について独自の議論を展開して、非営利セクターの常識にあった制度設計の必要を主張された。 ⑶ 道明義弘氏・伊藤研一氏の報告要旨 道明氏ならびに伊藤氏は、米国のニューディール政策が実行される中で、行政機能が拡大した結果、行政コストが増加しコントロール問題が生じてきたことを契機として、節約と効率が大きな課題となったことを膨大かつ詳細な資料によって実証された。両氏は、1930年代当時の米国が抱えた問題は、今日のわが国の非営利組織が直面している問題と軌を一にするとの認識を共有するものであり、本報告では、特にブラウンロー委員会の構成と提言について論及し、行政組織改革に伝統的な管理原則論が理論的支柱として援用されたこと、また予算機能と効率の関係等について研究の方向を示唆された。 (4) 東海林邦彦氏の報告要旨 東海林氏は、今般の非営利法人法制改革は、民間非営利組織に対する行政的規制・官益的乱用等の旧来の悪弊の是正および民間非営利組織の内部的ないし外部的ガバナンス体制の整備の点で評価されるとする一方で、幾つかの問題点ないし課題が残されているとして、特に民事法的視点から9つの論点を示された。氏は、いわゆる「一階部分」と「二階部分」からなる新法の基本構造、「一階部分」が公益的団体と共益的団体とを区別しないこと、「一階部分」における一般社団法人と一般財団法人の二元的類型等について、批判的な議論を展開された。 報告後の討論では、公益法人制度改革後、特例民法法人となる現行公益法人の公益社団・財団法人または一般社団・財団法人の移行あるいは解散・営利転換等の予想される動向について、公益性の認定に係る問題について、公益法人をめぐるガバナンス問題について、公益法人制度と税制をめぐる問題について、わが国が直面している問題に対する米国の政府組織改革のインプリケーションについて、効率性と有効性の概念規定および当該概念の非営利組織に対する適用をめぐる問題等々について、活発な質疑が行われた。 大会2日目には、午前中に9名の会員による自由論題報告が3会場に分かれて行われほか、午後にはYOSAKOIソーラン祭り組織委員会専務理事の長谷川 岳氏による特別講演「YOSAKOIソーラン祭り—街づくりNPOの経営学—」が行われた。また、これに続いて、原田満範氏(松山大学)の司会により、東日本研究部会(主査:小島廣光氏)「NPO、政府、企業間の戦略的協働」および特別研究部会(主査:石崎忠司氏(中央大学))「公益法人の財源(贈与・遺贈等)に関する多角的検討」の各報告と討議が行われた。 新制度の施行に向けた節目の年に2日間にわたり、緑多き広大なキャンパスの中で晴れやかな初秋の風を感じながら、本大会は多数の参加者(106名)を得て盛会のうちに幕を閉じた。 新制度の施行に向けた節目の年に 翻って、本大会は学会創立から10回目を数え、しかも新しい公益法人制度が成立した大きな節目の年に開催された大会でもあった。まさに時宜を得た統一論題報告をはじめ、充実した大会プログラムをご準備頂いた小島大会準備委員長ほか大会関係者の方々に心から御礼を申し上げたい。 なお、大会初日の会員総会において、創立以来今日までの学会の運営に係る功労を称えて、(株)全国非営利法人協会(理事長 深町辰次郎氏)に対して、学会から感謝状と記念品の贈呈が行われた。また、現会長の松葉邦敏氏(成蹊大学名誉教授)が本大会をもって辞意を表明されたことを受けて、理事会の議を経て、大矢知浩司氏が次期会長に選出された。 付記:本大会会員総会において、藤井秀樹氏(京都大学)が学会賞を受賞された。受賞論文は「非営利組織の制度進化と新しい役割」(『非営利法人研究学会誌』第8号、2006年)である。
- 第14回学会賞・学術奨励賞 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
学会賞・学術奨励賞の審査結果 第14回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 平成27年9月16日 非営利法人研究学会 審査委員長:堀田和宏 非営利法人研究学会学会賞・学術奨励賞審査委員会は、第14回学会賞(平成26年度全国大会の報告に基づく論文及び刊行著書)、学術奨励賞(平成26年度全国大会における報告に基づく大学院生並びに若手研究者等の論文及び刊行著書)及び学術奨励賞特賞(平成26年度全国大会における報告 に基づく実務者の論文及び刊行著書)の候補作を慎重に選考審議した結果についてここに報告いたします。 1. 学会賞 該当作なし 2. 学術奨励賞 該当作なし 3. 学術奨励賞特賞 該当作なし
- 第19回学会賞・学術奨励賞 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
学会賞・学術奨励賞の審査結果 第19回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 令和2年9月26日 非営利法人研究学会 審査委員長:堀田和宏 非営利法人研究学会学会賞・学術奨励賞審査委員会は、第19回学会賞(令和元年度全国大会の報告に基づく論文及び刊行著書)、学術奨励賞(令和元年度全国大会における報告に基づく大学院生並びに若手研究者等の論文及び刊行著書)及び学術奨励賞特賞(令和元年度全国大会における報告に基づく実務者の論文及び刊行著書)の候補作を慎重に選考審議した結果についてここに報告いたします。 1. 学会賞 該当作なし 2. 学術奨励賞 該当作なし 3. 学術奨励賞特賞 該当作なし
- 2023最終報告(NPO法人研究会) | 公益社団法人 非営利法人研究学会
非営利法人研究学会 NPO法人研究会 最終報告 (2021年9月-2023年9月) NPO法人制度の特長と新たな展開の可能性
- 第18回学会賞・学術奨励賞 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
学会賞・学術奨励賞の審査結果 第18回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 令和元年9月15日 非営利法人研究学会 審査委員長:堀田和宏 非営利法人研究学会学会賞・学術奨励賞審査委員会は、第18回学会賞(平成30年度全国大会の報告に基づく論文及び刊行著書)、学術奨励賞(平成30年度全国大会における報告に基づく大学院生並びに若手研究者等の論文及び刊行著書)及び学術奨励賞特賞(平成30年度全国大会における報告に基づく実務者の論文及び刊行著書)の候補作を慎重に選考審議した結果についてここに報告いたします。 1. 学会賞 黒木 淳『非営利組織会計の実証分析』(中央経済社、2018年3月刊) 【概要及び受賞理由】 本書は、日本の非営利組織、とりわけ公益社団・財団法人、社会福祉法人および学校法人(私立大学)の自発的な会計ディスクロージャーに着目し、「好業績である非営利組織ほど受益者などの情報利用者に対して自発的に会計ディスクロージャーを行う」というシグナリング仮説を実証分析することを目的とするものである。 これまで日本では非営利組織を対象とした実証的な会計研究は非常に少なく、本書はその萌芽的研究としてそれだけでも理論研究の発展に貢献しているが、これまで規範的研究が経験的あるいは直観的に認識してきた事実を、アーカイバル・データを手入力などにより地道に集計し、また海外の実証研究の丹念なサーベイに基づいて、その方法や仮説を日本の非営利組織に応用し、検証している点は、これまで類例がほとんどなかっただけに、その独創性を高く評価しうるところである。 特に本書においては、情報の経済学に依拠したシグナリングの観点に基づいて、非営利組織の会計ディスクロージャーを分析する際の視座や問題意識が極めて明確であり、一つひとつの議論を丁寧に積み上げていく本書の構成とともに、他の理論的アプローチも把握したうえで、これを決して否定していない点も高評価を得た。 著者は、「好業績」(または低業績)に係る財務指標を「効率性」と「財務健全性」の二つの概念に求めている。すなわち、公益法人においては、理事者が少なく、寄附者に依存しているほど公益目的事業比率が高められること、また社会福祉法人においては、人的支出と内部留保の関連性に着目し、内部留保が過大となる要因について、私立大学では、帰属収支差額が将来の教育研究経費の削減に最も予測能力を有すること、などを分析している。本書の発見事項は、「好業績」を示す財務指標が非営利組織の経営者や受益者などの利害関係者にとって有用であり、加えて当該財務指標の活用の仕方にも一定の示唆を与える結論を得ている。 他方で、本書の課題を指摘するならば、本書においてはシグナリング仮説が支持されており、当該仮説検証の結果はロバスト・チェックにより頑健であることが主張されているが、萌芽的研究であるがゆえに、例えば、サンプル選択に係る各法人の範囲、「効率性」や「財務健全性」が非営利組織の「好業績」の指標となりうるのか、などについては審査委員会においても議論になった。また、「自発的開示」と「好業績」のリンケージに他の変数を介在させた場合などの検証や、非営利組織の会計基準の統一をめぐる議論などの具体的課題に対する政策的なインプリケーションについては若干の物足りなさもある。しかし、著者自身、今後の課題を明確に自覚しており、本書は一つの通過点であることが示唆されている。実証研究に見落とされがちな日本の非営利法人制度や会計基準についても要領よく説明されており、著者の旺盛な研究意欲に支えられて今後の研究の発展も大いに期待されるところである。 したがって、本書は、総合的に極めてすぐれた非営利組織会計の研究書であり、審査委員会は、本書が「学会賞」を受賞するに値するものと決定した。 2. 学術奨励賞 該当作なし 3. 学術奨励賞特賞 該当作なし
- 221227規程変更Q&A | 公益社団法人 非営利法人研究学会
【改正された規程】 全国大会運営規定 (令和4年12月27日改正) 部会運営規程 (令和4年12月27日改正) 分野別研究会運営規程 (令和4年12月27日改正) 【新設された規程】 特別委員会運営規程 (令和4年12月27日新設) <改正に関するQ&A> [全国大会運営規程] Q:どの部分が変更になっていますか? A:大きな変更箇所は第7条です。 これまで自由論題の申し込みは地域部会の報告を経ることが要件となっていました。 改正後は地域部会の報告を経ず直接大会準備委員会に申し込む方法も追加され、2つのルートとなりました。 なお、部会報告を経ない場合は、6,000字程度の報告要旨を申込みの際にご提出いただきます。 また、自由論題の報告者数に制限があるときは、地域部会で報告された方が優先となります。 Q:23年度の全国大会(大阪商大)の自由論題報告に申し込みたいと考えています。申込みはいつから始まり、申込期限はいつになりますか? A:全国大会準備委員会から、3月末ないし4月初め頃に自由論題報告については募集要領など詳細をご案内する予定です。 申込締め切りは、大会準備の都合上6月末の予定と伺っています。 [地域部会運営規程] Q:どの部分が変更になっていますか? A:大きな変更箇所は第3条です。 これまで地域部会は、北海道部会・関東部会・中部部会・関西部会・九州部会の5つの部会に 分かれて活動していましたが、改正後はエリアを大きく2つに分け、東日本部会と西日本部会とすることになりました。 Q:5つの部会はどのように分かれますか? A:東日本部会(北海道・関東地方)、西日本部会(中部・関西・九州地方)となりますが、 会員は地域に関係なく部会に参加することができます。 Q:改正の趣旨はどのようなものですか? A:これまで各地域部会で年3回以上の開催が定められていました。 ただ、地域によって会員数にバラつきがあり、会員の少ない地域では思うような部会の開催が難しく、 合同部会という形で開催していました。その状況に加え、コロナウイルスの影響で対面からリモート環境下へと切り替わり、 遠隔地からでも容易に参加することが可能になったことから、地域を大きく2つに分けた部会編成となりました。 Q:新しい部会長・役員は決まっていますか? A:東日本部会長は鷹野宏行氏(武蔵野大学)、西日本部会長は吉田初恵氏(関西福祉科学大学)の就任が理事会で承認されています。 その他役員の人選は改めてお知らせします。 Q:地方での部会開催はなくなりますか? A:部会は2つとなりますが、地域性を考慮して運営委員を用意します。 部会は部会長と運営委員が地域性を考えながら対面・リモートで開催します。なお、規程では会員はいずれの 地域部会にも参加できると定められているため、地域を超えての参加が可能となります。 東日本部会では全国大会前に3回、大会終了後に2回の開催予定と伺っています。 Q:新部会はいつから始まりますか? A:役員の新体制が決まり次第、新しい部会が始動します。 [分野別研究会運営規程] Q:どの部分が変更になっていますか? A:来年度(23年度)で最終報告を迎える「大学等学校法人研究会」「NPO法人研究会」「医療福祉系法人研究会」、 再来年度(24年度)で最終報告となる「公益・一般法人研究会」の活動が終了した後に、分野別研究会運営規程は廃止となります。 Q:分野別の研究活動はどのようになりますか? A:規程廃止後、分野別研究会としての活動はなくなりますが、新しく始まる「特別委員会」として、 新たな研究活動を続けていくことになります。 [特別委員会運営規程] Q:特別委員会制定の目的は何ですか? A:特定の分野に限らず、複数の分野に跨る課題や新たな課題について研究を行うことを目的としています。 Q:どのようなことを研究しますか? A:研究テーマは様々な分野に跨るように設定することを想定しています。 ※Q&Aは学会Webサイトで随時更新していきます。 規程改正のQ&A
- 経過報告(大学等学校法人研究会) | 公益社団法人 非営利法人研究学会
非営利法人研究学会 大学等学校法人研究会 【2018年度 研究経過報告】
- 最終報告(公益・一般法人研究会) | 公益社団法人 非営利法人研究学会
非営利法人研究学会 公益・一般法人研究会 公益・一般法人制度の研究【2017年度最終報告】 -日・英・米の制度の比較研究-
- 学会誌 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
学会誌 非営利法人研究学会誌 学会誌購入 非営利法人研究学会では、毎年、機関誌として『非営利法人研究学会誌』を発行しています。 ここでは、最新号及びバックナンバーの内容をご紹介します。 ■ 最新号(第25号)目次 まえがき 齋藤真哉 【特集】非営利組織の財政基盤の確立へ向けて ―ミッション達成と両立する取り組み― 非営利組織の財政基盤の確立 ―ミッションへの共感醸成の重要性― 石津寿惠 成果の可視化と非営利活動のミッション ―PFS・SIB・休眠預金等活用・社会的投資などの視点から― 馬場英朗 非営利組織におけるクラウドファンディングや ファンドレイジング費の会計的課題 金子良太 第21回学会賞等の審査結果に関する報告 第26回大会記(2022) あとがき 古庄 修 バックナンバー一覧 ■第24号目次 まえがき 齋藤真哉 【特集】非営利法人の理念と制度 非営利団体は、今、どこにいるのか: ―市民社会論の視角から― 岡本仁宏 非営利組織会計における資本と収益の検討から新時代の企業会計へ: ―営利・非営利会計の共通性の探求・アンソニーの提言を受けて― 日野修造 【査読付論文】 NPO支援組織と制度ロジック変化: ―アリスセンターのケース― 吉田忠彦 クライシス下における信用保証協会の役割: ―中小企業支援に着目して― 櫛部幸子 オーケストラ団体における活動財源の構造と 予測可能性に関する実証分析 武田紀仁 第20回学会賞等の審査結果に関する報告 第25回大会記(2021) 関西大学 あとがき 古庄修 ■ 第23号目次 まえがき 齋藤真哉 【特集】 非営利組織のガバナンス問題 ― 現状と課題 ― 社会福祉法人のガバナンスの現状と課題―ガバナンス・コードを視野に― 吉田初恵 地方自治体の内部統制の現状と課題―パブリック・ガバナンスの充実強化に向けて― 石川恵子 【論文】 公益法人の財務三基準に関するシステム論的理解:認定制度の趣旨と収支相償の解釈 久保秀雄/出口正之 同一説と相違説:非営利会計の本質を考える国内外の議論の視点 出口正之 NPO法人による交通空白地有償運送の効率性評価 小熊 仁 非営利組織における課税事業に対する費用移転の 【研究ノート】 大阪市の孤立死の現状と2地域における孤立死対策の比較 小川寛子 第19回学会賞等の審査結果に関する報告 第24回大会記(2020) 古庄 修 あ とがき 吉田忠彦 ■ 第22号目次 【特集】 公益法人制度改革10周年 ― 公益法人の可能性と課題を探る ― 公益法人税制優遇のルビンの壺現象 出口正之 会計からみる公益法人制度改革の課題と可能性 尾上選哉 公益法人の拡充のために公益法人税制が果たすべき機能の考察 苅米 裕 【報告】 非営利組織における財務報告の検討に関する報告 松前江里子 【論文】 地方創生における地域資源の戦略的活用とその成功要因 今枝千樹・藤井秀樹 市民活動支援をめぐる施設、組織、政策 吉田忠彦 子ども食堂におけるドメインの定義 菅原浩信 【研究ノート】 民事再生手続による学校法人再建の可能性 岩崎保道 災害とソーシャル・キャピタルに関する一考察 黒木誉之 第18回学会賞等の審査結果に関する報告 第23回大会記(2019) 齋藤真哉 あとがき 大原昌明 ■ 第21号目次 まえがき 堀田和宏 【特集】NPO法施行20年〜その回顧と展望 非営利法人研究学会第22回全国大会 統一論題の開催に寄せて 鷹野宏行 NPO(非営利法人)と市民社会・市場経済 井出亜夫 ― 特定非営利法人活動促進法の制定とわが国民法思想、21世紀の市場経済システム― NPO法人会計基準の考え方と2017年12月改正の方向性 江田 寛 法律専門家からみたNPO法20年 濱口博史 【論文】 社会的投資によるコミュニティ再生 今井良広 ― 英国のコミュニティ・シェアーズを事例に ― NPO経営者におけるアカウンタビリティの質的データ分析 中嶋貴子 マルチステークホルダー理論に基づく考察 岡田 彩 一般社団法人の非営利性と非分配制約についての検討 古市雄一朗 第17回学会賞等の審査結果に関する報告 第22回大会記(2018) 鷹野宏行 あとがき 小島廣光 ■ 第20号目次 まえがき 堀田和宏 【特集】非営利法人の収入と支出に係る会計諸課題 「理念の制度」としての財務三基準の有機的連関性の中の収支相償論 出口正之 非営利組織の内部留保 石津寿惠 非営利法人(会計)における収入の意義 柴 健次 【論文】 決定プロセスの構造化理論: 京都市市民活動総合センターの設立プロセスを事例として 吉田忠彦 セクター中立会計の課題と可能性 金子良太 地方創生に資する「地域社会益法人」認証を巡る考察 越智信仁 【研究ノート】 同窓会誌情報を活用した大学と卒業生間の紐帯の強さの定量分析 津曲達也 第16回学会賞等の審査結果に関する報告 堀田和宏 第21回大会記(2017) 宮本幸平 あとがき 小島廣光 ■第19号目次 まえがき 堀田和宏 【特集】非営利法人研究の回顧と展望 非営利法人会計制度の回顧と展望 藤井秀樹 ―公益法人会計基準の検討を中心に― 非営利法人制度をめぐる諸活動とそのロジック 吉田忠彦 非営利法人に対する税制の現状と課題 橋本俊也 【論文】 法人形態から見た「チャリティ・公益法人制度」の国際比較: 非営利の法人制度と会計を巡っての政策人類学的比較研究 出口正之 社会福祉法人制度改革の背景と諸問題 千葉正展 ―社会福祉充実残額算定の問題点を中心に― 公益認定取消しと公益認定制度についての再検討 古市雄一朗 病院の公益性の実現と効率の評価に関する試論 髙屋雅彦 ―医療法人立精神科病院を例として― 裁判外紛争解決手続における公正性と専門性 李 庸吉 ―韓国における医療ADRを素材に― 【研究ノート】 学校法人会計基準における2つの収支計算書の役割を巡る検討 林 兵磨 【回顧筆録】非営利法人研究学会の20年を振り返る 堀田和宏 第15回学会賞等の審査結果に関する報告 堀田和宏 第20回大会記(2016) 成道秀雄 あとがき 小島廣光 ■第18号目次 まえがき 堀田和宏 【特集】非営利組織会計と営利組織会計との相互関係 非営利組織会計と企業会計の統一的表示基準 宮本幸平 非営利組織会計と営利組織会計との相互関係 髙山昌茂 ―「非営利組織の財務報告の在り方に関する論点整理」 論点9 連結情報の開示についての考察― 【論文】 非営利組織会計の純資産区分に関する試論 佐藤 恵 ―財務的弾力性の観点から― “クリープ現象” としての収支相償論 出口正之 医療法人におけるガバナンスとアクティビティ 髙屋雅彦 ―精神科病院における実証分析序論― 【研究ノート】 収益事業課税に関する裁判例を踏まえた法人税法上の収益事業と課税要件の問題整理 永島公孝 第14回学会賞等の審査結果に関する報告 堀田和宏 第19回大会記(2015) 兵藤和花子 あとがき 小島廣光 ■第17号目次 まえがき 堀田和宏 【特集】非営利法人に係る公益性の判断基準 一般社団・財団法人の公益認定基準の検討 岡村勝義 非営利法人の公益性判断基準 初谷 勇 米国の非営利組織の公益性判断基準 金子良太 英国チャリティの公益性判断基準 尾上選哉 【論文】 公益法人制度の昭和改革と平成改革における組織転換の研究 出口正之 非営利法人組織における会計の役割 森美智代 非営利組織はアドホクラシーか? 西村友幸 非営利法人課税の本質 藤井 誠 【研究ノート】 日本における病院制度の進化と公益性に関する考察 髙屋雅彦 国立大学における全学同窓会の運営あり方 高田英一 第13回学会賞等の審査結果に関する報告 堀田和宏 第18回大会記(2014) 上松公雄 あとがき 小島廣光 ■第16号目次 まえがき 堀田和宏 【特集】非営利法人における制度・会計・税制の改革を総括する 公益法人制度改革における公益認定等委員会のパターナリズムの傾向 出口正之 一般社団・財団法人への移行期間を終えての税制課題 成道秀雄 非営利法人制度の現状と課題 齋藤真哉 非営利法人会計基準の統一問題―英国における財務報告制度改革の到達点に基づく考察― 古庄 修 【論文】 東日本大震災における義捐金の行政的配分の問題点と民間非営利活動―善意の効率的配分を目指して― 藤井秀樹 企業会計との統一化を指向した非営利組織会計の表示妥当性考察 宮本幸平 非営利組織のディスクロージャーと資源提供者の行動の関係 尾上選哉・古市雄一朗 非営利組織の財務情報と情報利用者の属性に関する実証研究―会計知識とボランティア経験が与える影響― 石田 祐・馬場英朗 NPO法人会計基準の現状と普及に向けた課題 橋本俊也 訪問看護サービスにおける医療保険と介護保険の関係―報酬体系を中心に― 河谷はるみ 【資料】 国立大学における全学同窓会の設立及び活動の実態と課題―同窓会担当理事に対するアンケート調査の結果を中心に― 高田英一 学校法人における倒産事件の課題整理 岩崎保道 第12回学会賞等の審査結果に関する報告 堀田和宏 第17回大会記(2013) 古庄 修 あとがき 小島廣光 ■第15号目次 まえがき 堀田和宏 【特集】地域活性化と非営利活動―事例研究を中心にして― 北海道における自治体とNPOのパートナーシップの実際―主として福祉系サービスNPOの 事例研究― 杉岡直人 地域社会雇用創造事業による社会起業創出の考察―14名の道内社会起業家への聞き取り調査 の結果から― 河西邦人 行政の視点から見た非営利活動と地域活性化―住民参加型まちづくり事業の効果と課題― 早瀬京太 【論文】 社会福祉法人の競争戦略と組織―高齢者介護組織を対象とする実証研究― 深山誠也 わが国の大学における全学単位での同窓会の現状について―全学同窓会の規約の分析を中心に― 高田英一 NGOの監査とガバナンス─資金拠出制度による指導機能と私的自治─ 馬場英朗 英国におけるアセット・トランスファーの政策的展開―公有資産のコミュニティ組織への移転― 今井良広 観光分野における公民間コラボレーションの理論―非営利組織の果たす役割― 小熊 仁 コミュニティとシティズン・ガバナンス 黒木誉之 【研究ノート】 民間非営利組織のプリンシパル=エージェント関係―香港における帳簿検査への消極性― 水谷文宣 大学を中心とした産官学民連携による地域活性化―亀岡カーボンマイナスプロジェクトの事例を中心に ― 高田英一 NGOの監査とガバナンス─資金拠出制度による指導機能と私的自治─ 野口寛樹・定松 功・大石尚子 第16回大会記(2012) 大原昌明 あとがき 小島廣光 ■第14号目次 まえがき 石崎忠司 【特集】地域の公共サービスと非営利活動―医療・福祉・介護の理論と実際― 非営利セクターとのパートナーシップによる公共サービスの提供 ―多元的福祉サービス提供におけるサード・セクターの重要性― 小林麻理 2012年の介護保険制度改正をめぐる諸課題―給付と負担の関係を中心として― 吉田初恵 【論文】 新しい公共と地域のガバナンス 澤田道夫 医療機関におけるリスクマネジメント 佐久間義浩 NPO法人の会計情報と寄付金に関する実証分析 五百竹宏明 自非営利組織の成長性と安定性に関する実証分析 中嶋貴子・馬場英朗 社会福祉サービスの質の保障と第三者評価事業 河谷はるみ 第15回大会記(2011) 澤田道夫 あとがき 藤井秀樹 ■第13号目次 まえがき 石崎忠司 【論文】 社会ガバナンスと非営利組織 吉田忠彦 非営利法人制度改革と市民社会の安全 初谷 勇 新しい公共と認定NPO法人制度 田中弥生他 自転車タクシー事業の現状と課題 大原昌明他 非営利組織における内部統制の現状 佐久間義浩 非営利組織における事業積算とフルコスト回収 馬場英朗 行政とNPOの協働におけるバランスト・スコアカードの適用可能性 八島雄士 NPMを活かしたマネジメント・システムについての分析 小野英一 【研究ノート】 市民参加型パートナーシップ研究の批判的検討 東郷 寛 ボランティアの専門性の高度化 角谷嘉則 第14回大会記(2010) 清水貴之 あとがき 藤井秀樹 ■第12号目次 まえがき 石崎忠司 【特集】非営利法人の会計基準統一の可能性をさぐる 公益法人会計基準にみる非営利法人会計の基礎概念 川村義則 NPO会計基準を民間で作成することの意義 江田 寛 非営利法人における会計基準統一化の可能性 藤井秀樹 【論文】 協同組合における事業分量配当金(割戻金)の会計的性格−事業分量配当金(割戻金)の出資金振替処理を巡って− 鷹野宏行 正味財産と資産対応の意義と展開−公益法人会計基準の変遷に関係させて− 岡村勝義 ソーシャルビジネスとその制度設計に関する研究 金川幸司 ソーシャル・キャピタルと管理会計に関する一考察−公園行政の事例を手がかりとして− 八島雄士 コミュニティ・ユース・バンクmomoの挑戦−市民活動を支えるNPOバンク− 馬場英明・木村真樹・荻江大輔・中山 学・三村 聡 非営利組織体の業績評価に関するディスクロージャーについて−バランスト・スコアカードの利用を通じて− 葛西正輝 社会的企業のソーシャル・アカウンティング 青木孝弘・馬場英明 【資料】 英国チャリティの会計−SORPの発展とチャリティの財務報告− 上原優子 第8回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第11回大会記(2009) 橋本俊也 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 藤井秀樹 ■第11号目次 まえがき 大矢知浩司 非営利組織の業績測定・評価に関する多角的アプローチ—組織有効性の測定・評価の包括的 フレームワーク— 堀田和宏 サービスの原価と見えない価値 梅津亮子 非営利組織の公益性評価—公益認定の基準を踏まえて— 齋藤真哉 図書館政策とNPO 初谷 勇 NPO支援組織の役割の変化 吉田忠彦 非営利法人に対する金融資産収益課税における問題点—非営利型法人に対する金融資産収益課税を中心として— 上松公雄 大統領府創設の“ねらい”—行政組織の効率測定と予算配分:サイモンとバーナード— 伊藤研一・道明義弘 非営利研究機関におけるアカウンタビリティと知的財産ディスクロージャー 北口成行 「事業型NPO」の特徴とその発展課題—京都府NPO法人事業報告書データ分析から— 桜井政成 非営利組織の財務評価—NPO法人の財務指標分析及び組織評価の観点から— 馬場英朗 企業会計と非営利の会計—財務会計研究からみた非営利組織の会計を考える— 興津裕康 アンゾフESO概念における非営利組織の位置づけと意義 戴 曼捷 営利組織体におけるBalancedScorecard導入に伴う問題点—ChristopherD.Ittnerらの2003年実地調査を中心として— 葛西正輝 非営利組織の業績測定・評価—顧客満足度と組織運営、人事の視点から— 棚橋雅世 京都府NPO法人の内部留保に関する考察—2005年度財務データを素材として— 久保友美 NPOにおける組織能力の可能性—委託、補助・助成金を得るために— 野口寛樹 【事例研究】 戦略的協働を通じた車粉問題の解決プロセス 後藤祐一 【研究ノート】 NPO法人のコーポレート・ガバナンスに関する事例研究 山田國雄 第7回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第12回大会記 堀江正之 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第10号目次 まえがき 大矢知浩司 非営利組織のミッションと財務報告の課題 藤井秀樹 非営利組織経営学の課題と可能性 島田 恒 新たな公益法人税制への要望 成道秀雄 経営環境の変化と会計方針の変更 伊藤 務 非営利・営利組織のサービスの質に関する比較検討—介護保険市場を例にー 桜井政成 非営利組織の経営管理論に基づく組織発展仮説 河口弘雄 NPO法人の財政実態と会計的課題—「NPO法人財務データベース」構築への取組みから— 山内直人・馬場英朗・石田 祐 中間法人と公益法人制度改革 初谷 勇 非営利組織の情報開示と資源の源泉の関係 古市雄一朗 知識創造の条件整備としての公民パートナーシップ—コープロダクションの視点から— 東郷 寛 英国パートナーシップの10年 —理論と実践— 今井良広 【事例研究】 まちづくりにおける「つなぎ役」の役割—アート・イン・ナガハマを事例として— 角谷嘉則 指定管理者制度とNPO—NPO支援センターの活動を事例として— 金川幸司 奨学金財団と人材育成事業の役割 八木 章 回顧筆録◆学会の10年を振り返って 大矢知浩司 第10回大会記(2006年) 吉田忠彦 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第9号目次 まえがき 大矢知浩司 公益法人制度の抜本改革について—公益活動の一層の発展に向けて— 中藤 泉 租税法律主義とネット・サイズ理論—非営利法人制度改革における現実と理念の架橋の重要 性— 出口正之 アメリカ行政府の構造改革—組織論はF.D.ローズベルトを助けたか?— 伊藤研一・道明 義弘・井澤裕司 包括外部監査と行政裁量権の濫用—判例理論の活用可能性を中心に— 吉川了平 公益法人課税における租税法律主義 永島公孝 非営利組織における収支計算書の展開—公益法人会計を中心に— 梅津亮子 公益法人会計における「正味財産」の検証と展望 岡村勝義 結社型による近代報徳運動の発展と組織運営に関する研究序論 川野祐二 日本におけるNPO支援ナショナルセンターの生成と展開 吉田忠彦 コミュニティ・ガバナンスの制度的展開について—イングランドの地区委員会等を事例として— 今井良広・金川幸司 行政とNPOの協働関係における資金提供モデルについて—英国のFUNDINGにおける近年の動向を中心に— 金川幸司・今井良広 【研究ノート】 健康問題に関する地域活動を目的としたボランティア組織形成過程—ピンクリボン運動を中心として— 内海文子 第5回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第10回大会記(2006年) 小島廣光 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第8号目次 まえがき 松葉邦敏 非営利組織の制度進化と新しい役割 藤井秀樹 非営利組織の失敗—その原因と予防装置— 島田 恒 新たな非営利法人税制への提言 成道秀雄 イングランドにおける地域協定(LAAs)の意義と役割—非営利セクターの活動基盤として の可能性— 今井良広 非営利法人における委員会手当の所得区分—判例を中心として— 永島公孝 e‐ヘルス構築についての一考察 —データ利用を中心にして— 丸山真紀子 NPO支援センターの類型と課題 吉田忠彦 環境会計とライフサイクル・コスティング —営利企業の環境対応— 江頭幸代 官民協働事業と非営利組織の「見えざる資産」 東郷 寛 非営利組織におけるキャッシュ・フロー計算書の問題点—目的と基本理念— 王姝※(字形=䒑の下に二) 【研究ノート】 ミッション評価の必要性とその実態—特定非営利活動法人を中心として— 兵頭和花子 社団法人における賛助会員に関する考察 成田伸一 社会福祉法人の経営課題 小笠原修身 第4回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第9回大会記(2005年) 岡村勝義 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第7号目次 まえがき 松葉邦敏 NPO法人のガバナンス 小島廣光 非営利組織の活動状況開示 梅津亮子 公益法人会計基準の改訂と今後の課題 加古宜士 非営利組織のガバナンスとアカウンタビリティ—経営機関の統制と規制の強化— 堀田和宏 医療法人における出資額限度法人制度の導入を巡る問題点 依田俊伸 認定NPO法人の認定要件の検討 成道秀雄 介護保険制度改革に向けての論点—介護サービスの特質と介護サービス市場からの一考察— 吉田初恵 パブリック・アカウンタビリティと業績評価 原田 隆 非営利組織体の活動報告 高橋選哉 アソシエーションの中の官僚制—厚生労働省所管の社団法人における職員数の規定因— 西村友幸 非営利組織における理事会役割の分析枠組み—社会福祉法人のデータを用いた検証— 桜井政成 非営利組織体における財務報告の目的とディスクロージャー 橋本俊也 多国籍企業現地子会社の情報開示 —現地国との調和— 于 佳 【研究ノート】 高齢者ケアの二国間比較 —日本とスウェーデン— 野口房子 地域開発と公益活動のバランス 用丸るみ子 第3回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第8回大会記(2004年) 金川一夫 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第6号目次 まえがき 松葉邦敏 非営利組織とNPO法 小島廣光 非営利組織の社会貢献—「合理的な愚か者」経済理論批判として— 作間逸雄 非営利組織の業績評価と中間支援組織の役割 今枝千樹 非営利組織と公民パートナーシップ—NPOサポート施設を巡って— 吉田忠彦 自律協働体系としてのボランタリー組織 西村友幸 【研究ノート】 収益事業課税における資本取引及び損益取引概念の検討 江田 寛 現物寄付の会計処理とその問題点 早坂 毅 第2回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第7回大会記(2003年) 成道秀雄 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第5号目次 まえがき 守永 誠治 非営利組織体のアカウンタビリティとディスクロージャー−英国チャリティの検討を中心と して− 古庄 修 民法法人の収支予算制度と業績評価 江田 寛 非営利組織のリスクとアカウンタビリティ 瓦田太賀四 環境コストと撤去コスト−ダムのライフサイクル・コスティングを中心として− 江頭幸代 助成型公益組織の近現代史序説−福府義倉とトヨタ財団を事例として− 川野祐二 行政補完型公益法人のアカウンタビリティ 伊藤 務 地域開発と公益関連活動の展開−鹿児島県を中心として− 用丸るみ子 NPOとPFI—CSO型PPPの構築を目指して 立岡 浩 非営利組織の業績評価と会計情報拡張の必要性−SEA報告の適用をめぐる議論とその先駆的実施例の検討− 今枝千樹 非営利組織体における資源提供者の意思決定−American Red Crossを事例として− 兵頭和花子 公益法人の財務的生存力と受託管理責任 若林茂信 【研究ノート】 アメリカにおける非営利組織体の結合会計 橋本 俊也 第1回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第6回大会記(2002年) 藤井秀樹 公益法人研究学会設立趣意書 公益法人研究学会会則 役員名簿 公益法人研究学会会員名簿 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 あとがき 堀田和宏 ■第4号目次 まえがき 守永 誠治 非営利事業の社会的機能と責任 堀田和宏 非営利組織の存在理由と活動環境−情報利用者指向的会計論に基づく検討− 藤井秀樹 公益法人の社会的役割と情報公開−会計情報を中心として− 亀岡保夫 看護サービスの活動レベルの原価標準設定 梅津 亮子 公益法人情報開示の新展開−第三セクターに関連して− 岡村勝義 介護保険の給付と負担について−自治体間格差の実証研究 吉田初恵 公益法人会計基準の見直しに関する中間報告の問題点の検討 若林茂信 【研究ノート】 フランスにおける福祉施設系の公共・非営利組織(GO&NPO)マネジメント 立岡 浩 第5回大会記(2001年) 依田 俊伸 公益法人研究学会設立趣意書 公益法人研究学会会則 役員名簿 公益法人研究学会会員名簿 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 あとがき 堀田和宏 ■第3号目次 まえがき 守永 誠治 公益活動の舞台としての公益法人 吉田忠彦 今日的視点から見た「公益」の多様性 渋谷幸夫 公益法人の公益性−情報公開の観点から− 岡村勝義 非営利組織の効率性と有効性の測定・評価 大矢知浩司 規制緩和・競争導入と公益 佐々木弘 公的介護保険制度導入後の問題点−制度と現実のギャップ− 吉田初恵 介護老人福祉施設等に係る経営分析指標のあり方に関する試論 千葉正展 法人における公益性 依田 俊伸 米国会計検査院の業績監査事例 後 千代 第4回大会記(2000年) 戸田博之 公益法人研究学会設立趣意書 公益法人研究学会会則 役員名簿 公益法人研究学会会員名簿 学会誌編集委員会規程 あとがき 堀田和宏 ■第2号目次 まえがき 守永 誠治 ミッションベイスト・マメジメント 島田 恒 独立行政法人の創設と会計上の論点について 岡本義朗 公益活動における継続事業の概念 小宮 徹 非営利組織の評価の課題 石崎忠司 公益活動の歴史的展開−大航海時代から大公開時代へ− 守永誠治 公益法人にも国際化の洗礼を 若林茂信 NPO及び組織間関係NPOにおけるマネジメント研究 立岡 浩 共同募金システムの中心問題−米国ユナイテッド・ウエイの<ドナー・チョイス>をめぐって− 樽見弘紀 NPO法人税制の現状と課題 高橋選哉 第3回大会記(1999年) 佐藤俊夫 公益法人研究学会設立趣意書 公益法人研究学会会則 役員名簿 公益法人研究学会会員名簿 学会誌編集委員会規程 あとがき 堀田和宏 ■創刊号目次 まえがき 守永 誠治 「公益性」の概念に関する論点 渋谷幸夫 公益法人の事業戦略 田口敏行 非営利組織の経営 小島廣光 非営利組織における理事会と経営者の役割-ハーマン=ヘイモービックスの所説にもとづい て- 吉田忠彦 シニア研究の視点-心理学的研究から見た老人問題のあれこれ- 柿木昇治 第2回大会記 杉山 学 公益法人研究学会設立趣意書 公益法人研究学会会則 役員名簿 公益法人研究学会会員名簿 学会誌編集委員会規程 あとがき 堀田和宏
- 第25回大会記 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
第25回大会記 2021年9月25~26日 関西大学 統一論題 非営利法人の理念と制度 2021年(令和3年)9月25日(土)・26日(日)の日程で、非営利法人研究学会第25回全国大会が関西大学を主催校として開催された。統一論題は「非営利法人の理念と制度」であった。 第25回目を迎える本大会では、前年同様に新型コロナの異常事態の中での開催となり、すべての プログラムをライブ配信によるオンライン開催とした。こうした非常事態だからこそ、あえて非営 利組織の本質を考えることを目的に、統一論題のテーマを「非営利法人の理念と制度」と設定し、 それぞれ報告と討論会を行うこととした。 また、大会中は3名の統一論題報告、8名の自由論題報告、3つの分野別研究会及び受託研究報告が行われた。また、本大会の研究報告は2日間のプログラムとして編成し、あわせて、大会前日の9月24日(金) に常任理事会と理事会を開催し、25日(土)に社員総会と新理事会を開催した。 統一論題報告 趣旨・司会 柴 健次氏(関西大学) 本学会の過去の記録を振り返ると、法人種別のテーマが論じられ、あるいは会計基準が論じられるなど、時々の話題が取り上げられてきた。しかし、非営利組織の本質とは何かにつき論じる機会があっていいのではないかと思い、テーマを「非営利法人の理念と制度」にした。法学分野を代表して岡本仁宏 氏に、経営学分野を代表して小島廣光 氏に、会計学分野を代表して日野修造 氏にご登壇いただいた。形式的に3分野から出ていただいたというより、学問分野の異なる3分野間でのより良いコミュニケーションを図るきっかけを作ることも目的であった。 第1 報告 「非営利団体は、今、どこにいるのか:市民社会論の視角から」( 岡本仁宏氏・関西学院大学) 本報告では、世紀転換期非営利法人制度改革の次に来るべき21世紀非営利法人制度改革の課題を明らかにするために、非営利組織の歴史社会的な状況の市民社会論の視角からの確認が行われた。さらに、市民社会の実 証的把握と規範的把握の概要が示され、今、市民社会論から改革課題を位置づけることの意義が論じられた。最後に、IT革命の下での市民社会の変容に伴う可能性について言及し創造的適応の必要性が示唆された。 第2 報告 「非営利法人制度改革の研究―新・政策の窓モデルによる実証分析―」( 小島廣光氏・星城大学) 本報告は、わが国において長い間必要性が認識されながらも行われてこなかった非営利法人制度改革が、21世紀の初頭に「なぜ」そして「どのように」実現したのかを事例研究によって解明することが目的とされた。まず、新・政策の窓モデルにもとづいて、2つの事例(公益法人制度改革ならびにNPO法と寄付税制の改正)の詳細な年代記分析が行われた。次に、それぞれの事例の共通 点と相違点に関する発見事実を析出するとともに、政策形成の本質に関する命題が導出された。 第3 報告 「非営利法人会計における資本と収益の区別―アンソニーの提言を受けて―」( 日野修造氏・中村学園大学) 本報告は、資本と収益の区別問題を非営利組織会計の分野に適用し検討が行われた。まず、純資 産を拘束によって区分する純資産概念が主流であることを明らかにした上で、非営利組織会計にお いても純利益の測定が重要であり、資本と収益を区別した純資産の構造を主張するR.Nアンソニー の提言について検討が行われた。そして、アンソニーの提言を加味した非営利組織の純資産区分が 提案された。なお、報告では非営利組織が獲得した純利益は、サービス提供可能資源正味残高純増 額であることが明らかにされた。 自由論題報告 司会(第1・第2・第5・第6各報告) 中嶋貴子氏(大阪商業大学) 司会(第3・第4・第7・第8各報告) 初谷 勇氏(大阪商業大学) 第1 報告 「オーケストラ団体における活動財源の集中度と予測可能性に関する実証分析」( 武田紀仁氏・税理士、日本大学経済学研究科博士後期課程) 本報告では、文化芸術活動の主体となる非営利組織体が獲得する収入源の種類・性質・収入源の 集中度が非営利組織体の持続性に及ぼす影響を調べるため、オーケストラ団体のサンプルを用いた分析が行われた。その結果、収入源と持続性の関係を分析するうえでは、収入源の種類や集中度に加えて、設立経緯などに起因する団体の属性と収入源の予測可能性の関連性を考慮して分析を行うことの重要性が説明された。また、文化芸術活動の主体となる非営利組織体のうちオーケストラ団体では、団体の属性により収入構造に差異が存在し、団体の属性と関連性のある予測可能性が高い収入源に対して依存度が高いことがデータから示された。 第2 報告 「NPO支援組織と制度ロジック変化 ―アリスセンターのケース―」( 吉田忠彦氏・近畿大学) 本報告は、日本においてNPO支援組織がどのように発生し、どのようにひとつの制度として普及していったのか、そして組織はその制度とどのように向い合うのかを、そのパイオニアとされる アリスセンターをケースとして分析された。長期にわたる事業の変遷などの分析から、同組織は「市民運動」、「NPO」、「中間支援組織」などの複数の制度ロジックを使い分けながら事業を模索して いたと論じられた。 第3 報告 「クライシス下における信用保証協会の役割 ―中小企業支援に着目して―」( 櫛部幸子氏・鹿児島国際大学〈報告時〉、現在は大阪学院大学) 本報告は、信用保証協会がどのような非営利法人であるかを説明し、そのうえで、公的資金を基 礎とする信用保証協会にデフォルトが生じることの是非や、クライシス下においてどのような視点 をもとに保証判断をすべきなのか等を検討するものである。信用保証協会はクライシス下においても、事業の継続性が望める中小企業に対し信用保証をすべきであり、保証判断の際に、中小企業に更なる会計情報等の提出を求めることが重要であると指摘されている。 第4 報告 「公益法人をめぐるサードセクター論とビジネスセントリズム・ガバメントセントリズム」( 出口正之氏・国立民族学博物館) 公益法人制度改革・税制改革は、いずれも思想的には「政府でもない企業でもない原理を持ちう る第三セクターとしての非営利セクター」に対する期待から打ち出されたものであった。言い換え れば、民間公益セクターの行動原理の独自性の認識が前提であった。 ところが、民間公益セクターに対するこのような理念的積極論があるにもかかわらず、大企業に 対する規制等を適用しようとする「ビジネスセントリズム」、政府に対する規制等を適用しようとする「ガバメントセントリズム」によって、公益法人を律する規制が「効率的ではない」(ビジネ スのルール)、「公平ではない」(ガバメントのルール)といった不文律のルール適用が、大量の明文化された法規制の上に被され、公益法人側に守るべきルールの共有化が揺らぐアノミー現象が起 こりかねない状況が生じていることが明らかにされた。 第5 報告 「非営利組織における自己組織性の実証的研究~公益法人を対象とした調査に基づいて~」( 吉永光利氏・公益財団法人倉敷市スポーツ振興協会・岡山大学大学院) 本報告は、非営利組織における自己組織性(組織が自己決定・自律的に組織変革を図る特性)に ついて、実証主義に基づいた定量的・定性的方法による諸調査の分析結果と考察を提示するものである。具体的な調査では、主に中国地方に所在する公益法人を対象(361法人)とし、アンケート 調査(119法人から回答)とインタビュー調査(17法人に実施)が行われた。そして、これらの調査から得られたデータを基に非営利組織における自己組織性の実態について論じられている。 第6 報告 「活動領域特化型中間支援組織における支援内容の変化と機能の移管―総合型地域スポーツクラブ の事例分析―」( 伊藤 葵氏・富山国際大学) 本報告は、多様な主体が連携したサービスを提供が求められる公共圏における中間支援組織の役割に着目し、総合型地域スポーツクラブを事例とし、組織の成長に応じた支援内容と支援の担い手の変化が分析された。組織の成長過程では、支援の担い手は公的な機関から民間へと移行すること、 支援内容は組織間のコーディネーションが重視されていくことが示された。また、支援対象組織へ の支援機能の移管や複数の組織での支援機能の分担についても指摘されている。 第7 報告 「地方自治体における内部統制と公務員倫理」( 井寺美穂氏・熊本県立大学) 本報告は、地方自治体において「公務員倫理」や「内部統制」、「リスク管理」などの名称で類似の取組みが行われていることに着目した上で、近年、制度化が行われた内部統制に係る取組みと公務員倫理を確保するための各種取組みの目的や実施内容等を比較考察しながら、それらの相違や共通性等を検討されたものである。その上で、地方自治体はその団体の規模に応じて、取組みに格差がみられ、今後、特に小規模団体の取組みが重要になるのではないかと指摘されている。 第8 報告 「非営利組織の国際会計基準プロジェクトと日本への示唆」( 金子良太氏・國學院大學) 報告の最初に、非営利組織の会計の国際的枠組みを形成することを目標とするIFR4NPOプロジェ クトの概要が述べられた。本報告では、プロジェクトにより策定される非営利組織会計の目的、非営利組織に特有の会計の課題に加えて、IFR4NPOに資金を拠出したり策定プロジェクトにかかわる個人や団体等に着目し、わが国への示唆が示された。 分野別委員会報告 司会:吉田忠彦氏(近畿大学) 「NPO法人研究会」報告 出口正之 氏(国立民族学博物館) この1年の間(2020年10月から2021年9月)の間に、NPO法人にとって極めて重要な報告書が二点出ている。一点は新時代に合わせた報告であり、「NPO法人会計基準策定10周年記念行事 ~歴史秘話 基準誕生の頃の話を聴く夕べ~」と題され、ZOOMによるNPO法人会計基準10周年の会議記録と関係資料・動画が公表されている。 また、もう一つは、特定非営利活動法人NPO会計税務専門家ネットワーク福祉サービスに関する法人税課税問題検討委員会『福祉サービスに関する法人税課税問題研究報告書』(委員長岩永清滋 氏)である。収益事業課税は政策の中でたびたび論じされている一方、収益事業課税とは何かに ついて十分に検討されていた研究書はこれまでほとんどなかったものと言える。本報告書は歴史、 税法、関連法規、判例等に十分に目配りして現行の収益事業課税の問題点を詳細に検討されている。 NPO法人部会としてもこれらのNPO法人を巡る大きな出来事に対して、学会各方面の学術的関 心を喚起するために江田 寛 氏、岩永清滋 氏を招いて検討がなされ、いずれも学術的に非営利の会計や税制を議論するうえで欠くことのできないものとなっていることが確認された。 「医療・福祉系法人研究会」報告 ( 千葉正展氏・独立行政法人福祉医療機構) 医療・福祉系法人研究会は、現在の福祉・医療に係る制度・政策の流れのなかで、「地域包括ケア」、 「地域共生社会」など地域における様々な社会資源と医療法人、社会福祉法人等との関係性が重要なテーマになるとの認識の下、これまでの部会の活動においては「地域医療連携推進法人制度」や 「地域との連携を進めている名古屋の南医療生協の視察」など研究活動が進められてきた。そうした流れの中で国においては、令和2年に社会福祉法が改正され新たに「社会福祉連携推進法人制度」 (以下「福祉連携法人制度」)がスタートすることとなった。 以上を踏まえ、福祉連携法人制度検討の背景、社会福祉法人の事業展開等に関する検討会での主な議論と論点、改正社会福祉法における福祉連携法人制度の規定内容等が紹介されるとともに、本学会会員の何名かが別途参画した厚生労働省の「社会福祉法人会計基準等検討会」における社会福 祉連携推進法人会計基準の検討状況とそこでの検討の論点などについても報告され、医療・福祉系 法人における今後の展開や課題等について考察がなされた。 「大学等学校法人研究会」報告( 古庄 修氏・日本大学) 大学等学校法人研究部会は、広く「大学のガバナンスとアカウンタビリティ」を主題として、学 校法人の経営と会計をめぐる理論・実務・政策に係る諸提言の総合化を目指して、最終報告が行わ れた。最終報告書として、①「大学法人の会計―非営利法人会計の議論に資するための考察―」(柴 健次)、②「学校法人における固定資産と学校法人会計基準との関わりについて―特に社会科学系統 の学部を有する四年制大学に関心を寄せて―」(林 兵磨)、③「私立大学版ガバナンス・コードの 意義と課題」(古庄 修)、④「大規模私立大学ガバナンスの構築(試論)」(堀田和宏)の各論稿の 概要が報告された。 今後、本部会の活動は、柴 健次部会長の下で委員を再構成し、継続することになるとの報告があった。 受託研究報告 司会:齋藤真哉氏(横浜国立大学) 「非営利法人の会計に関わる試験に関する研究( 座長 成川正晃氏・東京経済大学) 本研究報告は、受託研究として組織された「非営利法人の会計に関わる試験に関する研究会」の研究報告である。非営利組織の活動を捕捉し財務情報として開示、利用されることにより社会全体に非営利組織に対する理解が普及していくという観点から、非営利組織の会計処理を対象とした検定試験の社会への貢献度合いを把握し、今後の発展は可能かを調査・研究することを目的として設置された。 当日は、本研究会の各研究担当者から検定試験の概要の調査について報告するとともに、公益会計法人検定試験では、資格の有効性を分析し、組織における資格の効用および利活用の可能性を、 社会福祉会計簿記認定試験では人的資本論とシグナリング理論を用いた効果に関する検討を示し、 その後質疑が行われた。 御礼 非営利法人研究学会第25回大会は対面形式での開催が叶わず、第24回に引き続いてリモート(ライブ配信)開催となりました。長引くコロナ禍の社会的影響は大きく、諸学会もまた新しいスタイルを模索しているようです。本学会もそうでした。 今大会は関西大学主催ですが、大阪商業大学からも応援いただきました。両大学から成る準備委 員会は統一論題と同じくらい自由論題を重視する方針で合意に達しました。学会員への問題提起をしていただく統一論題、そして学会員の研究発表の場となる自由論題を等しく重視したのです。その方針に対応して、準備委員会の仕事を、①自由論題運営、②統一論題運営、③大会運営と大きく 分け、3分野が自律的に運営されました。こうしたことはコロナ禍であったからこそできたのかもしれません。複数の大学による合同開催の可能性を探れたのかもしれません。 当学会では元々全国大会の自由論題を重視しています。地域部会長の承認を得て、全国大会へエ ントリーするという仕組みそのものが自由論題重視の姿勢だと思っております。各地域部会長に努力していただき8本のエントリーが実現しました。 統一論題は掲げた統一テーマは重要であります。その上で、法律、経営、会計等の研究者が相互 理解可能な状況を作りたいと報告者に無理なお願いもしました。ご登壇いただいた3先生には無理も聞いていただき、話題の共有に努力いただきました。 常設の分野別委員会と受託研究についてはそれぞれご報告いただきました。これらは中間報告な り最終報告をすることが会員への義務であると位置づけられていることから、すべての委員会にご 報告いただきました。 以上で報告は15本になりました。その報告を準備委員会委員が、企画者、座長、司会者としてかかわっておりますので、本大会記も準備委員会で作成できたかもしれません。しかし、そうするこ とは大会記に主観的な評価を持ち込むことになりかねません。そこで、ご報告者15名全員に報告要 旨の提供をお願いしました。準備委員会が多少表現の統一性を求める修正をしたこと以外は、報告 者による要旨を大会記の素材として利用させていただきました。 以上を踏まえ、ここに大会記を示すことができました。大会における報告者、司会者、各報告へ の参加者・質問者ほかすべての関係者に御礼申し上げます。 2022年5月12日 非営利法人研究学会第24回全国大会準備委員会 準備委員長 柴 健次(関西大学) 委員 橋本 理(関西大学) 馬場英朗(関西大学) 初谷 勇(大阪商業大学) 中嶋貴子(大阪商業大学)
