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- 会長挨拶 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
ページ TOP ページ TOP 会長挨拶 2025年10月に開催された第29回全国大会における役員改選にあたり、当学会の規定に基づき、新会長に選出されました。1997年に公益法人とその諸活動を中心に据えた新たな研究の場として創設された本学会は、その後、民間非営利活動の広がりに伴う研究対象の多様化に対応して、2005年に現在の「非営利法人研究学会」に名称変更されました。2017年には公益認定を受けて、公益社団法人への移行を実現しました。志をひとつにして学会創設にご尽力いただいた先生方に思いを馳せ、また今日に至る着実な歩みを振り返り、学会の円滑な運営にあらためて重い責任を強く自覚するとともに、本学会のミッションの達成に向けて決意を新たにしております。 本学会の目的は、ますますその存在意義が高まっている非営利法人をめぐる諸問題を、さまざまな視点と方法に基づいて研究し、その学術的成果を広く社会に還元することにあります。 新しい資本主義の在り方が問われる中で、環境・社会・ガバナンス(ESG)要素を含む長期にわたるサステナビリティ課題は、いまや非営利法人の経営にとっても無視できなくなりました。加えて、性別、人種、国籍、年齢等、多様性のある個々人の幸福を含意するウェルビーイングへの関心の高まりは、「誰ひとり取り残さない」持続可能な開発目標(SDGs)を包含する未来の方向性を示しているとも言われています。心身ともに健康であり、加えて人と人とのつながりが社会全体に新たな価値を創造することが求められるとき、非営利法人の働きは社会課題を解決し、豊かさを実感しうる社会を志向するうえで不可欠です。ウェルビーイングな社会の実現に向けて、社会のあらゆる局面での非営利法人の力強い働きに対する期待は大きく、当該領域に係る研究もより一層厚みを増す必要があります。 前会長である齋藤真哉先生のリーダーシップの下で、全国大会におけるグループ研究が拡充される等、東日本、西日本の各部会とともに、大変有意義な研究報告と議論の場が備えられました。また、本学会の特徴でもある非営利法人制度に係る政策責任者や実務界との交流や対話もより一層充実して参りました。このような学会のプレゼンスを高める方向性を継承し、加えて査読制度に基づく学術的水準の高い学会誌の充実に努め、公益法人としての本学会の社会に対する情報発信に取り組んで参ります。 本学会の発展は、これまで会員各位の弛みない日々の研究努力に裏づけられており、同時に、学会の諸活動に対する会員各位のご理解とご支援により支えられてきました。今後も引き続き開かれた学会を目指す本学会のミッションに賛同される方々の入会をお待ちしております。 会長 古庄 修
- 発行物への投稿 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
学会誌への投稿 『非営利法人研究学会誌』は年に一度、8月上旬の発行となっております。投稿の締切は前年の12月中旬となっておりますので、投稿を希望される方はお早めにお申込み下さい。 学会賞及び学術奨励賞等に関する規程 投稿論文執筆に関する申合せ 原稿執筆要領 ワーキングペーパーへの投稿 本学会では、非営利分野の発展に寄与することを目的として『ワーキングペーパー』を発行しています。投稿は随時受付を行っています。 ワーキングペーパー投稿規程
- 第21回大会記 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
第21回大会記 2017.9.5-6 神戸学院大学 統一論題 非営利法人の収入と支出に係る会計諸課題 前 年に第20回記念大会を、欅並木が美しい成蹊大学で迎えた非営利法人研究学会は、本年9月5日(火)から6日(水)の日程で、会場を神戸ポートアイランドのオーシャン・フロントに位置する神戸学院大学に移して開催された。今大会の統一テーマは「非営利法人の収入と支出に係る会計諸課題」であり、98名の参加者が集まった。今般の非営利組織運営において重要視される課題のひとつは、「収入」を出来る限り「支出」して余剰金を生じさせないことにある。一般には「収支相償」問題と呼ばれるものである。本大会では、学会を代表する研究者4 人により当該問題と関連した統一論題報告が行われ、参加者を交えた活発な議論が展開された。なお、9月4日(月)には、常任理事会及び理事会が開催された。 大会第1日目 大会1日目には、まず会員総会が開催され、冒頭、会長である堀田和宏氏(近畿大学)による挨拶の後、担当者より種々の会務報告が行われた。このなかで、次回大会の開催校が武蔵野大学に決定し、実行委員長として同学教授の鷹野宏行氏が選任された。 統一論題報告 本大会の統一論題報告は、統一テーマを「非営利法人の収入と支出に係る会計諸課題」とし、総合司会に齋藤真哉氏(横浜国立大学)を迎えて行われた。まず、出口正之氏(国立民族学博物館)より「公益認定における収支相償に係る諸問題」の報告があり、次に石津寿惠氏(明治大学)より「非営利法人における内部留保」の報告があった。最後に柴健次氏(関西大学)より「非営利法人(会計)における収入の意義」が報告された。 記念講演 統一論題報告に続いて、大会開催校の名誉教授である戸田博之氏(神戸学院大学)による記念講演が行われた。題目は「非営利的組織とカメラ―ル簿記」であり、講演者における長年の研究成果の一端が披露された。 大会第2日目 大会第2日目は、午前中に自由論題報告が行われた。自由論題は2 つの会場に分かれて計8 本が報告された。各会場の報告者及び報告タイトルは以下のとおりである。 自由論題報告 第1会場 B204教室 司会:鷹野宏行氏(武蔵野大学) ・報告① 津曲達也氏(九州大学大学院博士課程)「大学同窓会における大学と卒業生のつながりの実態」 ・報告② 岩崎保道氏(高知大学)「民事再生手続きによる学校法人再建の可能性」 司会:橋本俊也氏(税理士) ・報告③ 今枝千枝氏(愛知産業大学)/藤井秀樹氏(京都大学)「 地域創生活動における中間支援組織の役割と課題―広島神楽・東濃地歌舞伎の事例研究―」 ・報告④ 吉田忠彦氏(近畿大学)「京都市市民活動総合センターの設立をめぐって」 第2会場 B205教室 司会:吉田初恵氏(関西福祉科学大学) ・報告① 川野祐二氏(下関市立大学)「『創業者統治』の機能からみる法人格選択とミッション経営」 ・報告② 東郷 寛氏(近畿大学)「公民パートナーシップ施行過程の分析枠組の検討」 司会:成道秀雄氏(成蹊大学) ・報告③ 金子良太氏(國學院大学)「セクター中立会計の可能性と課題―諸外国の事例をふまえて―」 ・報告④ 越智信仁氏(尚美学園大学)「地方創生に資する『地域社会益法人』承認を巡る考察―情報の非対称性を緩和する視点から―」 大会第2日目の午後からは、本学会に設置されている2 委員会の研究報告が行われ、続いて統一論題のシンポジウムが開催された。委員会報告では、公益法人会計研究委員会を代表して江田寛氏(公認会計士)、藤井秀樹氏(京都大学)、古庄修氏(日本大学)、新公益法人制度普及啓発委員会を代表して吉田忠彦氏(近畿大学)、岡村勝義氏(神奈川大学)より、委員会設立の趣旨及び全国公益法人協会創立50周年記念事業の一環として実施された委託研究報告が行われた。次にシンポジウムでは、参加者からの質疑に対するパネリストの応答を基本形式としつつ、予定時間を超過して活発な議論が行われた。 委員会報告 ・公益法人会計研究委員会(委員長:江田寛氏、副委員長:藤井秀樹氏、委員:古庄修氏) ・新公益法人制度普及啓発委員会(委員長:吉田忠彦氏、副委員長:岡村勝義氏) 統一論題シンポジウム 司会:齋藤真哉氏(横浜国立大学) パネリスト:出口正之氏(国立民族学博物館)/石津寿惠氏(明治大学)/柴 健次氏(関西大学)
- 第25回大会記 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
第25回大会記 2021年9月25~26日 関西大学 統一論題 非営利法人の理念と制度 2021年(令和3年)9月25日(土)・26日(日)の日程で、非営利法人研究学会第25回全国大会が関西大学を主催校として開催された。統一論題は「非営利法人の理念と制度」であった。 第25回目を迎える本大会では、前年同様に新型コロナの異常事態の中での開催となり、すべての プログラムをライブ配信によるオンライン開催とした。こうした非常事態だからこそ、あえて非営 利組織の本質を考えることを目的に、統一論題のテーマを「非営利法人の理念と制度」と設定し、 それぞれ報告と討論会を行うこととした。 また、大会中は3名の統一論題報告、8名の自由論題報告、3つの分野別研究会及び受託研究報告が行われた。また、本大会の研究報告は2日間のプログラムとして編成し、あわせて、大会前日の9月24日(金) に常任理事会と理事会を開催し、25日(土)に社員総会と新理事会を開催した。 統一論題報告 趣旨・司会 柴 健次氏(関西大学) 本学会の過去の記録を振り返ると、法人種別のテーマが論じられ、あるいは会計基準が論じられるなど、時々の話題が取り上げられてきた。しかし、非営利組織の本質とは何かにつき論じる機会があっていいのではないかと思い、テーマを「非営利法人の理念と制度」にした。法学分野を代表して岡本仁宏 氏に、経営学分野を代表して小島廣光 氏に、会計学分野を代表して日野修造 氏にご登壇いただいた。形式的に3分野から出ていただいたというより、学問分野の異なる3分野間でのより良いコミュニケーションを図るきっかけを作ることも目的であった。 第1 報告 「非営利団体は、今、どこにいるのか:市民社会論の視角から」( 岡本仁宏氏・関西学院大学) 本報告では、世紀転換期非営利法人制度改革の次に来るべき21世紀非営利法人制度改革の課題を明らかにするために、非営利組織の歴史社会的な状況の市民社会論の視角からの確認が行われた。さらに、市民社会の実 証的把握と規範的把握の概要が示され、今、市民社会論から改革課題を位置づけることの意義が論じられた。最後に、IT革命の下での市民社会の変容に伴う可能性について言及し創造的適応の必要性が示唆された。 第2 報告 「非営利法人制度改革の研究―新・政策の窓モデルによる実証分析―」( 小島廣光氏・星城大学) 本報告は、わが国において長い間必要性が認識されながらも行われてこなかった非営利法人制度改革が、21世紀の初頭に「なぜ」そして「どのように」実現したのかを事例研究によって解明することが目的とされた。まず、新・政策の窓モデルにもとづいて、2つの事例(公益法人制度改革ならびにNPO法と寄付税制の改正)の詳細な年代記分析が行われた。次に、それぞれの事例の共通 点と相違点に関する発見事実を析出するとともに、政策形成の本質に関する命題が導出された。 第3 報告 「非営利法人会計における資本と収益の区別―アンソニーの提言を受けて―」( 日野修造氏・中村学園大学) 本報告は、資本と収益の区別問題を非営利組織会計の分野に適用し検討が行われた。まず、純資 産を拘束によって区分する純資産概念が主流であることを明らかにした上で、非営利組織会計にお いても純利益の測定が重要であり、資本と収益を区別した純資産の構造を主張するR.Nアンソニー の提言について検討が行われた。そして、アンソニーの提言を加味した非営利組織の純資産区分が 提案された。なお、報告では非営利組織が獲得した純利益は、サービス提供可能資源正味残高純増 額であることが明らかにされた。 自由論題報告 司会(第1・第2・第5・第6各報告) 中嶋貴子氏(大阪商業大学) 司会(第3・第4・第7・第8各報告) 初谷 勇氏(大阪商業大学) 第1 報告 「オーケストラ団体における活動財源の集中度と予測可能性に関する実証分析」( 武田紀仁氏・税理士、日本大学経済学研究科博士後期課程) 本報告では、文化芸術活動の主体となる非営利組織体が獲得する収入源の種類・性質・収入源の 集中度が非営利組織体の持続性に及ぼす影響を調べるため、オーケストラ団体のサンプルを用いた分析が行われた。その結果、収入源と持続性の関係を分析するうえでは、収入源の種類や集中度に加えて、設立経緯などに起因する団体の属性と収入源の予測可能性の関連性を考慮して分析を行うことの重要性が説明された。また、文化芸術活動の主体となる非営利組織体のうちオーケストラ団体では、団体の属性により収入構造に差異が存在し、団体の属性と関連性のある予測可能性が高い収入源に対して依存度が高いことがデータから示された。 第2 報告 「NPO支援組織と制度ロジック変化 ―アリスセンターのケース―」( 吉田忠彦氏・近畿大学) 本報告は、日本においてNPO支援組織がどのように発生し、どのようにひとつの制度として普及していったのか、そして組織はその制度とどのように向い合うのかを、そのパイオニアとされる アリスセンターをケースとして分析された。長期にわたる事業の変遷などの分析から、同組織は「市民運動」、「NPO」、「中間支援組織」などの複数の制度ロジックを使い分けながら事業を模索して いたと論じられた。 第3 報告 「クライシス下における信用保証協会の役割 ―中小企業支援に着目して―」( 櫛部幸子氏・鹿児島国際大学〈報告時〉、現在は大阪学院大学) 本報告は、信用保証協会がどのような非営利法人であるかを説明し、そのうえで、公的資金を基 礎とする信用保証協会にデフォルトが生じることの是非や、クライシス下においてどのような視点 をもとに保証判断をすべきなのか等を検討するものである。信用保証協会はクライシス下においても、事業の継続性が望める中小企業に対し信用保証をすべきであり、保証判断の際に、中小企業に更なる会計情報等の提出を求めることが重要であると指摘されている。 第4 報告 「公益法人をめぐるサードセクター論とビジネスセントリズム・ガバメントセントリズム」( 出口正之氏・国立民族学博物館) 公益法人制度改革・税制改革は、いずれも思想的には「政府でもない企業でもない原理を持ちう る第三セクターとしての非営利セクター」に対する期待から打ち出されたものであった。言い換え れば、民間公益セクターの行動原理の独自性の認識が前提であった。 ところが、民間公益セクターに対するこのような理念的積極論があるにもかかわらず、大企業に 対する規制等を適用しようとする「ビジネスセントリズム」、政府に対する規制等を適用しようとする「ガバメントセントリズム」によって、公益法人を律する規制が「効率的ではない」(ビジネ スのルール)、「公平ではない」(ガバメントのルール)といった不文律のルール適用が、大量の明文化された法規制の上に被され、公益法人側に守るべきルールの共有化が揺らぐアノミー現象が起 こりかねない状況が生じていることが明らかにされた。 第5 報告 「非営利組織における自己組織性の実証的研究~公益法人を対象とした調査に基づいて~」( 吉永光利氏・公益財団法人倉敷市スポーツ振興協会・岡山大学大学院) 本報告は、非営利組織における自己組織性(組織が自己決定・自律的に組織変革を図る特性)に ついて、実証主義に基づいた定量的・定性的方法による諸調査の分析結果と考察を提示するものである。具体的な調査では、主に中国地方に所在する公益法人を対象(361法人)とし、アンケート 調査(119法人から回答)とインタビュー調査(17法人に実施)が行われた。そして、これらの調査から得られたデータを基に非営利組織における自己組織性の実態について論じられている。 第6 報告 「活動領域特化型中間支援組織における支援内容の変化と機能の移管―総合型地域スポーツクラブ の事例分析―」( 伊藤 葵氏・富山国際大学) 本報告は、多様な主体が連携したサービスを提供が求められる公共圏における中間支援組織の役割に着目し、総合型地域スポーツクラブを事例とし、組織の成長に応じた支援内容と支援の担い手の変化が分析された。組織の成長過程では、支援の担い手は公的な機関から民間へと移行すること、 支援内容は組織間のコーディネーションが重視されていくことが示された。また、支援対象組織へ の支援機能の移管や複数の組織での支援機能の分担についても指摘されている。 第7 報告 「地方自治体における内部統制と公務員倫理」( 井寺美穂氏・熊本県立大学) 本報告は、地方自治体において「公務員倫理」や「内部統制」、「リスク管理」などの名称で類似の取組みが行われていることに着目した上で、近年、制度化が行われた内部統制に係る取組みと公務員倫理を確保するための各種取組みの目的や実施内容等を比較考察しながら、それらの相違や共通性等を検討されたものである。その上で、地方自治体はその団体の規模に応じて、取組みに格差がみられ、今後、特に小規模団体の取組みが重要になるのではないかと指摘されている。 第8 報告 「非営利組織の国際会計基準プロジェクトと日本への示唆」( 金子良太氏・國學院大學) 報告の最初に、非営利組織の会計の国際的枠組みを形成することを目標とするIFR4NPOプロジェ クトの概要が述べられた。本報告では、プロジェクトにより策定される非営利組織会計の目的、非営利組織に特有の会計の課題に加えて、IFR4NPOに資金を拠出したり策定プロジェクトにかかわる個人や団体等に着目し、わが国への示唆が示された。 分野別委員会報告 司会:吉田忠彦氏(近畿大学) 「NPO法人研究会」報告 出口正之 氏(国立民族学博物館) この1年の間(2020年10月から2021年9月)の間に、NPO法人にとって極めて重要な報告書が二点出ている。一点は新時代に合わせた報告であり、「NPO法人会計基準策定10周年記念行事 ~歴史秘話 基準誕生の頃の話を聴く夕べ~」と題され、ZOOMによるNPO法人会計基準10周年の会議記録と関係資料・動画が公表されている。 また、もう一つは、特定非営利活動法人NPO会計税務専門家ネットワーク福祉サービスに関する法人税課税問題検討委員会『福祉サービスに関する法人税課税問題研究報告書』(委員長岩永清滋 氏)である。収益事業課税は政策の中でたびたび論じされている一方、収益事業課税とは何かに ついて十分に検討されていた研究書はこれまでほとんどなかったものと言える。本報告書は歴史、 税法、関連法規、判例等に十分に目配りして現行の収益事業課税の問題点を詳細に検討されている。 NPO法人部会としてもこれらのNPO法人を巡る大きな出来事に対して、学会各方面の学術的関 心を喚起するために江田 寛 氏、岩永清滋 氏を招いて検討がなされ、いずれも学術的に非営利の会計や税制を議論するうえで欠くことのできないものとなっていることが確認された。 「医療・福祉系法人研究会」報告 ( 千葉正展氏・独立行政法人福祉医療機構) 医療・福祉系法人研究会は、現在の福祉・医療に係る制度・政策の流れのなかで、「地域包括ケア」、 「地域共生社会」など地域における様々な社会資源と医療法人、社会福祉法人等との関係性が重要なテーマになるとの認識の下、これまでの部会の活動においては「地域医療連携推進法人制度」や 「地域との連携を進めている名古屋の南医療生協の視察」など研究活動が進められてきた。そうした流れの中で国においては、令和2年に社会福祉法が改正され新たに「社会福祉連携推進法人制度」 (以下「福祉連携法人制度」)がスタートすることとなった。 以上を踏まえ、福祉連携法人制度検討の背景、社会福祉法人の事業展開等に関する検討会での主な議論と論点、改正社会福祉法における福祉連携法人制度の規定内容等が紹介されるとともに、本学会会員の何名かが別途参画した厚生労働省の「社会福祉法人会計基準等検討会」における社会福 祉連携推進法人会計基準の検討状況とそこでの検討の論点などについても報告され、医療・福祉系 法人における今後の展開や課題等について考察がなされた。 「大学等学校法人研究会」報告( 古庄 修氏・日本大学) 大学等学校法人研究部会は、広く「大学のガバナンスとアカウンタビリティ」を主題として、学 校法人の経営と会計をめぐる理論・実務・政策に係る諸提言の総合化を目指して、最終報告が行わ れた。最終報告書として、①「大学法人の会計―非営利法人会計の議論に資するための考察―」(柴 健次)、②「学校法人における固定資産と学校法人会計基準との関わりについて―特に社会科学系統 の学部を有する四年制大学に関心を寄せて―」(林 兵磨)、③「私立大学版ガバナンス・コードの 意義と課題」(古庄 修)、④「大規模私立大学ガバナンスの構築(試論)」(堀田和宏)の各論稿の 概要が報告された。 今後、本部会の活動は、柴 健次部会長の下で委員を再構成し、継続することになるとの報告があった。 受託研究報告 司会:齋藤真哉氏(横浜国立大学) 「非営利法人の会計に関わる試験に関する研究( 座長 成川正晃氏・東京経済大学) 本研究報告は、受託研究として組織された「非営利法人の会計に関わる試験に関する研究会」の研究報告である。非営利組織の活動を捕捉し財務情報として開示、利用されることにより社会全体に非営利組織に対する理解が普及していくという観点から、非営利組織の会計処理を対象とした検定試験の社会への貢献度合いを把握し、今後の発展は可能かを調査・研究することを目的として設置された。 当日は、本研究会の各研究担当者から検定試験の概要の調査について報告するとともに、公益会計法人検定試験では、資格の有効性を分析し、組織における資格の効用および利活用の可能性を、 社会福祉会計簿記認定試験では人的資本論とシグナリング理論を用いた効果に関する検討を示し、 その後質疑が行われた。 御礼 非営利法人研究学会第25回大会は対面形式での開催が叶わず、第24回に引き続いてリモート(ライブ配信)開催となりました。長引くコロナ禍の社会的影響は大きく、諸学会もまた新しいスタイルを模索しているようです。本学会もそうでした。 今大会は関西大学主催ですが、大阪商業大学からも応援いただきました。両大学から成る準備委 員会は統一論題と同じくらい自由論題を重視する方針で合意に達しました。学会員への問題提起をしていただく統一論題、そして学会員の研究発表の場となる自由論題を等しく重視したのです。その方針に対応して、準備委員会の仕事を、①自由論題運営、②統一論題運営、③大会運営と大きく 分け、3分野が自律的に運営されました。こうしたことはコロナ禍であったからこそできたのかもしれません。複数の大学による合同開催の可能性を探れたのかもしれません。 当学会では元々全国大会の自由論題を重視しています。地域部会長の承認を得て、全国大会へエ ントリーするという仕組みそのものが自由論題重視の姿勢だと思っております。各地域部会長に努力していただき8本のエントリーが実現しました。 統一論題は掲げた統一テーマは重要であります。その上で、法律、経営、会計等の研究者が相互 理解可能な状況を作りたいと報告者に無理なお願いもしました。ご登壇いただいた3先生には無理も聞いていただき、話題の共有に努力いただきました。 常設の分野別委員会と受託研究についてはそれぞれご報告いただきました。これらは中間報告な り最終報告をすることが会員への義務であると位置づけられていることから、すべての委員会にご 報告いただきました。 以上で報告は15本になりました。その報告を準備委員会委員が、企画者、座長、司会者としてかかわっておりますので、本大会記も準備委員会で作成できたかもしれません。しかし、そうするこ とは大会記に主観的な評価を持ち込むことになりかねません。そこで、ご報告者15名全員に報告要 旨の提供をお願いしました。準備委員会が多少表現の統一性を求める修正をしたこと以外は、報告 者による要旨を大会記の素材として利用させていただきました。 以上を踏まえ、ここに大会記を示すことができました。大会における報告者、司会者、各報告へ の参加者・質問者ほかすべての関係者に御礼申し上げます。 2022年5月12日 非営利法人研究学会第24回全国大会準備委員会 準備委員長 柴 健次(関西大学) 委員 橋本 理(関西大学) 馬場英朗(関西大学) 初谷 勇(大阪商業大学) 中嶋貴子(大阪商業大学)
- 第24回大会記 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
第24回大会記 2020.9.25-26 日本大学 統一論題 非営利組織のガバナンス問題―現状と課題― 2020年(令和2 年) 9 月26日(土)から27日(日)の日程で、非営利法人研究学会第24回全国大会が日本大学を主催校として開催された。統一論題は「非営利組織のガバナンス問題―現状と課題―」であった。 本年度の全国大会は、日本国内においても新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者が増加し、その終息について大変不透明な状況下にあって、熟慮に熟慮を重ねた結果、対面開催を断念し、本学会においては初めての試みとして、オンデマンド配信とライブ配信を組み合わせたオンライン大会として実施することになった。また、本大会は2 日間のプログラムを編成し、25日の常任理事会および理事会に続き、26日に会員総会、統一論題報告および討論をはじめとするすべての研究報告等を集約した。 特に、本年度は、コロナ禍にあってその尊い使命を果たされている公益社団法人日本看護協会常任理事の鎌田久美子氏にご講演をお願いした。 なお、本大会においては、本学会に所属する日本大学の会員が、学部の垣根を越えて「オール日大」として大会準備委員会に名を連ね、大会運営に係る役割を果たしたことも併せて記しておきたい。 本大会の概要は以下のとおりである。 統一論題報告(Zoomによるリモート開催・LIVE) 趣旨 日本の上場企業によるコーポレート・ガバナンス改革の進展を背景として、最近では非営利組織においても「ガバナンス」の問題が取り上げられるようになった。そこでは、非営利組織の不正や不祥事、あるいは不適切な運営の実態を踏まえて、制度的な枠組みの中で非営利組織のガバナンスの在り方を規制する動きも強まっており、さらに「非営利組織版ガバナンス・コード」の設定も議論され始めている。 統一論題においては、吉見 宏氏(北海道大学)に座長をお願いした。特に公益法人、社会福祉法人におけるガバナンスをめぐる問題についてその現状を分析するとともに、ひとつの座標軸として地方自治体における議論にも視野を広げることにより、非営利組織と営利組織あるいは地方自治体との共通点と異同点を浮き彫りにし、非営利組織独自のガバナンス問題の論点と課題について其々の観点から考察し、質疑応答が行われた。 第1 報告 「地方自治体の内部統制の現状と課題―パブリック・ガバナンスの充実強化に向けて―」( 石川恵子氏・日本大学) 本報告は、地方自治体の内部統制の現状と課題を取り上げ、パブリック・ガバナンスの充実強化に向けた展望について議論することを目的とした。本報告においては、その出発点として地方自治体における人手不足が内部統制に及ぼす影響を考察した。次に、小規模な市町村で顕在化した職場環境内におけるガバナンス上の課題を抽出したうえで、2020年4 月より施行された内部統制の整備・運用について、その制度化に至る議論の整理と事例の紹介が行われた。 第2 報告 「公益法人におけるガバナンスの現状と課題」( 岡村勝義氏・神奈川大学) 本報告は、新公益法人制度がその施行から10年を迎えたことを機に、公益法人のガバナンスをめぐる様々な指摘や関心の高まりに着目し、とりわけ公益法人においてガバナンスの機能不全を引き起こしている3 つの要因、すなわち①公益法人制度それ自体に内在する要因、②公益法人制度の使い手たる法人側の要因、および③公益法人制度に対する社会(国民)の側の要因を明示した。また、ガバナンス機能の改善・強化に向けた諸要因に対するアプローチについて具体的な検討が行われた。 第3 報告 「社会福祉法人のガバナンスの現状と課題」( 吉田初恵氏・関西福祉科学大学) 本報告は、社会福祉法人の実態と法人経営に共通する諸問題を整理するとともに、公益法人制度改革を参考にした社会福祉法人制度改革のポイントを説明したうえで、ガバナンス強化の必要性が主張された。すなわち、①評議員会・理事会、②情報公開、③法人規模の各観点から社会福祉法人のガバナンスの課題を指摘するとともに、行政指導・監査の強化およびガバナンス・コードの策定や公益を担保するためのマルチステークホルダーとの対話・協働等の新たなガバナンスの方向性が示された。 特別講演会(オンデマンド配信) 「公益社団法人 日本看護協会の使命とコロナ禍における取り組み」( 鎌田久美子氏・日本看護協会) 特別講演会として、これまで人々の人間としての尊厳を維持し、健康な生活の実現に貢献されてきた公益社団法人日本看護協会の鎌田久美子氏をお招きした。日本看護協会の基本理念と基本戦略、および看護の将来ビジョン等についてご説明頂いたうえで、新型コロナウイルス感染症に関する現下の取り組みと成果について、看護職員の確保、現場支援、国への要望等について詳細かつ具体的に解説していただいた。「新しい生活様式」の広がりに向けて看護職の働きを支える公益法人としての同協会の使命と役割について学ぶ貴重な機会となった(なお、同協会のご理解を賜り、学会終了後も一定期間、本学会ホームページにおいてオンデマンド配信による視聴をお認めいただいたことに厚く御礼を申し上げたい)。 委託研究報告(Zoomによるリモート開催・LIVE) 「「一般社団・財団法人が公益法人会計基準を適用する場合の諸課題とその解決策の検討」について」 ( 髙山昌茂氏・公認会計士/一般法人会計研究委員会) 本研究報告は、委託研究として組織された「一般法人への公益法人会計基準の適用に関する研究委員会」の研究報告である。旧特例民法法人ではない一般法人や公益目的支出計画を終了した一般法人が公益法人会計基準を適用する場合に如何なる問題が存在するかを洗い出し、どのような改善策を講じることが可能かを調査・研究することを目的として設置された。当該研究報告は、本研究委員会を代表して髙山昌茂氏が行った。 当日は、本研究委員会における議論の経緯について概説するとともに、まったく新しい「一般法人」会計基準を策定するのではなく、公益法人会計基準を補完する会計基準を策定する観点から、20年基準のマイナーチェンジ版を目指し、日本公認会計士協会が公表した「モデル会計基準」との主な差異を踏まえた各論点に係る検討の結果が示され、その後質疑が行われた。 自由論題報告(報告:オンデマンド配信 質疑応答:Zoomによるリモート開催・LIVE) 第1 報告 「非営利組織における租税回避行動に関する実証分析」( 黒木 淳氏・横浜市立大学、夏吉裕貴氏・横浜市立大学大学院) 本報告は、16,487の公益法人を対象として、租税回避行動を目的とした費用配分の実態および費用配分に対するガバナンスの影響について調査することを目的とするものである。検証の結果、日本の一部の公益法人において収益事業を通じた租税回避行動が行われているが、米国に比べてその規模が小さいこと、また非常勤理事、寄付者、規制によるモニタリングが租税回避行動を抑制していると考えられること等を見出している。 第2 報告 「孤立死の量的・質的分析と二地域における孤立死対策への取り組み比較」( 小川寛子氏・京都産業大学大学院) 本報告は、急速な高齢化の進展のなかで、社会的孤立や孤立死が大きな社会的問題となっていることを背景として、孤立状況で発見された自宅独居死亡者(孤立死相当)について、量的・質的な検討を行うものである。孤立死に係る高リスク要因を特定するとともに、孤立死対策に取り組んでいる複数の地域を取り上げ、対策に至る状況や内容を調査した。その結果を踏まえて、各地域における取り組みに共通する点や相違点を比較・整理している。 第3 報告 「コミュニティ病院を所有する米国非営利組織の財務諸表に関する一考察―メイヨークリニックを題材として―」 ( 谷光 透氏・川崎医療福祉大学) 本報告は、日本の非営利組織会計が影響を受けている米国における非営利組織の新会計基準の経緯を確認したうえで、特にコミュニティ病院を所有する米国のメイヨークリニックを取り上げ、その連結財務諸表における開示内容を検討した。かかる考察を基礎として、日本の非営利組織に共通する会計枠組みへの示唆を得るとともに、病院を所有する日本の非営利組織特有の情報開示の在り方を考察することを意図した。 第4 報告 「NPO法人による交通空白地有償運送の効率性評価」 ( 小熊 仁氏・高崎経済大学) 本報告は、交通空白地有償運送が地域住民の交通手段として継続的な役割を担うためには、これに携わる非営利組織がいかに効率的なサービスを提供できるかが重要になるとの観点から、内閣府NPOホームページから得られた30件のNPO法人を対象に、包括分析法(DEA)に基づいて交通空白地有償運送のサービス供給に関する効率性の評価を行った。実際に非効率が生じているとの分析結果から、金銭的支援や人的支援の必要性や近接する団体間の連携・統合等を指摘している。 第5 報告 「公益法人の財務三基準のシステム論的理解」( 久保秀雄氏・京都産業大学、出口正之氏・国立民族学博物館) 本報告は、公益法人制度における収支相償について、ガイドライン策定時にはなかった批判が年を追うごとに大きくなっているとの認識に基づいて、収支相償を含めた財務三基準をシステム論的に捉え直し、公益法人をめぐる規制と制度の趣旨である公益の増進との関係について考察するものである。システムである財務三基準を要素還元主義的に緩和しようとして規制強化が生じているとの解釈について議論を展開するとともに、システム論の見地から実証を要する課題が示されている。 第6 報告 「相違説に基づく非営利会計の本質と国際的非営利会計基準の議論」( 出口正之氏・国立民族学博物館) 本報告は、非営利法人会計を考えるにあたって起点となる二つの立場として、非営利法人会計と企業会計を同一である点を原則として考察する「同一説」と、両者の相違点を原則として考察する「相違説」を掲げるとともに、どちらにデフォルトを置くかによって非営利法人会計における議論の方法が変わることを論じている。また、今般の「国際非営利会計基準」(IFR4NPO)」の公表の経緯と意義について相違説を支持しつつ、その評価を行った。 第7 報告 「中間支援組織が主体となるマルチステークホルダー型実践的課題解決の取組み―福(副)業の可能性を探る―」 ( 平尾剛之氏・特定非営利活動法人きょうとNPOセンター、吉田忠彦氏・近畿大学) 本報告は、中間支援組織である特定非営利活動法人きょうとNPOセンターによる副業支援の取り組みについて説明が行われた。すなわち、公益財団法人トヨタ財団の「そだてる助成」を受けて、中間支援組織であるNPO法人が主体となってマルチステークホルダー型で構成している「副業推進プロジェクト」を通じてその研究成果がまとめられた経緯、その中で副業支援において相談機能、研修機能および広報機能等を果たす中間支援組織の意義が示された。 補足 本大会のリモート開催に至る経緯について 第24回全国大会の開催にあたり、準備委員会は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のリスクを想定した準備を進めていたが、大学事務局の指示により、感染拡大防止の観点から、大学キャンパス内の施設を会場として使用することができなくなった。 これを受けて、準備委員会は学外の施設を借用し、会場を設営するための検討を重ねたが、当時においてCOVID-19の終息はまったく不透明であり、しかも感染者が増加傾向にある中で、会場内においていわゆる「3 密回避」を徹底したとしても、会場までの会員の移動や、会場内での感染リスクを完全に排除することは不可能であるとの結論に至った。 また、大学内においては対面授業に代わりオンライン授業が行われており、学生との接触も厳しく制限されていたため、大会運営のために学生を動員し、会場に配置すること自体、大きな非難を受けるであろうこと等、熟慮に熟慮を重ねた結果、本学会の常任理事会との議論を重ねる中で、齋藤会長をはじめとする常任理事の理解とご支援を受けて、「完全リモート」での開催を決断した。 今回初めての試みとなったオンデマンド配信とライブ配信を組み合わせたオンライン大会にもかかわらず、多数の自由論題報告者と参加者を得たことに対しては、ここに改めて御礼を申し上げたい。 また、オンライン大会の運営に係るマニュアル等が一切なかった中で、すべての技術的な問題を解決し、大きな問題もなく予定のプログラムを最後まで進行できたのは、ひとえに大会準備委員であった日本大学経済学部の尾上選哉氏ならびに日本大学商学部の藤井 誠氏のおかげである。大会記に覚えて感謝の意を表したい。
- 中間報告(公益・一般法人研究会) | 公益社団法人 非営利法人研究学会
非営利法人研究学会 公益・一般法人研究会 公益・一般法人制度の研究【2016年度中間報告】 -日・英・米の制度の比較研究-
- 地域部会について | 公益社団法人 非営利法人研究学会
地域部会について 非営利法人研究学会には、現在、東日本部会と西日本部会の二つの地域部会があります。それぞれの部会は地域に根差した活動を通じて、非営利法人に関する研究や情報交換を行っています。 将来的には、これらの部会が他の研究会と連携を深め、より広範な地域、内容での活動や共同研究に取り組んでいくことを目指しています。 <地域部会> 東日本部会長 鷹野宏行 運営委員 大原昌明 運営委員 尾上選哉 運営委員 川島和浩 幹 事 佐藤正隆 西日本部会長 吉田初恵 運営委員 伊佐 淳 運営委員 橋本俊也 運営委員 宮本幸平 幹 事 小口将典 幹 事 種村理太郎 ●(旧)関東部会の活動報告(クリック) ●(旧)関西部会の活動報告(クリック) ●(旧)九州部会の活動報告(クリック)
- 学会誌 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
学会誌 非営利法人研究学会誌 学会誌購入 非営利法人研究学会では、毎年、機関誌として『非営利法人研究学会誌』を発行しています。 ここでは、最新号及びバックナンバーの内容をご紹介します。 ■ 最新号(第25号)目次 まえがき 齋藤真哉 【特集】非営利組織の財政基盤の確立へ向けて ―ミッション達成と両立する取り組み― 非営利組織の財政基盤の確立 ―ミッションへの共感醸成の重要性― 石津寿惠 成果の可視化と非営利活動のミッション ―PFS・SIB・休眠預金等活用・社会的投資などの視点から― 馬場英朗 非営利組織におけるクラウドファンディングや ファンドレイジング費の会計的課題 金子良太 第21回学会賞等の審査結果に関する報告 第26回大会記(2022) あとがき 古庄 修 バックナンバー一覧 ■第24号目次 まえがき 齋藤真哉 【特集】非営利法人の理念と制度 非営利団体は、今、どこにいるのか: ―市民社会論の視角から― 岡本仁宏 非営利組織会計における資本と収益の検討から新時代の企業会計へ: ―営利・非営利会計の共通性の探求・アンソニーの提言を受けて― 日野修造 【査読付論文】 NPO支援組織と制度ロジック変化: ―アリスセンターのケース― 吉田忠彦 クライシス下における信用保証協会の役割: ―中小企業支援に着目して― 櫛部幸子 オーケストラ団体における活動財源の構造と 予測可能性に関する実証分析 武田紀仁 第20回学会賞等の審査結果に関する報告 第25回大会記(2021) 関西大学 あとがき 古庄修 ■ 第23号目次 まえがき 齋藤真哉 【特集】 非営利組織のガバナンス問題 ― 現状と課題 ― 社会福祉法人のガバナンスの現状と課題―ガバナンス・コードを視野に― 吉田初恵 地方自治体の内部統制の現状と課題―パブリック・ガバナンスの充実強化に向けて― 石川恵子 【論文】 公益法人の財務三基準に関するシステム論的理解:認定制度の趣旨と収支相償の解釈 久保秀雄/出口正之 同一説と相違説:非営利会計の本質を考える国内外の議論の視点 出口正之 NPO法人による交通空白地有償運送の効率性評価 小熊 仁 非営利組織における課税事業に対する費用移転の 【研究ノート】 大阪市の孤立死の現状と2地域における孤立死対策の比較 小川寛子 第19回学会賞等の審査結果に関する報告 第24回大会記(2020) 古庄 修 あ とがき 吉田忠彦 ■ 第22号目次 【特集】 公益法人制度改革10周年 ― 公益法人の可能性と課題を探る ― 公益法人税制優遇のルビンの壺現象 出口正之 会計からみる公益法人制度改革の課題と可能性 尾上選哉 公益法人の拡充のために公益法人税制が果たすべき機能の考察 苅米 裕 【報告】 非営利組織における財務報告の検討に関する報告 松前江里子 【論文】 地方創生における地域資源の戦略的活用とその成功要因 今枝千樹・藤井秀樹 市民活動支援をめぐる施設、組織、政策 吉田忠彦 子ども食堂におけるドメインの定義 菅原浩信 【研究ノート】 民事再生手続による学校法人再建の可能性 岩崎保道 災害とソーシャル・キャピタルに関する一考察 黒木誉之 第18回学会賞等の審査結果に関する報告 第23回大会記(2019) 齋藤真哉 あとがき 大原昌明 ■ 第21号目次 まえがき 堀田和宏 【特集】NPO法施行20年〜その回顧と展望 非営利法人研究学会第22回全国大会 統一論題の開催に寄せて 鷹野宏行 NPO(非営利法人)と市民社会・市場経済 井出亜夫 ― 特定非営利法人活動促進法の制定とわが国民法思想、21世紀の市場経済システム― NPO法人会計基準の考え方と2017年12月改正の方向性 江田 寛 法律専門家からみたNPO法20年 濱口博史 【論文】 社会的投資によるコミュニティ再生 今井良広 ― 英国のコミュニティ・シェアーズを事例に ― NPO経営者におけるアカウンタビリティの質的データ分析 中嶋貴子 マルチステークホルダー理論に基づく考察 岡田 彩 一般社団法人の非営利性と非分配制約についての検討 古市雄一朗 第17回学会賞等の審査結果に関する報告 第22回大会記(2018) 鷹野宏行 あとがき 小島廣光 ■ 第20号目次 まえがき 堀田和宏 【特集】非営利法人の収入と支出に係る会計諸課題 「理念の制度」としての財務三基準の有機的連関性の中の収支相償論 出口正之 非営利組織の内部留保 石津寿惠 非営利法人(会計)における収入の意義 柴 健次 【論文】 決定プロセスの構造化理論: 京都市市民活動総合センターの設立プロセスを事例として 吉田忠彦 セクター中立会計の課題と可能性 金子良太 地方創生に資する「地域社会益法人」認証を巡る考察 越智信仁 【研究ノート】 同窓会誌情報を活用した大学と卒業生間の紐帯の強さの定量分析 津曲達也 第16回学会賞等の審査結果に関する報告 堀田和宏 第21回大会記(2017) 宮本幸平 あとがき 小島廣光 ■第19号目次 まえがき 堀田和宏 【特集】非営利法人研究の回顧と展望 非営利法人会計制度の回顧と展望 藤井秀樹 ―公益法人会計基準の検討を中心に― 非営利法人制度をめぐる諸活動とそのロジック 吉田忠彦 非営利法人に対する税制の現状と課題 橋本俊也 【論文】 法人形態から見た「チャリティ・公益法人制度」の国際比較: 非営利の法人制度と会計を巡っての政策人類学的比較研究 出口正之 社会福祉法人制度改革の背景と諸問題 千葉正展 ―社会福祉充実残額算定の問題点を中心に― 公益認定取消しと公益認定制度についての再検討 古市雄一朗 病院の公益性の実現と効率の評価に関する試論 髙屋雅彦 ―医療法人立精神科病院を例として― 裁判外紛争解決手続における公正性と専門性 李 庸吉 ―韓国における医療ADRを素材に― 【研究ノート】 学校法人会計基準における2つの収支計算書の役割を巡る検討 林 兵磨 【回顧筆録】非営利法人研究学会の20年を振り返る 堀田和宏 第15回学会賞等の審査結果に関する報告 堀田和宏 第20回大会記(2016) 成道秀雄 あとがき 小島廣光 ■第18号目次 まえがき 堀田和宏 【特集】非営利組織会計と営利組織会計との相互関係 非営利組織会計と企業会計の統一的表示基準 宮本幸平 非営利組織会計と営利組織会計との相互関係 髙山昌茂 ―「非営利組織の財務報告の在り方に関する論点整理」 論点9 連結情報の開示についての考察― 【論文】 非営利組織会計の純資産区分に関する試論 佐藤 恵 ―財務的弾力性の観点から― “クリープ現象” としての収支相償論 出口正之 医療法人におけるガバナンスとアクティビティ 髙屋雅彦 ―精神科病院における実証分析序論― 【研究ノート】 収益事業課税に関する裁判例を踏まえた法人税法上の収益事業と課税要件の問題整理 永島公孝 第14回学会賞等の審査結果に関する報告 堀田和宏 第19回大会記(2015) 兵藤和花子 あとがき 小島廣光 ■第17号目次 まえがき 堀田和宏 【特集】非営利法人に係る公益性の判断基準 一般社団・財団法人の公益認定基準の検討 岡村勝義 非営利法人の公益性判断基準 初谷 勇 米国の非営利組織の公益性判断基準 金子良太 英国チャリティの公益性判断基準 尾上選哉 【論文】 公益法人制度の昭和改革と平成改革における組織転換の研究 出口正之 非営利法人組織における会計の役割 森美智代 非営利組織はアドホクラシーか? 西村友幸 非営利法人課税の本質 藤井 誠 【研究ノート】 日本における病院制度の進化と公益性に関する考察 髙屋雅彦 国立大学における全学同窓会の運営あり方 高田英一 第13回学会賞等の審査結果に関する報告 堀田和宏 第18回大会記(2014) 上松公雄 あとがき 小島廣光 ■第16号目次 まえがき 堀田和宏 【特集】非営利法人における制度・会計・税制の改革を総括する 公益法人制度改革における公益認定等委員会のパターナリズムの傾向 出口正之 一般社団・財団法人への移行期間を終えての税制課題 成道秀雄 非営利法人制度の現状と課題 齋藤真哉 非営利法人会計基準の統一問題―英国における財務報告制度改革の到達点に基づく考察― 古庄 修 【論文】 東日本大震災における義捐金の行政的配分の問題点と民間非営利活動―善意の効率的配分を目指して― 藤井秀樹 企業会計との統一化を指向した非営利組織会計の表示妥当性考察 宮本幸平 非営利組織のディスクロージャーと資源提供者の行動の関係 尾上選哉・古市雄一朗 非営利組織の財務情報と情報利用者の属性に関する実証研究―会計知識とボランティア経験が与える影響― 石田 祐・馬場英朗 NPO法人会計基準の現状と普及に向けた課題 橋本俊也 訪問看護サービスにおける医療保険と介護保険の関係―報酬体系を中心に― 河谷はるみ 【資料】 国立大学における全学同窓会の設立及び活動の実態と課題―同窓会担当理事に対するアンケート調査の結果を中心に― 高田英一 学校法人における倒産事件の課題整理 岩崎保道 第12回学会賞等の審査結果に関する報告 堀田和宏 第17回大会記(2013) 古庄 修 あとがき 小島廣光 ■第15号目次 まえがき 堀田和宏 【特集】地域活性化と非営利活動―事例研究を中心にして― 北海道における自治体とNPOのパートナーシップの実際―主として福祉系サービスNPOの 事例研究― 杉岡直人 地域社会雇用創造事業による社会起業創出の考察―14名の道内社会起業家への聞き取り調査 の結果から― 河西邦人 行政の視点から見た非営利活動と地域活性化―住民参加型まちづくり事業の効果と課題― 早瀬京太 【論文】 社会福祉法人の競争戦略と組織―高齢者介護組織を対象とする実証研究― 深山誠也 わが国の大学における全学単位での同窓会の現状について―全学同窓会の規約の分析を中心に― 高田英一 NGOの監査とガバナンス─資金拠出制度による指導機能と私的自治─ 馬場英朗 英国におけるアセット・トランスファーの政策的展開―公有資産のコミュニティ組織への移転― 今井良広 観光分野における公民間コラボレーションの理論―非営利組織の果たす役割― 小熊 仁 コミュニティとシティズン・ガバナンス 黒木誉之 【研究ノート】 民間非営利組織のプリンシパル=エージェント関係―香港における帳簿検査への消極性― 水谷文宣 大学を中心とした産官学民連携による地域活性化―亀岡カーボンマイナスプロジェクトの事例を中心に ― 高田英一 NGOの監査とガバナンス─資金拠出制度による指導機能と私的自治─ 野口寛樹・定松 功・大石尚子 第16回大会記(2012) 大原昌明 あとがき 小島廣光 ■第14号目次 まえがき 石崎忠司 【特集】地域の公共サービスと非営利活動―医療・福祉・介護の理論と実際― 非営利セクターとのパートナーシップによる公共サービスの提供 ―多元的福祉サービス提供におけるサード・セクターの重要性― 小林麻理 2012年の介護保険制度改正をめぐる諸課題―給付と負担の関係を中心として― 吉田初恵 【論文】 新しい公共と地域のガバナンス 澤田道夫 医療機関におけるリスクマネジメント 佐久間義浩 NPO法人の会計情報と寄付金に関する実証分析 五百竹宏明 自非営利組織の成長性と安定性に関する実証分析 中嶋貴子・馬場英朗 社会福祉サービスの質の保障と第三者評価事業 河谷はるみ 第15回大会記(2011) 澤田道夫 あとがき 藤井秀樹 ■第13号目次 まえがき 石崎忠司 【論文】 社会ガバナンスと非営利組織 吉田忠彦 非営利法人制度改革と市民社会の安全 初谷 勇 新しい公共と認定NPO法人制度 田中弥生他 自転車タクシー事業の現状と課題 大原昌明他 非営利組織における内部統制の現状 佐久間義浩 非営利組織における事業積算とフルコスト回収 馬場英朗 行政とNPOの協働におけるバランスト・スコアカードの適用可能性 八島雄士 NPMを活かしたマネジメント・システムについての分析 小野英一 【研究ノート】 市民参加型パートナーシップ研究の批判的検討 東郷 寛 ボランティアの専門性の高度化 角谷嘉則 第14回大会記(2010) 清水貴之 あとがき 藤井秀樹 ■第12号目次 まえがき 石崎忠司 【特集】非営利法人の会計基準統一の可能性をさぐる 公益法人会計基準にみる非営利法人会計の基礎概念 川村義則 NPO会計基準を民間で作成することの意義 江田 寛 非営利法人における会計基準統一化の可能性 藤井秀樹 【論文】 協同組合における事業分量配当金(割戻金)の会計的性格−事業分量配当金(割戻金)の出資金振替処理を巡って− 鷹野宏行 正味財産と資産対応の意義と展開−公益法人会計基準の変遷に関係させて− 岡村勝義 ソーシャルビジネスとその制度設計に関する研究 金川幸司 ソーシャル・キャピタルと管理会計に関する一考察−公園行政の事例を手がかりとして− 八島雄士 コミュニティ・ユース・バンクmomoの挑戦−市民活動を支えるNPOバンク− 馬場英明・木村真樹・荻江大輔・中山 学・三村 聡 非営利組織体の業績評価に関するディスクロージャーについて−バランスト・スコアカードの利用を通じて− 葛西正輝 社会的企業のソーシャル・アカウンティング 青木孝弘・馬場英明 【資料】 英国チャリティの会計−SORPの発展とチャリティの財務報告− 上原優子 第8回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第11回大会記(2009) 橋本俊也 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 藤井秀樹 ■第11号目次 まえがき 大矢知浩司 非営利組織の業績測定・評価に関する多角的アプローチ—組織有効性の測定・評価の包括的 フレームワーク— 堀田和宏 サービスの原価と見えない価値 梅津亮子 非営利組織の公益性評価—公益認定の基準を踏まえて— 齋藤真哉 図書館政策とNPO 初谷 勇 NPO支援組織の役割の変化 吉田忠彦 非営利法人に対する金融資産収益課税における問題点—非営利型法人に対する金融資産収益課税を中心として— 上松公雄 大統領府創設の“ねらい”—行政組織の効率測定と予算配分:サイモンとバーナード— 伊藤研一・道明義弘 非営利研究機関におけるアカウンタビリティと知的財産ディスクロージャー 北口成行 「事業型NPO」の特徴とその発展課題—京都府NPO法人事業報告書データ分析から— 桜井政成 非営利組織の財務評価—NPO法人の財務指標分析及び組織評価の観点から— 馬場英朗 企業会計と非営利の会計—財務会計研究からみた非営利組織の会計を考える— 興津裕康 アンゾフESO概念における非営利組織の位置づけと意義 戴 曼捷 営利組織体におけるBalancedScorecard導入に伴う問題点—ChristopherD.Ittnerらの2003年実地調査を中心として— 葛西正輝 非営利組織の業績測定・評価—顧客満足度と組織運営、人事の視点から— 棚橋雅世 京都府NPO法人の内部留保に関する考察—2005年度財務データを素材として— 久保友美 NPOにおける組織能力の可能性—委託、補助・助成金を得るために— 野口寛樹 【事例研究】 戦略的協働を通じた車粉問題の解決プロセス 後藤祐一 【研究ノート】 NPO法人のコーポレート・ガバナンスに関する事例研究 山田國雄 第7回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第12回大会記 堀江正之 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第10号目次 まえがき 大矢知浩司 非営利組織のミッションと財務報告の課題 藤井秀樹 非営利組織経営学の課題と可能性 島田 恒 新たな公益法人税制への要望 成道秀雄 経営環境の変化と会計方針の変更 伊藤 務 非営利・営利組織のサービスの質に関する比較検討—介護保険市場を例にー 桜井政成 非営利組織の経営管理論に基づく組織発展仮説 河口弘雄 NPO法人の財政実態と会計的課題—「NPO法人財務データベース」構築への取組みから— 山内直人・馬場英朗・石田 祐 中間法人と公益法人制度改革 初谷 勇 非営利組織の情報開示と資源の源泉の関係 古市雄一朗 知識創造の条件整備としての公民パートナーシップ—コープロダクションの視点から— 東郷 寛 英国パートナーシップの10年 —理論と実践— 今井良広 【事例研究】 まちづくりにおける「つなぎ役」の役割—アート・イン・ナガハマを事例として— 角谷嘉則 指定管理者制度とNPO—NPO支援センターの活動を事例として— 金川幸司 奨学金財団と人材育成事業の役割 八木 章 回顧筆録◆学会の10年を振り返って 大矢知浩司 第10回大会記(2006年) 吉田忠彦 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第9号目次 まえがき 大矢知浩司 公益法人制度の抜本改革について—公益活動の一層の発展に向けて— 中藤 泉 租税法律主義とネット・サイズ理論—非営利法人制度改革における現実と理念の架橋の重要 性— 出口正之 アメリカ行政府の構造改革—組織論はF.D.ローズベルトを助けたか?— 伊藤研一・道明 義弘・井澤裕司 包括外部監査と行政裁量権の濫用—判例理論の活用可能性を中心に— 吉川了平 公益法人課税における租税法律主義 永島公孝 非営利組織における収支計算書の展開—公益法人会計を中心に— 梅津亮子 公益法人会計における「正味財産」の検証と展望 岡村勝義 結社型による近代報徳運動の発展と組織運営に関する研究序論 川野祐二 日本におけるNPO支援ナショナルセンターの生成と展開 吉田忠彦 コミュニティ・ガバナンスの制度的展開について—イングランドの地区委員会等を事例として— 今井良広・金川幸司 行政とNPOの協働関係における資金提供モデルについて—英国のFUNDINGにおける近年の動向を中心に— 金川幸司・今井良広 【研究ノート】 健康問題に関する地域活動を目的としたボランティア組織形成過程—ピンクリボン運動を中心として— 内海文子 第5回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第10回大会記(2006年) 小島廣光 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第8号目次 まえがき 松葉邦敏 非営利組織の制度進化と新しい役割 藤井秀樹 非営利組織の失敗—その原因と予防装置— 島田 恒 新たな非営利法人税制への提言 成道秀雄 イングランドにおける地域協定(LAAs)の意義と役割—非営利セクターの活動基盤として の可能性— 今井良広 非営利法人における委員会手当の所得区分—判例を中心として— 永島公孝 e‐ヘルス構築についての一考察 —データ利用を中心にして— 丸山真紀子 NPO支援センターの類型と課題 吉田忠彦 環境会計とライフサイクル・コスティング —営利企業の環境対応— 江頭幸代 官民協働事業と非営利組織の「見えざる資産」 東郷 寛 非営利組織におけるキャッシュ・フロー計算書の問題点—目的と基本理念— 王姝※(字形=䒑の下に二) 【研究ノート】 ミッション評価の必要性とその実態—特定非営利活動法人を中心として— 兵頭和花子 社団法人における賛助会員に関する考察 成田伸一 社会福祉法人の経営課題 小笠原修身 第4回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第9回大会記(2005年) 岡村勝義 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第7号目次 まえがき 松葉邦敏 NPO法人のガバナンス 小島廣光 非営利組織の活動状況開示 梅津亮子 公益法人会計基準の改訂と今後の課題 加古宜士 非営利組織のガバナンスとアカウンタビリティ—経営機関の統制と規制の強化— 堀田和宏 医療法人における出資額限度法人制度の導入を巡る問題点 依田俊伸 認定NPO法人の認定要件の検討 成道秀雄 介護保険制度改革に向けての論点—介護サービスの特質と介護サービス市場からの一考察— 吉田初恵 パブリック・アカウンタビリティと業績評価 原田 隆 非営利組織体の活動報告 高橋選哉 アソシエーションの中の官僚制—厚生労働省所管の社団法人における職員数の規定因— 西村友幸 非営利組織における理事会役割の分析枠組み—社会福祉法人のデータを用いた検証— 桜井政成 非営利組織体における財務報告の目的とディスクロージャー 橋本俊也 多国籍企業現地子会社の情報開示 —現地国との調和— 于 佳 【研究ノート】 高齢者ケアの二国間比較 —日本とスウェーデン— 野口房子 地域開発と公益活動のバランス 用丸るみ子 第3回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第8回大会記(2004年) 金川一夫 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第6号目次 まえがき 松葉邦敏 非営利組織とNPO法 小島廣光 非営利組織の社会貢献—「合理的な愚か者」経済理論批判として— 作間逸雄 非営利組織の業績評価と中間支援組織の役割 今枝千樹 非営利組織と公民パートナーシップ—NPOサポート施設を巡って— 吉田忠彦 自律協働体系としてのボランタリー組織 西村友幸 【研究ノート】 収益事業課税における資本取引及び損益取引概念の検討 江田 寛 現物寄付の会計処理とその問題点 早坂 毅 第2回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第7回大会記(2003年) 成道秀雄 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第5号目次 まえがき 守永 誠治 非営利組織体のアカウンタビリティとディスクロージャー−英国チャリティの検討を中心と して− 古庄 修 民法法人の収支予算制度と業績評価 江田 寛 非営利組織のリスクとアカウンタビリティ 瓦田太賀四 環境コストと撤去コスト−ダムのライフサイクル・コスティングを中心として− 江頭幸代 助成型公益組織の近現代史序説−福府義倉とトヨタ財団を事例として− 川野祐二 行政補完型公益法人のアカウンタビリティ 伊藤 務 地域開発と公益関連活動の展開−鹿児島県を中心として− 用丸るみ子 NPOとPFI—CSO型PPPの構築を目指して 立岡 浩 非営利組織の業績評価と会計情報拡張の必要性−SEA報告の適用をめぐる議論とその先駆的実施例の検討− 今枝千樹 非営利組織体における資源提供者の意思決定−American Red Crossを事例として− 兵頭和花子 公益法人の財務的生存力と受託管理責任 若林茂信 【研究ノート】 アメリカにおける非営利組織体の結合会計 橋本 俊也 第1回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第6回大会記(2002年) 藤井秀樹 公益法人研究学会設立趣意書 公益法人研究学会会則 役員名簿 公益法人研究学会会員名簿 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 あとがき 堀田和宏 ■第4号目次 まえがき 守永 誠治 非営利事業の社会的機能と責任 堀田和宏 非営利組織の存在理由と活動環境−情報利用者指向的会計論に基づく検討− 藤井秀樹 公益法人の社会的役割と情報公開−会計情報を中心として− 亀岡保夫 看護サービスの活動レベルの原価標準設定 梅津 亮子 公益法人情報開示の新展開−第三セクターに関連して− 岡村勝義 介護保険の給付と負担について−自治体間格差の実証研究 吉田初恵 公益法人会計基準の見直しに関する中間報告の問題点の検討 若林茂信 【研究ノート】 フランスにおける福祉施設系の公共・非営利組織(GO&NPO)マネジメント 立岡 浩 第5回大会記(2001年) 依田 俊伸 公益法人研究学会設立趣意書 公益法人研究学会会則 役員名簿 公益法人研究学会会員名簿 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 あとがき 堀田和宏 ■第3号目次 まえがき 守永 誠治 公益活動の舞台としての公益法人 吉田忠彦 今日的視点から見た「公益」の多様性 渋谷幸夫 公益法人の公益性−情報公開の観点から− 岡村勝義 非営利組織の効率性と有効性の測定・評価 大矢知浩司 規制緩和・競争導入と公益 佐々木弘 公的介護保険制度導入後の問題点−制度と現実のギャップ− 吉田初恵 介護老人福祉施設等に係る経営分析指標のあり方に関する試論 千葉正展 法人における公益性 依田 俊伸 米国会計検査院の業績監査事例 後 千代 第4回大会記(2000年) 戸田博之 公益法人研究学会設立趣意書 公益法人研究学会会則 役員名簿 公益法人研究学会会員名簿 学会誌編集委員会規程 あとがき 堀田和宏 ■第2号目次 まえがき 守永 誠治 ミッションベイスト・マメジメント 島田 恒 独立行政法人の創設と会計上の論点について 岡本義朗 公益活動における継続事業の概念 小宮 徹 非営利組織の評価の課題 石崎忠司 公益活動の歴史的展開−大航海時代から大公開時代へ− 守永誠治 公益法人にも国際化の洗礼を 若林茂信 NPO及び組織間関係NPOにおけるマネジメント研究 立岡 浩 共同募金システムの中心問題−米国ユナイテッド・ウエイの<ドナー・チョイス>をめぐって− 樽見弘紀 NPO法人税制の現状と課題 高橋選哉 第3回大会記(1999年) 佐藤俊夫 公益法人研究学会設立趣意書 公益法人研究学会会則 役員名簿 公益法人研究学会会員名簿 学会誌編集委員会規程 あとがき 堀田和宏 ■創刊号目次 まえがき 守永 誠治 「公益性」の概念に関する論点 渋谷幸夫 公益法人の事業戦略 田口敏行 非営利組織の経営 小島廣光 非営利組織における理事会と経営者の役割-ハーマン=ヘイモービックスの所説にもとづい て- 吉田忠彦 シニア研究の視点-心理学的研究から見た老人問題のあれこれ- 柿木昇治 第2回大会記 杉山 学 公益法人研究学会設立趣意書 公益法人研究学会会則 役員名簿 公益法人研究学会会員名簿 学会誌編集委員会規程 あとがき 堀田和宏
- 第18回大会記 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
第18回大会記 2014.9.10-11 横浜国立大学 統一論題 公益性の判断基準 税理士 上松公雄 非営利法人研究学会第18回大会が、横浜国立大学(大会準備委員長:齋藤真哉〔横浜国立大学〕)において、平成26年9月10日から11日までの2日間に渡って開催された。 前日の常任理事会及び理事会、1日目の総会の開催に引き続いて、統一論題「非営利法人に係る公益性の判断基準」(司会:佐藤倫正氏〔愛知学院大学〕)の報告が行われた。 【統一論題報告】 第1報告の岡村勝義氏(神奈川大学)「一般社団・財団法人の公益性判断基準」においては、公益性判断基準について、公益認定基準のうち、1号基準(事業目的)、6号基準(収支相償)、8号基準(公益目的事業比率)、9号基準(遊休財産保有制限)と旧制度の「指導監督基準」との比較が行われ、「指導監督基準」を承継しつつ、独自なものとして、公益目的事業について不特定多数条項(不特定多数の者の利益の増進に寄与するもの)による質的規制(1号基準)と財務三基準(6・8・9号基準)による財務的側面からの量的規制の強化が付加されていることが明らかにされた。また、それぞれの問題点として、質的規制については、不特定多数条項の判断において裁量の余地があり判断にズレが生ずる恐れがあること、財務三基準については、税制上の優遇措置との連動性までも強化されたため、財務三基準=税制優遇措置の適用基準となっていることの指摘がなされた。 第2報告の初谷勇氏(大阪商業大学)「特定非営利活動法人の公益性判断基準」においては、法人制度の沿革について行政システムの集権・分権等との観点と関連せしめて整理された上で、公益法人(公益社団・財団法人)とNPO法人における公益性判断主体及び公益性判断基準、そして、公益増進性判断主体及び公益増進性判断基準の転換状況と相違点について報告された。すなわち、公益性判断基準については、公益法人制度は、公益性判断基準の「統一化への伏流」から基準の「消失」であり、NPO法人制度は「法定」からその「拡充」とされた。また、公益増進性判断基準については、公益法人制度では、「自由裁量」から「法定・統一化」であるのに対し、NPO法人制度では、「根拠法の転換と基準緩和の昂進」であるとされた。 NPO法人の場合のこれらの相違は、認証主義、あるいは、行政主導の下での地方分権・分散化と対象の拡充に向けた対応の深まりという「程度」の問題と捉えることができるものとされた。 第3及び第4報告は、諸外国における公益性判断基準に対する研究であり、第3報告の金子良太氏(國學院大學)「アメリカの非営利法人の公益性判断基準」においては、内国歳入法501(C)⑶団体を対象に、その特徴及び連邦税の非課税団体の認定の仕組みについて解説された。501(C)⑶団体については、パブリック・チャリティ(PC)とプライベート・ファウンデーション(PF)の区分があり、さらに、PCには、①宗教・学校医療・公立大学後援団体等の連邦・州で認可を得た法人、②PST等の審査に合格した団体、③事業型PSTに合致した団体、④パブリック・チャリティ支援型組織の4類型が存し、それぞれについて、公益性の認定基準が異なり、かつまた、租税の特典の内容も異なることが明らかにされた。日本と比較した特徴として、広く一般から寄附を集める団体の優遇は大きいものの、特定者からの寄附で成立するPFには租税回避を防止するための規制等が存することが紹介された。 第4報告の尾上選哉氏(大原大学院大学)「英国チャリティの公益性判断基準」では、所轄庁であるチャリティ委員会の公益性認定の判断基準をチャリティの登録時を中心として考察された。 2006年チャリティ法以後、チャリティとは、専らチャリティの目的のために設立された組織として定義され、チャリティ目的であるためには、①目的記述要件(組織の目的〔使命〕がチャリティ法に規定する13の目的記述に該当するかどうか)と②パブリック・ベネフィット・テスト(目的が有益であるかどうか及び公に便益をもたらすかどうか)を充足するかどうかについて、チャリティ委員会が決定することが確認された。 以上の4報告を基に、パネル・ディスカッションへと進み、まず、コメンテーターの江田寛氏(公認会計士)は公益性判断に係る視点として将来社会に貢献するか否かの点、また、課税の優遇措置に関しても将来の豊かさを獲得するという積極的視点の必要性が説かれ、報告者に対して、公益認定基準におけるパネル・ディスカッションは学際的な議論となった公益・一般法人 No.879 2014.10.154財務三要件、チャリティ委員会方式による公益性判断において将来性判断が可能かどうかの見解を問う質問がなされた。 続いて、同じくコメンテーターの馬場英朗氏(関西大学)から、公益認定に係る制度の狙いが、当初は、民間の主体性の発揮及び客観的判断基準(恣意性の排除)にあったものが、運用の過程において、税制上の優遇措置との関係から、新規事業を開始するに際して行政(課税当局)の判断を仰ぐこととなり、判断主体がシフトしてしまっているのではないかとの問題提起がなされ、報告者の見解が問われた。 さらに、フロアから日米英の人口比と各国における公益性を有する法人の比が大きく異なっていることの原因となる制度の違いについてなど複数の質問が寄せられ活発な質疑応答が行われた。 最終日は、午前に、特別セッション「非営利組織の会計枠組み構築に向けて」(司会:齋藤真哉氏)が行われた。 【特別セッション】 森洋一氏(日本公認会計士協会)による基調報告において「非営利組織の会計枠組み構築に向けて(日本公認会計士協会非営利法人委員会研究報告第25号)」(以下、研究報告25号という。)の概要について説明された。すなわち、非営利組織の範囲について、事業活動を通じて稼得した利益を分配することを目的としない組織であると定義し、会計枠組み構築に向けては、①会計の基本的枠組みの共有、②モデル会計基準の開発、③会計基準の統合化という段階的アプローチが提案された。そして、基本的枠組みを構築するためには、これを一元的に取り扱う体制が不可欠であるとし、この場合の会計基準設定主体に求められる要件について、利害関係者の参画と代表性、独立性、透明性とガバナンス、正当性、専門性、財政基盤が挙げられた。その上で、会計基準設定主体として、①行政内に設置、②民間新団体を設立、③民間の会計基準設定組織内に設置の3方式が考えられるところ、課題は当然あるものの、③の民間の会計基準設定組織内に設置の方式が望ましいものとされた。紙幅の都合上、詳細に触れることはできないが、研究報告25号の報告に係る研究に取り組まれた背景としての非営利セクターに対する期待と課題、わが国の情報開示と会計の状況についても丁寧な説明が行われた。 続くパネル・ディスカッションにおいては、まず、報告者に対して、パネリストの鷹野宏行氏(武蔵野大学)から①アメリカの非営利法人会計に係る概念フレームワーク及び会計基準とのあり方及び②会計基準設定主体の資金調達についての見解を問う質問及びコメントがなされた。次いで、同じくパネリストの古庄修氏(日本大学)は、研究報告25号の意義、機能についてコメントされた後、①比較可能性についての情報ニーズ、会計プロフェッションにおける統一化の実需、②非営利法人の範囲(非営利性の定義)、③非財務報特別セッションの司会は今大会実行委員長の齋藤真哉氏公益・一般法人 No.879 2014.10.15学会ニュース 5告の開示の進め方について質問された。 さらに、フロアの会員と一体となって、①非営利組織の範囲、②フレームワークと会計基準との関係、③非財務情報の役割、④会計基準設定主体について、活発な質疑応答、議論が行われた(時間切れとなり、③、④の問題点は割愛となった)。 【西日本部会報告】 大会プログラムの最後は、西日本部会(九州部会)報告として「地域における行政、医療及び福祉の現状と課題」(司会:早坂毅氏〔税理士・行政書士〕)の最終報告が行われた。 冒頭に森美智代氏(熊本県立大学)から最終報告書の提出に係る報告と関係者への謝辞が述べられた。引き続いて、渡辺亨氏(熊本市都市政策研究所)より「熊本地域の地下水保全事業におけるNPOの役割」についての報告が行われた。 報告においては、NPOが関係した官民協働に係る成功事例(熊本地域の地下水保全事業〔かんくまセミコンモデル〕)が紹介され、官民協働におけるNPOの役割について確認された。すなわち、官民協働においてNPOがモデルケースを構築し、その成功事例を示すことで、行政や企業の参入を促す起爆剤となり得ることの指摘がなされた。 【自由論題報告】 自由論題報告は、第一会場(司会:船越洋之氏(湘北短期大学))において、髙屋雅彦氏(近畿大学)「病院と公益性に関して-精神科診療を例として-」、河谷はるみ氏(九州看護福祉大学)「在宅医療を担う医療体制の在り方」、森美智代氏「非営利法人組織における会計の役割-日独における医療改革をとおして-」、第二会場(司会:竹内拓氏(自由が丘産能短期大学))において、黒木誉之氏(熊本県立大学)「内発的発展による地域再生-水俣市の「もやい直し」を主軸とした市民協働の地域づくり-」、井寺美穂氏(熊本県立大学)「行政倫理システムの機能および逆機能-政府における取組みを中心に-」、西村友幸氏(釧路公立大学)「非営利組織はアドホクラシーか?」、第三会場(司会:江頭幸代氏(関東学院大学))において、菊池遼氏(東北大学大学院生)「NPO 法人の新認定制度に関する一考察-認定NPO法人へのインタビュー調査から-」、藤井誠氏(日本大学)「非営利法人課税の本質」、出口正之氏(国立民族学博物館)「学校法人・社会福祉法人創設における制度改革との比較における公益法人制度改革」の全報告が行われた(各報告に対するコメンテーターについては省略した)。
- 第4回大会記 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
第4回大会記 2000.10.6-7. 神戸学院大学 統一論題 あらためて『公益』を問う 神戸学院大学 戸田博之 2000年10月6日(金)の理事会に続いて、10月7日(土)午前10時から公益法人研究学会第4回全国大会が神戸学院大学(神戸市西区伊川谷)において開催された。約70名(うち、非会員の公認会計士15名)の参加者を得て、活発な報告と討論が展開された。ちなみに本大会は、日本公認会計士協会によるCPE研修指定を受けた。 本大会は、今世紀最後の全国大会であるという基本認識のもとに、統一論題は「あらためて『公益』を問う」と定められた。その意図するところは、わが公益法人研究学会こそ、来るべき21世紀に社会から最も付託を受ける学会であろうという使命感と誇りを持って、改めて本学会設立時の初心に立ち返ることにあった。 自由論題報告は、11号館2階の3会場で行われた。まずA会場(司会:松倉達夫氏)では、吉田初恵氏(関西女子短期大学)、千葉正展氏((株)福祉会計サービスセンター)、B会場(司会:松葉邦敏氏)では、依田俊伸氏(国士舘大学)、鷹野宏行氏(白鴎大学)、C会場(司会:小島廣光氏)では、後 千代氏(東邦学園短期大学)、川野祐二氏((財)助成財団センター)の6氏による報告が行われ、それぞれ熱心な質疑応答がなされた。 会員総会に先だって、公益企業論研究の権威である佐々木 弘先生(前公益事業学会会長 現神戸大学大学院経営学研究科教授)による「規制緩和・競争導入と公益」と題する記念講演(司会:興津裕康氏)がなされた。ちなみに、統一論題の座長である杉山 学氏(青山学院大学)の言を借れば、「佐々木先生が話された、国民の合意に基づく『ユニバーサル・サービス・オブリゲーション』こそが公益法人の基幹となる概念である、という強い印象を受けた。」 統一論題「あらためて『公益』を問う」は、司会・座長=杉山 学氏のもとに、吉田忠彦氏(近畿大学)、渋谷幸夫氏(社会福祉法人常成福祉会)、岡村勝義氏(神奈川大学)および大矢知浩司氏(九州産業大学)による個別報告が行われ、引き続き討論が行われた。なお、上記4氏による報告内容は、自由論題6氏の研究報告とともに、いずれも本学会誌VOL..3に掲載されることになっている。 統一論題討論会では、上記4氏による個別報告、「公益活動の舞台としての公益法人」(吉田氏)、「今日的視点から見た『公益』の多様性」(渋谷氏)、「公益法人の公益性−情報公開の視点から−」(岡村氏)および「非営利組織の有効性と能率性の測定・評価」(大矢知氏)について質疑応答がなされ、予定時間をオーバーする熱心な討論が繰り広げられた。なお主な質問者は、次のとおりである。 島田 恒氏(龍谷大学)、千葉正展氏((株)福祉会計サービスセンター)、薄井正徳氏((財)目黒寄生虫館)、石崎忠司氏(中央大学)、松葉邦敏氏(国士舘大学)、川野祐二氏((財)財成財団センター)、亀岡保夫氏(公認会計士)、武田昌輔氏(成蹊大学) 統一論題質問用紙に記された主な論点は、⑴公益概念:明確化と多様化、⑵公益法人の存在範囲・位置付け:NPOおよび行政との関係、⑶あるべき情報開示:業績評価を含む情報開示の有効性および開示情報の透明化・明確化 に大別できた。その内容をつぶさに紹介することはできないが、終了時間間際の武田昌輔氏の熱のこもった次のような質問を紹介することは、討論の締めくくりとして有益であろう。 「この統一論題において、“あらためて『公益』を問う”とありますが、この問題を明確にする目的は、『真の公益法人』を厳格に規定しようということにあると思われます。そこで、公益法人に対しては、主として国・地方公共団体等が援助するということが前提となっていると考えます(補助金、税制上の措置)。いかがでしょうか?」 この質問に対して座長である杉山 学氏は、時間の関係でこの重要な論点について充分な討議がなされなかったことを遺憾であったとされ、のちに次のような感想を寄せられた。 「武田先生の上記のご質問は、公益法人の本質について『真の公益法人』という表現で問われたものと思います。私自身は、公益法人の諸活動は、本来、採算を考慮して行われるべきものではなく、佐々木先生と同様に、『ユニバーサル・サービス・オブリゲーション』として必要と認められる社会全体の合意に基づくものであると考えております。したがって公益法人の支出は、営利企業の費用のように収益獲得のための犠牲という性格のものではありません。もちろん、貴重な資源を目的達成のために有効的に消費することは当然のことであります。しかし問われていることは、社会的批判に耐え得る活動をしているかということだと思います。会計の領域に関するならば、一般目的の外部財務情報はそのための手段であり、その中心は予算にあるのではないでしょうか。」 統一論題報告・討論の終了後、大学会館内職員レストランにおいて懇親会が開催された。まず、準備委員長戸田博之氏(神戸学院大学)による挨拶に続いて、開催校を代表して神戸学院大学・谷口弘行学長の歓迎の辞および本学会会長・守永誠治氏(静岡産業大学)による謝辞のあと、武田昌輔氏の発声で乾杯、非会員(公認会計士)も交えてのなごやかな雰囲気のうち、20時30分散会した。
- 第16回大会記 | 公益社団法人 非営利法人研究学会
第16回大会記 2012.8.25-26 北星学園大学 統一論題 地域活性化と非営利活動 北海学園大学 菅原浩信 非営利法人研究学会第16回大会は、2012年8月25日(土)〜26日(日)の2日間にわたり、北星学園大学を会場に開催され、会員を含め約90名の参加者があった。なお、前日の8月24日(金)には、常任理事会および理事会が開催された。 【1日目】 大会1日目(25日)は、北星学園大学の田村信一学長からの挨拶の後、総会が開催された。大会委員長及び会長からの挨拶、会務報告(新入会員の紹介、学会誌VOL.14の発行、平成23年度事業報告)、第11回学会賞・学術奨励賞・学術奨励特賞の審査結果報告、事辞典刊行事業の報告が行われた。その後、平成23年度収支決算案、平成25年度事業計画・収支予算案、会則の改正、理事等の任期満了に伴う改選等の審議が行われた。 総会終了後、引き続き統一論題「地域活性化と非営利活動」の報告・討論(司会:樽見弘紀氏(北海学園大学))が行われた。統一論題の報告では、以下の3名の報告者から報告が行われた。 第1報告として、杉岡直人氏(北星学園大学)による「地域活性化と地方自治体の取り組み:北海道における自治体とNPOのパートナーシップの実際から」についての報告が行われた。北海道における行政とNPOのパートナーシップの状況が報告されるとともに、行政とNPOのパートナーシップを推進するための要件が示された。また、先駆的な福祉NPOの事例として、「ネットワークサロン」「べてるの家」の紹介があった。 第2報告として、早瀬京太氏(北海道経済部経営支援局中小企業課中小企業支援グループ主幹)による「行政の視点からみた非営利活動と地域活性化−住民参加型まちづくり事業の効果と課題−」についての報告が行われた。住民参加型プログラムの事例として「マッチングファンド」(シアトル市)、「企画提案制度」「サイクリングロードアート事業」(札幌市厚別区)が紹介されるとともに、住民参加型プログラムにおける効果と課題が示された。 第3報告として、河西邦人氏(札幌学院大学)による「社会的企業による地域活性化」についての報告が行われた。北海道における社会的企業の事例として「ねおす」「ネットワークサロン」「西神楽グラウンドワーク」の3つをあげ、それらの活動内容等をふまえ、ソーシャルビジネスの創出における2つのメカニズムが提示されるとともに、社会的企業が地域活性化を実現するための要件が示された。 報告終了後、休憩をはさんで討論が行われた。討論では、ここ10年来、北海道でNPOの成功事例が新たに出現していない背景、人口減少や高齢化が進展する中での住民参加型プログラムのあり方、厚別区の事業名に「資金」が入っていない理由、ソーシャルビジネスの定義づけ、営利企業のCSRとソーシャルビジネスの関係、社会的成果と経済的成果のトレードオフ、社会的企業と社会的ネットワークの関係、「ボランタリーの失敗」への対応等、様々な論点が出され、活発な議論が行われた。 統一論題報告・討論終了後、北星学園大学学生会館にて懇親会が行われた。 【2日目】 大会2日目(26日)は、午前中に自由論題報告が行われた。自由論題は、3つの会場に分かれ、計15本の報告が行われた。各会場の報告者および論題は、以下の通りである。 ●第1会場(司会:⑴〜⑶千葉正展氏(独立行政法人福祉医療機構)、⑷〜⑸今枝千樹氏(愛知産業大学)) ⑴ 深山誠也氏(北海道大学大学院)「社会福祉法人の戦略と組織−高齢者介護組織を対象とする実証研究−」 ⑵ 山口忠保氏(東北公益文化大学大学院)「自治体の公共交通政策の現状と課題−小山市のコミュニティバス運行の事例を中心に−」 ⑶ 源田佳史氏(公認会計士)「NPO法人の農業参入について−NPO法人の農業参入の可能性と限界−」 ⑷ 林孝之氏(厚別区介護予防センターもみじ台)「NPOが地域のサロン活動の担い手となることの意義」 ⑸ 湯上千春氏(東京工業大学)「福祉ワーカーズ・コレクティブの持続的な発展要因の事例分析」 ●第2会場(司会:⑴〜⑶江田寛氏(公認会計士・税理士)、⑷〜⑸会田一雄氏(慶応義塾大学)) ⑴ 神保集氏(国士舘大学大学院)「一般社団法人の基金について−基金の会計的な性質−」 ⑵ 水谷文宣氏(慶応義塾大学大学院)「香港の民間非営利組織会計実務−会計基準の不在と新法案」 ⑶ 早坂毅氏(税理士)「遺贈・相続による寄付の仕組みに関する調査・研究」 ⑷ 村山秀幸氏(公認会計士)「平成20年度公益法人会計基準の会計間取引と公益目的取得財産残額への影響」 ⑸ 馬場英朗氏(愛知学泉大学)「NGOの監査とガバナンス−資金拠出制度による指導機能と私的自治」 ●第3会場(司会:⑴〜⑶小島廣光氏(札幌学院大学)、⑷〜(⑸平本健太氏(北海道大学)) ⑴ 伊藤葵氏(早稲田大学大学院)「公民連携におけるインターミディアリーの重要性」 ⑵ 野口寛樹氏(京都大学大学院)・定松功氏(龍谷大学)・大石尚子氏(龍谷大学)「大学を中心とした産官学民連携による地域活性化〜亀岡カーボンマイナスプロジェクトの事例を中心に」 ⑶ 今井良広氏(兵庫県)「公有資産のコミュニティ移転−英国の事例から−」 ⑷ 小熊仁氏(金沢大学)「わが国の観光分野における公民間コラボレーションの検討と非営利組織の役割」 ⑸ 初谷勇氏(大阪商業大学)「地域共治組織の制度設計と市民社会組織(CSO)の再編」 午後からは、栗田敬子氏(NPO法人エコ・モビリティサッポロ代表)による講演「人をつなぐベロタクシー」が行われた。講演では、札幌でのベロタクシーの現状、全国での運行状況、札幌で運行しようと思った理由、事業化に向けた課題とその解決方策、今後の可能性等について、具体的な説明が行われた。 講演終了後、部会報告が行われた(司会:原田満徳氏(松山大学))。東日本部会からは「日本及び諸外国における非営利法人制度に関する研究−制度史・制度設計・報告制度・税制度等を中心として−」(岡村勝義氏(神奈川大学)、古庄修氏(日本大学)、金子良太氏(国学院大学))について、西日本部会からは「地域における行政、医療及び福祉の現状と課題」(森美智代氏(熊本県立大学)、澤田道夫氏(熊本県立大学)、黒木誉之氏(熊本県立大学)、河谷はるみ氏(九州看護福祉大学))について、それぞれ研究の進捗状況等の報告が行われた。 最後に、大会委員長からの閉会挨拶が行われ、盛況のうちに閉幕した。
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非営利法人研究学会 公益・一般法人研究会 公益・一般法人制度の研究【2022年度最終報告】 公益・一般法人における税務問題の実務視点からの研究
