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  • 「理念の制度」としての財務三基準の有機的連関性の中の収支相償論

    PDFファイル版はこちら ※表示されたPDFのファイル名はサーバーの仕様上、固有の名称となっています。 ダウンロードされる場合は、別名で保存してください。 国立民族学博物館教授 出口正之 キーワード: 公益法人制度改革 収支相償 財務三基準 特定費用準備資金 クリープ現象 要 旨: 公益認定法第5条6号及び14条に示された規制を示す法令用語である「収支相償」は、公益目的事業比率規制(同5条8号)及び遊休財産規制(同5条9号)とともに、数値によって表現される「財務三基準」のひとつである。これらは1つの規制の数値を変更すれば、他の規制の数値すべてが変化する関係にある「相互に有機的な連関」を持ちながら、公益法人の収入を確実に公益目的事業に支出させることで立法趣旨である民間の公益の増進に資するように設計してある。設計時には特定費用準備資金及び資産取得資金という2つの調整項目を作り出し、現実的に運用可能な「最大限の緩和」を行った。しかし、財務三基準についてそれぞれ別個に解釈の変更が繰り返され、現在では、法改正がされていないにもかかわらず、実質的な規制強化となる「クリープ現象」が生まれてしまっている。 構 成: Ⅰ はじめに Ⅱ 誤解されたガイドライン Ⅲ フロー規制をストック規制に転換させる特定費用準備資金と資産取得資金 Ⅳ 特定費用準備資金を巡る民間の「クリープ現象」 Abstract “RENEC”known as the flow-base regulation, which is a legal term indicating the regulation set forth in Article 5 (vi) and Article 14 of Public Interest Authorization Act(AAPI). It is one of the "three financial regulations", which have systematic relationship each other. These are, holistically, to ensure that revenues of public interest corporations shall be spent on for public interest, and designed to contribute to the public benefits by the private sector, which is the legislative objective. At the time of design, two adjustment items are prepared, and regulations are carried out as the "maximum mitigation" that can be operated realistically. However, the change in interpretation of each regulation of the three has been repeated separately, and at present, the "creep phenomenon", which means to strengthen the substantive regulatory powers, can be found, without any revises of the act. Ⅰ はじめに 公益法人制度改革とそれに続く税制改革は、我が国の制度改革の歴史においても、極めて特異な地位を占めたものといえる。それは、理論に基づきあるべき制度として改革が実現したからである。例えば、公益法人制度改革の方向性を決定付けた閣議決定「公益法人制度の抜本的改革に関する基本方針」は、以下のように謳われている。 「我が国においては、個人の価値観が多様化し、社会のニーズが多岐にわたってきている。しかし、画一的対応が重視される行政部門、収益を上げることが前提となる民間営利部門だけでは様々なニーズに十分に対応することがより困難な状況になっている。 これに対し、民間非営利部門はこのような制約が少なく、柔軟かつ機動的な活動を展開することが可能であるために、行政部門や民間営利部門では満たすことのできない社会のニーズに対応する多様なサービスを提供することができる。その結果として民間非営利活動は、社会に活力や安定をもたらすと考えられ、その促進は、21世紀の我が国の社会を活力に満ちた社会として維持していく上で極めて重要である。」(閣議決定[2003]下線部引用者) さらに、これに続く税制の基本を打ち立てた「新たな非営利法人に関する課税及び寄附金税制についての基本的考え方」には以下のように謳われている。 「この「基本的考え方」は、昨年6月の「わが国経済社会の構造変化の『実像』について」において指摘した「民間が担う公共」の重要性を踏まえ、この諸課題に関して今後の改革の基本的方向性を提示するものである。「あるべき税制」の一環として、「新たな非営利法人制度」とこれに関連する税制を整合的に再設計し、寄附金税制の抜本的改革を含め、「民間が担う公共」を支える税制の構築を目指そうとするものに他ならない。これはまた、歳入歳出両面における財政構造改革の取組みと併せて、わが国の経済社会システムの再構築に欠くことのできない取組みでもあるといえよう。」    (政府税制調査会 基礎問題小委員会 非営利法人課税ワーキング・グループ[2005]下線部引用者) 政府税制調査会では、従来、不公平税制の是正として公益法人課税については課税強化の論調であった1)。この論調を180度変えたのは、公益法人の活動が社会から圧倒的な信頼を得たからではない2)。逆に、世論の俎上に上がったのは、むしろ公益法人の諸問題の方である。ところが、悪徳公益法人を懲らしめる税制として立案されたのではなく、あくまで「あるべき税制」を総合的に再設計して、「民間が担う公共」を支える税制の構築を目指そうとしたものであって、「歳入歳出両面における財政構造改革の取組みと併せて、わが国の経済社会システムの再構築に欠くことのできない取組み」という点に重点がおかれていたのである。 税制が一般に政治的力学の中で決定されることが多い中で、「理念の税制」として公益法人制度税制改革は誕生した。言い換えれば、公益法人関係者等の要望の結果として誕生したわけではない。政府税制調査会石弘光会長はこの点を公益法人などの関係者の「予想外」という用語でその点を表現した3)。また、小島廣光は同調査会の報告書がターニング・ポイントになったことを例証している(小島[2014])。公益法人関係者の要望の結果として生まれた制度では無く、21世紀社会を見据えた「理念の制度」として誕生したという点は、公益法人制度改革の諸規制や今後の制度運営を考える上での重要な羅針盤である4)。 「民間が担う公共」を支える制度の総仕上げが、平成20(2008)年の『公益認定等に関する運用について(公益認定等ガイドライン)』(以下「ガイドライン」という)の策定とそれと並行して行われた平成20年度税制改正である5)。したがって、ガイドラインは「『内外の社会経済情勢の変化に伴い、民間の団体が自発的に行う公益を目的とする事業の実施が公益の増進のために重要となっていることにかんがみ』、当委員会の運営によって、『公益を増進し活力ある社会の実現に資する』という考え方を全員で共有し、意識してこれを目指すものとする」(内閣府公益認定等委員会[2007])という基本方針によって作成されたものである。 本稿の主題である「収支相償」とは、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(平成18年6月2日法律第49号)(以下「認定法」という。)第5条6号及び14条に示された規制を示す法令用語である。また、公益目的事業比率規制(同5条8号)及び遊休財産規制(同5条9号)とともに、数値によって表現される財務上の三規制を構成する。これは一般に「財務三基準」と呼ばれている。さらに財務三基準は同法第30条第2項に規定する公益目的取得財産残額の算定とともに、相互に有機的な連関を保って作成された。「相互に有機的な連関」というのは、1つの規制を動かせば、他の規制の数値すべてが変化する関係にあるということである。公益認定等委員会第3回委員会の公表資料である図1はそのことを示す初期設定時の一番大事な制度設計図である。 図1 内閣府令が関係する財務関係の主な認定基準 出所:内閣府公益認定等委員会第3回参考資料 したがって、財務三基準は、相互に独立した規制として捉えることはできないし、そのように設計されていない。この規制の有機的連関性をここでは「公益認定法上の財務規制の有機的連関原則」(以下「有機的連関原則」という。)と呼んでおこう。有機的連関原則は認定法第1条における「公益法人による当該事業の適正な実施を確保するための措置等」を構成することで、「公益の増進及び活力ある社会の実現に資することを目的」としている。すなわち、有機的連関基本原則は認定法第18条に規定する「公益目的事業財産」が公益の増進のために使用されることを担保するためのものである。法人側にたてば、財務三基準とは「公益目的事業財産」を公益の増進のために使用することを社会へ約束することであり、どれかの基準に抵触しそうなときは、有機的連関原則によっていずれも公益の増進に即してしっかりと当該財産を適切に使用していくことによってその回復を図ることができる。3つの規制があるように表現されているが、設計図の趣旨は有機的連関性に基づく「ホメオスタシス」(状況を一定の状態に保ちつづけようとするフィードバック機能を持った調整機能)として機能させているといってよいだろう。 ところが、改革の進行とともに、財務三規制は、相互に独立して議論されてしまい、その方向性を失い、とりわけ、収支相償については評判がとてつもなく悪くなってしまった。例えば、公益法人協会の太田は「この罪深きもの―収支相償」(太田達男[2014])として、強く弾劾している。また、「このような形でしか収支相償要件を考えられなかった立案担当者の能力を疑います。もっと知恵を出せと言いたかったです。私たちのような一般人や一般法人が制度の全体像を知り、問題点を認識できないうちに現行制度が出来て運用が始まってしまったのはとても残念です」(2015年02月24日公益認定ウォッチャーブログへの匿名のコメント)といった声まで上がっている。 設定者の立場から言えば、最近の内閣府公益認定等委員会公益法人の会計に関する研究会(以下「会計研究会」という。)の研究報告書([2015]、[2016]、[2017])には、理解に苦しむ点が多々ある。 ガイドライン上は大規模法人、中規模法人、小規模法人の3区分がすでにあるにもかかわらず、小規模法人対策を目指したうえで、規模別に線が引けないとしたり(会計研究会[2015]p.6)、「収支相償の剰余金解消計画」というガイドライン上の「剰余金」の定義と全く整合が取れていないものを持ち出したり(会計研究会[2015]p.13)と枚挙にいとまがない6)。 民間の公益法人の活動は自由権を保証する憲法下での活動である。財産権の保障も憲法上の大きな権利である。規制には、単に法律に明記してあるということもさることながら、規制をするだけの相応の公共の福祉上の要請言い換えれば正当性が背後になければならない(林[1975])。上記閣議決定の「柔軟かつ機動的な活動を展開」が期待された改革の方向性から見ても、収支相償についてはおよそ正当性が見出せないような「複数年度においてもなお収支相償を満たさない場合には、法人にとっても認定法違反の問題を免れ得ないから、当該期間内における収支均衡は確実なものである必要がある」(会計研究会[2015]p.13)というような方向性を有するガイドラインはつくることはあり得ない(図1も公益目的事業は収入が支出を上回る図となっている)。 さらに「公益法人は、税制優遇を受けて公益目的に資する事業を行う社会的存在であることから、公益法人制度においては、公益目的事業に係る収入と公益目的事業に要する費用の均衡及び遊休財産の保有制限等の財務に関する規律が設けられている」(会計研究会[2017]p.8)といった、政府税制調査会や公益認定等委員会委員を歴任した人間からは、とうてい理解不能な公的文書が存在し始めている。制度設計時にはこのようなロジックも筆者は聞いたことがない。後述するが法律上の「収支相償」と「収支均衡」ないし「収入と費用の均衡」とは全く異なる概念である。収支を均衡せよというときに、林が主張する規制の正当性はどこにあるのか、どのように理論に基づくのか?世に普遍的な真理があるとすれば、赤字を避ける理論は構築できても2年連続で収支を不均衡にしてはならないという正当性は決して出てこないだろう。さらに、税制上の優遇と「収入と費用の均衡」とが連動するのだろうか。収入と費用が均衡すれば、法人税はそもそもゼロであり、それを以て税制上の「優遇」ということ自体論理的に矛盾している。 この点は、「柔軟かつ機動的な活動を展開」を期待して「理念の制度」に基づく「常識的な制度」を作り上げたと認識している者の一人として世間の誤解を解く必要があるし、仮に、「おかしな制度を作った者の一人」として指弾されるならば、堂々と反論させていただく必要があるだろう。 そこで、本稿は設定者の一人として、設定時に戻って税制上の観点も加味しながら「収支相償」の意義を考えたい。 Ⅱ 誤解されたガイドライン 認定法第5条6号については、「その行う公益目的事業について、当該公益目的事業に係る収入がその実施に要する適正な費用を償う額を超えないと見込まれるものであること」となっている。この点については、次の5点が指摘されていた(内閣府公益認定等委員会第19回資料2及び議事録参照)。 「①収支7)が均衡しているかどうかをどのような単位で判断するのか、②その場合の適正な費用8)の範囲をどう捉えるか、③同じく収入9)の範囲をどう捉えるか、④収入が実施に要する適正な費用を償う額を超えないという意味をどう考えるか、⑤公益目的事業に付随する事業や関連する事業がある場合の事業の範囲をどう考えるかについて具体的な取扱いを整理する必要がある。」 上記のように、収支相償で比較するのは、法令上の用語としての「収入」と「適正な費用」であり、公益目的事業費の会計上の用語の「収益」と「費用」ではない。したがって、収支相償を論じるときに「黒字・赤字」の表現は適切ではないし、ガイドラインでは一度も使用されていない。 「収入」の意義   「⑴費用について損益計算書上の経常費用を基礎とすることに対応し、収入について損益計算書の経常収益の部における公益目的事業収益を基礎とする。   ⑵具体的には、公益目的事業の活動に係る対価収入のほか、その公益目的事業に充てるために受ける寄附金、補助金など、当該公益目的事業を行うことにより取得する全ての収益を対象とする。   ⑶収益事業等の収益から公益目的事業財産に繰入れる分(法第18条第4号等)の扱いについては、更に検討する。」(第19回公益認定等委員会資料2及び議事録) ここで重要なのは、⑶の部分である。 税制上の大きな変化として、従来は収益事業等からの繰入については、法人が非収益事業部門と収益事業部門と2つの法人を擬制的に存立させて、収益事業部門からの「みなし寄附金」として税法上取り扱っていた。みなし寄附金の収益事業部門における損金算入枠(限度枠)を定め、上限としていたのである。この限度は制度改革前は30パーセントであった。それに対して「理念の税制」では、そもそも収益事業等の収益は公益目的事業を行うものであるから、繰入を任意から強制へと切り替えられ(認定法第18条4号)、その強制繰入れの比率は50パーセントと定められた(公益認定法施行規則第24条)。 そこで、収支相償についてガイドラインは、当初「収益事業等の利益額の50%を繰入れる場合」と「収益事業等の利益額を50%を超えて繰入れる場合」について記載していた10)。両者の繰入額を合わせて「みなし寄附金」と呼ぶことがあるが、前者は認定法に基づく法令上の義務であり、後者は任意であることから、ここではより正確を期すために、50%繰入を「みなし税金」、その額を「みなし税額」と呼ぶことにする。また、50%を超える部分の繰入れを「みなし寄附金」、その額を「みなし寄附額」と呼ぶことにする11)。 税法上の収益事業等から公益事業への繰入れは損金算入を前提とし、前述の通り制度改革前は収益事業の利益の30%までであった。したがって、税法上の損金算入の限度額は事実上なくすと、収益事業で利益を出して、それを公益目的事業に繰入れ、公益目的事業財産として貯め込むと、税制上の公平性を欠くことになる12)。そこで繰入の損金算入の額の制限として、以下のように定めている(法人税法施行令第73条第1項3号イ、同73条第2項)。 「【みなし寄附金がない場合】   その事業年度の所得の金額の100分の50に相当する金額  【みなし寄附金がある場合】   ②の金額が①の金額を超えるときは、②の金額  ① その事業年度の所得の金額の100分の50に相当する金額  ② 公益目的事業の実施のために必要な金額(その金額がみなし寄附金を超える場合には、そのみなし寄附金額に相当する金額。以下「公益法人特別限度額」といいます。)   両者を比較して②を算入限度額としている。」(国税庁[2012]p.37) このことを認定法上の繰入れの上限額として定めたのが認定法第5条6号と同第14条であり、第14条はそのことを明確に示している。「当該公益目的事業の実施に要する適正な費用を償う額を超える収入を得てはならない」である。したがって、収支相償の計算式は、繰入額の「みなし寄附額」の上限額をλとすると、λを算出するためのものであると考えるとわかりやすい。そこで、収支相償規定にとっては、収益事業等からの繰入額が50パーセントの「みなし税金」の範囲の法人なのか、それを超える繰り入れを行う「みなし寄附」の法人なのかが決定的に重要となる13)。 図2は、そのことを示したものである。実際には特定費用準備資金への積立て及び取崩しがあるのでもう少し複雑だが、簡略版を使用しながら収支相償規制が公益法人特別限度額λの計算のためにあることをこの図を使って説明しよう。 図2 公益法人特別限度額と収支相償 注 図が複雑になるので特定費用準備資金への積立て取崩しはゼロとして作図した。 出所 筆者作成 収益事業等の利益を法人会計の収益事業等の管理費相当分などを加味して損金を計算し、収入から益金を計算する。収益事業等の会計の収益から課税対象額を計算し、その50%を計算し(「みなし税額」)、収支相償上の公益目的事業収入に繰入れなければならない(「みなし税金」)。この時、繰入によって、収入のほうが多ければ、みなし寄附額の上限額はゼロになる。収入のほうが少なければ、その差額(図の白い部分=λ)が、収益事業等からの繰入れ限度額となる。このように従来、税法上の損益算入額という形の上限が、収支相償規制によって認定法によって事実上の上限が設けられたのである14)。したがって、前述の通り当初より収支相償の第2段階については、【収益事業等の利益額の50%を繰入れる場合】と、【収益事業等の50%超えを繰入れる場合】の2種類だけに関心が存在していた。上記の通り、確かに収支相償規制は税法との関係が重要であるが、それは公益目的事業に対する税制ではなく、収益事業等に対する法人税との関係である。もっともガイドラインの策定は、平成20年度税制改正に先立って決定しているため、上記の関係については、公益認定等委員会議事録には記載されていない。理詰めの法制度と理詰めの税制改正の必然の結果として、上記のように規制を合理的に説明することによって、認定法と税法の意図をつなぐことが可能となる。 Ⅲ フロー規制をストック規制に転換させる特定費用準備 資金と資産取得資金 次に収支相償上の「適正な費用」を考えてみよう。 「2.「適正な費用を償う額」の意義   ⑴公益法人認定法上の費用概念は、公益目的事業比率の計算等において損益計算書の経常費用を基礎としていることにならい、損益計算書の経常費用の部における公益目的事業費を基礎とする。   ⑵適正な費用には、当該公益目的事業に係る特定費用準備資金への繰入額(規則第18条)を含める。   ⑶謝金、礼金、人件費等で不相当に高い支出がなされる場合には、適正な費用とは認められないものとして扱う。」(第19回公益認定等委員会資料2及び議事録) 公益法人は、余剰資産を「特定費用準備資金」15)として、資産をロックすれば、「適正な費用」としてカウントすることができる仕組みとしている。したがって、遊休財産規制とともに、収支相償規制は、公益目的事業収入について、将来に亘って「公益目的事業」に使用することを法律面で強固に拘束させているものである。上記の考え方にたてば、フロー規制としての実質的意味合いは収益事業を行っていた法人に限られることになる。そこでそれを担保するために創出されたのが「特定費用準備資金」である。 ここで「特定費用準備資金」とは以下のように定められている。 認定規則第18条3第1項に規定する特定費用準備資金は、次に掲げる要件のすべてを満たすものでなければならない。 一 当該資金の目的である活動を行うことが見込まれること。 二 他の資金と明確に区分して管理されていること。 三 当該資金の目的である支出に充てる場合を除くほか、取り崩すことができないものであること又は当該場合以外の取崩しについて特別の手続が定められていること。 四 積立限度額が合理的に算定されていること。 五 第3号の定め並びに積立限度額及びその算定の根拠について法第21条の規定の例により備置き及び閲覧等の措置が講じられていること。 さらに、この点についてガイドラインでは3号の解釈だけ示し、4号の「合理的」の解釈は示していない。行政手続法(平成5年法律第88号)第5条では、申請により求められた許認可等をするかどうかをその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準(以下「審査基準」という。)を定めることとされている。ガイドラインはこの「審査基準」に相当する。したがって、ガイドラインに示していない上記の3号の解釈は、法人に委ねられていると考えるのが妥当であるが、監督の段階で4号の「合理的」を根拠に、制度の心臓部である「特定費用準備資金」の特徴を消し去ってしまっている16)。 また、「資金について、止むことを得ざる理由に基づくことなく複数回、計画が変更され、実質的に同一の資金が残存し続けるような場合は、『正当な理由がないのに当該資金の目的である活動を行わない事実があった場合』(同第4項第3号)に該当し、資金は取崩しとなる」となっている。「止むことを得ざる理由に基づくことなく複数回」ということであるから、理由の如何を問わない場合については、「1回だけは変更を行うことができる」(公益認定等委員会議事録)としており、やむを得ない理由であれば何回でも変更可能であるという反対解釈を含意している。理由無く変更した場合も「取崩し」になるだけである。したがって、事実上、フロー規制としての側面を消し去り、ストック規制としての実質的意味を持たせているのである。 以上の通り、制度設計時には、「黒字を出してはいけない」という意味は事実上存在せず、ただ、収益事業等からの繰入の制限のみフロー規制として意味を持たせているのである。この点については「最大限弾力化」(第29回議事録)しているのであって、委員の一人としては「ここまで柔軟化ができるのか」と思った次第である。したがって、制度設計時以上の弾力化は必要ないと考えられるし、技術的に不可能であろう。当時の委員の一人としてその点について自信を持って保証するものである。 収支相償における意図せざる解釈の揺らぎとしての「クリープ現象」については、「短期調整金」が突如として消えたこと等についてかつて詳述したことがあるが(出口[2016b])、それ以降も次々と誕生していっている。 例えば、会計研究会報告では「収支相償の剰余金の解消理由としては、当期の公益目的保有財産の取得や特定費用準備資金の積立てがガイドラインに掲げられている」(会計研究会[2015]p.6)と明確な事実誤認が指摘できる。すでに見たように「特定費用準備資金」の積立は、「適正な費用」の中に入り、「収支相償の剰余金」の中にはない。 この点も議事録に明確に記載されている。 「(事務局)『適正な費用を償う額』の意義です。公益法人認定法人上の費用概念はいろいろなところで用いられておりますが、公益目的事業比率の計算等においては基本的には損益計算書の経常費用を基礎としていることにならい、ここにおきましても損益計算書の経常費用の部における公益目的事業費を基礎としたいということです。   ただし、公益目的事業比率や遊休財産額の規制等におきまして、その費用については当該公益目的事業に係る特定費用準備資金、これは将来の特定の活動の実施に充てるために特別に法人において管理して積み立てた資金は費用額に繰り入れるという調整項目を設けていますが、その調整項目として繰り入れた額も適正な費用に含めたいと思います。」(第19回議事録。下線部引用者) つまり、特定費用準備資金は調整項目であって、調整項目が入ることを前提とした制度設計となっている。 「(第1段階では)収入が費用を上回る場合には、当該事業に係る特定費用準備資金への積立て額として整理する。」 つまり、ガイドラインでは、特定費用準備資金への積立て額(以下「特費積立額」という。)は決して「例外的な措置」ではなく、単なる「調整項目」であって、剰余金の解消手段ではない。 したがって、剰余金の取扱いについてはガイドラインには以下の通り、特定費用準備資金は入っていない。 「⑷剰余金の扱いその他   ①ある事業年度において剰余が生じる場合において、公益目的保有財産に係る資産取得、改良に充てるための資金に繰入れたり、当期の公益目的保有財産の取得に充てたりする場合には、本基準は満たされているものとして扱う。このような状況にない場合は、翌年度に事業の拡大等により同額程度の損失となるようにする」(ガイドラインpp.6-7)。 特定費用準備資金が「適正な費用」に入り、その上で収支相償が図られるとする当初の設計と、特定費用準備資金を例外的な措置として剰余金の解消手段として使用されるとする最近の会計研究会の基本スタンスとは、収支相償の原則を考えるうえで非常に大きな相違となっている。同研究会の報告を受けた後に追加されたFAQ問V-2-6では「収支相償は公益目的事業に関わる収入と公益目的事業に要する費用とを比較する」とし、「適正な費用」を「費用」に変換し、定義すら変わってしまう「クリープ現象」が起きているのである。 その結果、「公益法人は、税制優遇を受けて公益目的に資する事業を行う社会的存在であることから、公益法人制度においては、公益目的事業に係る収入と公益目的事業に要する費用の均衡及び遊休財産の保有制限等の財務に関する規律が設けられている」(会計研究会[2017])といった説明がなされ、「公益目的事業に関する損益はゼロないし赤字が原則」という理解が蔓延していっている。 そうすると、たとえば「平成28年版公益法人の概況及び公益認定等委員会の活動報告」17)では、公益目的事業比率を満たしていない法人数は30、遊休財産規制を超えている法人数は282であるのに対して、現時点での定義における収支相償プラスの法人数は2,731となっている。これは平成28年12月1日時点での公益法人数9,458法人の実に29パーセントに相当する18)。これでは制度としてすでに破綻していることを意味しているといえよう。 Ⅳ 特定費用準備資金を巡る民間の「クリープ現象」 特定費用準備資金については、官民混在して誤解が広がった。 ガイドラインは「止むことを得ざる理由に基づくことなく複数回」という二重否定文であるのに対して、民間レベルで、特定費用準備資金を「やむ得ない理由の外は取崩すことができない」という内部規定をつくることが行きわたってしまい、特定費用準備資金が当初の調整項目として考えられていたにもかかわらず普及していない。 他方で、「特定費用準備資金において将来的に発生する赤字の補てんについては、制限をしていないところです。単年度の収支で黒字が発生した場合に、将来の赤字が見込まれる場合には、これに備えて、資金を積み立てる(特定費用準備資金)や将来の公益目的事業に使用するための財産の取得なども可能」(パブリックコメントに対する内閣府回答)(平成27年)「最大限柔軟化」を超えるメッセージが発出された結果、この点も混乱が起きている。もともと移行法人用に作られた、ストックとしての資産を特定費用準備資金として整理する方法を「単年度の収支で黒字が発生した場合に」というフローにまで、拡大した結果、わざわざ「将来の赤字が見込まれる場合には、これに備える資金」が可能としたことから、認定法規則との整合性が完全にとれなくなり、急遽「将来の収支変動に備えて資金を積み立てることができるよう、要件の明確化等(考え方の整理、具体的な適用事例の明記等)ができないか。』を検討課題としている」(平成28年会計研究会)と、二重三重に法人側へ混乱するメッセージを送ってしまった。 しかし、検討した結果は、当然のことながら、以下のような報告書が出されている。 「将来の収支の変動に備えて法人が積み立てる資金(基金)を特定費用準備資金として保有することについては、将来の支出の確実性を担保する観点から、従前と同様に、過去の実績や事業環境の見通しを踏まえて、活動見込みや限度額の見積もりが可能であるなどの要件を充たす限りで、有効に活用されるべきである。この際に、どのような条件等が整えば当該要件に合致するかについて統一的なメルクマールを設定することは困難であり、具体的な事例を提示して参考に資することが有効であると考えられる。加えて、このような特定費用準備資金を新たに定義し直し、その具体的要件を定めることについても、同様に困難である。   このため、これらの点については、事例の蓄積・提示に努めることとするとともに、後述する遊休財産に係る問題と併せ、特定費用準備資金のあり方として検討を深めることとした」(平成29年度会計研究会報告)。 ストックに対する移行時の特定費用準備資金とフローに関わる特定費用準備資金についての混乱がこのようなメッセージを送ることになってしまったものと考えられる19)。 それではパブリックコメントのメッセージは一体何だったのだろうか。 そもそも制度設計時においてはすべての特定費用準備資金及び資産取得資金は将来の赤字に補助的に(止むことを得ざる理由に基づくことなく複数回)対応できるように設定されているのであって、わざわざ「将来の赤字そのもの」のために設置できるようには作っていないし、その必要もないのである。将来の赤字の時に取り崩せないような規制をつくることは公益法人制度改革が柔軟で機動性を持った公益活動を期待する理念の改革であることを理解すればありえないことである。メッセージの混乱が、公益法人に余計な動揺を与えていると言わねばなるまい20)。 V 結論 財務三基準は、収支相償が満たせなくても、遊休財産規制が満たせなくても、公益目的事業比率が満たせなくても、結局は「公益のために適切に使用してください」という監督につながるのであり、どれかを潜脱するような会計をすれば、三基準のどこかで綻びが出るのがこの制度であって、どの基準に抵触するのかはそれほど重要ではない。三基準はすべて輔車相依る関係にある。どこか1つの基準を規制強化すれば、別の部分を緩和しなければ法人が耐えられなくなってしまう。それにもかかわらず、「収支相償」単体として途中から規制の強化と緩和を繰り返した結果、制度そのものがおかしくなってしまって、法人側に無用の混乱を与えてしまった。この有機的な関連をシステム論的に把握できていないことから、非常に不可思議なアンモナイト的な進化を遂げ、結局、単純で常識的な制度を複雑でわかりにくい制度に変えてしまった。 法人会計にまでフロー規制として法人会計黒字を問題視したことが、収支相償問題を初期の整合のとれた制度から逸脱させて形にしてしまっている[出口2016b]。さらに、「指定正味財産」の指定を極端に厳しくしたりすることによって(会計研究会[2016])、大きく揺らぎが生じている。有機的な関係を考慮しない財務三基準等の規制の強化と緩和を繰り返すことによって規制の強化と緩和が交互に訪れ、制度そのものが大混乱に陥っている。とりわけ、特定費用準備資金の公益認定法規則第18条3号の「積立限度額が合理的に算定されていること。」の「合理的」の部分を行政庁側が裁量に基づき管理していることで、法人運営にも多大な影響を与えているものと考えられる。 収支相償のメッセージは「黒字を出してはいけません」ではなく、他の財務三基準と関連しながら「公益目的事業財産を公益目的事業のために適正に使ってください」という立法趣旨と寸分も違わぬものなのである。 (本研究及び発表については国立民族学博物館M311291618、日本学術振興会17H06191の支援を得た)。 [注] 1)例えば、「公益法人等の収益事業課税や公益法人等及び協同組合等に係る軽減税率のあり方についても見直しを行う。」(政府税制調査会[2002]) 2)この点は阪神・淡路大震災後、世論の後押しから、法人制度、税制まで整備された特定非営利活動法人の制度とは大きく異なる。 3)政府税制調査会の石弘光会長は以下のように述べている。「実際のNPOあるいはNGO、あるいは財団関係の方からはいろいろご意見をいただきました。非常に口はばったい言い方をすれば、好評というか、それはそれだけ税制面で優遇を、あるいは特別な配慮をしてもらえるということは、おそらく予想外だったのかもしれません。そういう形で今回できたことにつきましては、税調並びに各方面からも一応の評価ができたのではないかと考えております。」(政府税制調査会会長会見録[2005])言い換えれば、公益法人税制は関係団体の陳情の結果として実現したものではない。 4)他方でNPO法人に関する税制改革はシーズをはじめとする関係団体のアドボカシー活動の結果であるということが定説となっている(小島廣光・平本健太[2017])。 5)筆者はガイドラインについては内閣府公益認定等委員会委員として、税制改正については政府税制調査会特別委員として直接関与した。 6)たとえば出口[2016a]では、規模別3区分の問題やIFRSに近づける会計研究会の方向に批判を加えている。また、3区分問題については岡本[2017]が大阪府の委員の立場から話題としている。 7)「損益」ではない点が重要である。 8)「適正な費用」に法律上の定義を与えようとしており、収支相償上の「収支」とは会計上の用語ではなく、法律上の用語であることを明確にしている。 9)「収入」に法律上の定義を与えようとしており、収支相償上の「収支」とは会計上の用語ではなく、法律上の用語であることをここでも明確にしている。 10)ガイドラインのパブリックコメント募集時には、収益事業を行わない法人については第2段階の記載がそもそも存在していなかった。 11)国税庁の説明書は上記分類についてしっかりと分けて書いている。 「【みなし寄附金がない場合】 その事業年度の所得の金額の100分の50に相当する金額 【みなし寄附金がある場合】 ②の金額が①の金額を超えるときは、②の金額」(国税庁[2012]p.13) 12)収益事業等に対する営利法人とのイコール・フッティングの問題はこのように制度上想定されているが、そもそも公益目的事業と営利法人とのイコール・フッティングは制度上想定されていない(法人税法第7条、法人税法施行令第5条第2項第1号)。 13)この点を公益法人会計基準上、連動させたのが「他会計振替額」であり、これは「内訳表に表示した収益事業等からの振替額」として公益法人会計基準運用指針において定義されていた。しかし、これも会計研究会[2017]が、この点を十分に説明することなく定義を変更している。 14)説明の簡略化のために特定費用準備資金の積立額と取崩額は省いている。 15)「資産取得資金」もほぼ同様の取扱であるが、「資産取得資金」は、「適正な費用」の外でカウントされる。 16)会計研究会[2017]p.8「特定費用準備資金については、将来の特定の活動の実施のために特別に支出する費用のために保有する資金であり、対象となる活動の内容及び時期が具体的に見込まれ、積立限度額が合理的に算定されること等が必要である。(略)しかしながら、実際には、どのような場合であれば認められるのかについて、法人の側からは分かりにくいとの指摘もある。このため、より多くの法人に活用を促すためにどのような場面・条件が整えば認められるのかを明確化すること等について、所要の検討を行うこととした。」あくまで、行政庁が合理性を判断することを前提にしているが、これはガイドラインの精神に反している。 17)同書においても「収支相償とは、公益法人が行う公益目的事業について、事業に係る収入がその実施に要する費用を償う額を超えないという基準である(認定法§5⑥及び§14)。これは、必ず単年度で収支を均衡させなくてはならない、というものではなく、中長期的に収支が均衡することを求めるものである」と法律と異なる記載がされている。 18)財務三基準に関わる法人数は、過去1年間に提出された事業報告等(平成28年12月1日時点の入力確認済みデータ)による。 19)この点は統一論題発表時の岡村勝義氏の質問から大きな御示唆を得た。ここに謝意を記したい。 20)混乱の象徴として公益財団法人公益法人協会における特定費用準備資金「財政安定化基金」の設定と取崩しに至る経緯を紹介したい。 平成27年9月28日理事会において、将来の収支の変動に備えるため特定費用準備資金を積む方針が提案され、理事全員一致により可決(公益財団法人公益法人協会[2015a])。平成27年12月9日理事会において「財政基盤安定化基金」という名称で具体的な特定費用準備資金が提案され、理事全員一致により可決。出席監事3名からも意見が出されず(公益法人協会2015b)。平成29年6月9日理事会において「その後、内閣府及び監事より特定費用準備資金として適正性に欠けるとの指摘」があり、新しい対応を協議し、当該特定費用準備資金を全額取り崩しし、赤字解消分を除く額を平成29年度の公益目的事業に充てることを理事全員で可決(公益法人協会[2017a])。さらに、2017年8月25日で以下の文面が同協会ホームページで公開された。 「公益法人協会では、平成26年度決算の公益目的事業会計において、815万円の経常利益を計上したことから、特定費用準備資金とするか、公益目的保有財産とするか、平成27年9月、及び同年12月の理事会で検討し、下記別表C⑸のとおり特定費用準備資金とすることを決議し、基金を設定いたしました。 →平成27年度定期提出書類別表C⑸ その後、内閣府より、本基金について使用事業が特定されていないこと、赤字が発生した場合に取崩すものとして使用時期、金額が記載されていないことなど、特定費用準備資金として法律に基づく適正性に欠ける旨指導がありました。これを受け当協会では対応を検討した結果、平成29年6月9日の理事会において、本基金はいったん815万円全額を取り崩して解消し、平成28年度決算における公益目的事業会計の経常損失に充当し、残額は平成29年度の公益目的事業の費用に充当することといたしました。」(公益法人協会[2017b]) [参考文献] 岡本仁宏[2017]「大阪府公益認定委員会委員長就任にあたって」『公益・一般法人』No.952、全国公益法人協会、pp.5-9。 小島廣光[2014]「公益法人制度改革における参加者の行動」、札幌学院大学経営論集、⑹、pp.31-96 小島廣光・平本健太[2017]「寄付税制およびNPO法の改正過程:改訂・政策の窓モデルにもとづく分析に向けて」、經濟學研究67⑴、pp.29-107。 出口正之[2016a]「最新版『内閣府研究会報告』が示す会計と制度を巡る課題」『公益・一般法人』No.922、全国公益法人協会、pp.10-17 出口正之[2016b]「“クリープ現象”としての収支相償論」『非営利法人研究学会誌』Vol.18、pp.29-38。 内閣府公益認定等委員会[2007]「内閣府令が関係する財務関係の主な認定基準」(第3回委員会議事資料) 内閣府公益認定等委員会[2007]「審議の基本方針」(第3回委員会議事資料) 内閣府公益認定等委員会[2007]第19回委員会 資料2及び議事録 内閣府公益認定等委員会[2007]第29回委員会 議事録 内閣府公益認定等委員会[2008]「公益認定等に関する運用について(公益認定等ガイドライン)」 内閣府公益認定等委員会公益法人の会計に関する研究会[2015]「公益法人の会計に関する検討の諸課題の検討状況について」 内閣府公益認定等委員会公益法人の会計に関する研究会[2016]「平成27年度公益法人の会計に関する諸課題の検討結果について」 内閣府公益認定等委員会公益法人の会計に関する研究会[2017]「平成28年度公益法人の会計に関する諸課題の検討の整理について」 林修三[1975]『法令作成の常識』第2版、日本評論社。 [参考ウェブサイト] 閣議決定[2003]「公益法人制度の抜本的改革に関する基本方針」http://www.cao.go.jp/zeicho/siryou/pdf/kiso_b33c3.pdf 平成29年11月10日ダウンロード 公益財団法人公益法人協会[2015a]第32回理事会議事録 http://www.kohokyo.or.jp/jaco/disclosure/gijiroku/rijikai-gijiroku32_150928.pdf 平成29年11月10日ダウンロード 公益財団法人公益法人協会[2015b]第33回理事会議事録 http://www.kohokyo.or.jp/jaco/disclosure/gijiroku/rijikai-gijiroku33_151209.pdf 平成29年11月10日ダウンロード 公益財団法人公益法人協会[2017a]第40回議事録 http://www.kohokyo.or.jp/jaco/disclosure/gijiroku/rijikai-gijiroku40_170609.pdf 平成29年11月10日ダウンロード 公益財団法人公益法人協会[2017b]「当協会の特定費用準備資金の扱いについて」http://www.kohokyo.or.jp/kohokyo-weblog/topics/2017/08/post_719.html 平成29年11月10日ダウンロード 政府税制調査会[2002]「平成15年度における税制改革についての答申―あるべき税制の構築に向けて―」 http://www.cao.go.jp/zeicho/tosin/14top.html 2017年11月30日ダウンロード 国税庁[2012]『新たな公益法人関係税制の手引』 https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/hojin/koekihojin.pdf 政府税制調査会 基礎問題小委員会・非営利法人課税ワーキング・グループ[2005]「新たな非営利法人に関する課税及び寄附金税制についての基本的考え方」 http://www.cao.go.jp/zeicho/tosin/170617.html 2017年11月22日ダウンロード 政府税制調査会会長会見録[2005]http://www.cao.go.jp/zeicho/kaiken/b31kaiken.html 2017年11月22日ダウンロード (論稿提出:平成29年11月5日)

  • 非営利組織の内部留保 ― 公益法人、学校法人の収支バランスの視点から ―

    PDFファイル版はこちら ※表示されたPDFのファイル名はサーバーの仕様上、固有の名称となっています。 ダウンロードされる場合は、別名で保存してください。 明治大学教授 石津寿惠 キーワード: 非営利組織 内部留保 収支均衡 収支相償 公益法人会計 学校法人会計 要 旨: 税制優遇を受け、公益サービスを提供する組織体においては、剰余が生じるのであれば公益サービスの提供を拡充させ、収支をバランスさせることが求められる。ただし、この場合の収支バランスは単年度のみで捉えるのではなく、組織体の継続的な経営の安定・サービス提供のための留保(剰余)を含めて、中長期的なスパンで捉えるものとなる。そういった意味での収支バランスについて、公益法人は収支相償、学校法人は収支均衡の仕組みを備えている。本稿は、非営利組織の会計情報の開示対象者が社会一般に拡充している現状に鑑み、両法人形態におけるこれらの収支バランスの仕組みを比較検討し、収支バランスの状況を会計情報の中で明確に開示する方法について検討する。このことは、社会との相互理解のもとに、非営利組織が事業活動を一層スムーズに展開していくことにつながるのではないかと考えられる。 構 成: Ⅰ はじめに Ⅱ 公益法人における収支バランス Ⅲ 学校法人における収支バランス Ⅳ 比較考察と小括 Abstract Organizations that enjoy preferential tax treatment because they provide public services are required to balance their revenue and expense by expanding their public services if they have an earnings surplus. However, such balancing is not done each fiscal year but over a longer time span that takes into consideration both the organization’s ongoing economic stability and the reserves (surplus) available for providing services. To equalize their revenue and expense, each organization has a balancing mechanism of its own. This study first examines and compares the balancing mechanisms in these two types of corporations and then discusses methods for transparent disclosure of the situations of balancing revenue and expense in financial reports. This will help the general public better understand Not-for-Profit Organizations at a time when Not-for-Profit Organizations are being called upon to increase their disclosure of financial data, thus helping these organizations more easily expand their operations. Ⅰ はじめに 反対給付のない収益を得、税制優遇を受け、そして公益サービスを提供する非営利組織であれば、過大な内部留保は社会とのコンフリクトを生むことになる。まして、無償・低廉な価格で最大限の公益サービスを提供することを目的とする組織体においては、内部留保を生じさせるのではなく、剰余が生じるのであれば公益サービスの提供を拡充させ、収支をバランスさせることが求められる。ただし、組織体の経営の安定や継続のため、この場合の収支バランスは単年度(短期的)のみで捉えるのではなく、将来のサービス提供のための留保(剰余)を含めた、中長期的なスパンで捉えるものとなる。 本稿の問題意識は、例えば公益法人会計基準(以下、公益基準)の2004年改正の趣旨として、会計情報を「広く一般に対して報告するものとするため…」(公益法人等の指導監督等に関する関係省庁連絡会議申合せ[2004]1⑵)とされているように、非営利組織の会計情報の開示対象が「社会」へ拡充される傾向にある中1)、制度が求め、そして社会が期待する「収支バランス」の状況は、会計情報として適切に開示される必要があるのではないかということである。将来のサービス提供のための留保を区分して、それを含めた意味での収支バランスの状況を会計情報の中で明示することは、剰余が単なる内部への溜め込みではなく、中長期的に法人が行おうとしている事業のための留保(以下、本稿では「中長期的費用」)であることを表すことにつながる。このため、これを適切に開示することができれば、社会とのコンフリクトの改善に寄与し、社会との相互理解のもと事業活動を一層スムーズに展開していくことにつながるのではないかと考えられる。 本稿は、そういった前提に立ち、「中長期的費用」を含めた意味での収支バランスの仕組みを持っている公益法人と学校法人の会計を比較考察することによって、収支バランスを会計情報の中でどのように開示することができるかについて考察するものである。なお、ここでいう内部留保とはネット・フローの蓄積であり、収支バランスは資金収支ではなく、費用収益ベースで検討する2)。 内部留保や収支均衡の概念について小栗他[2015]、若林[2002]、公益法人の中長期の収支について杉山[2010]、学校法人の収支均衡について林[2017]、藤木[2014]、片山[2011]などの研究があるが、本研究は公益法人と学校法人を比較し、収支バランスをどのように開示するかという点から検討している点でこれらと異なる。 Ⅱ 公益法人における収支バランス 1 収支相償の仕組み 公益法人においては、対価を伴う公益事業について「対価の引下げ、対象の拡大等により収入、支出の均衡を図り、当該法人の健全な運営に必要な額以上の利益を生じないようにすること」(閣議決定[2006]2.⑸)と、「収支均衡」が求められており、そのための仕組みとして収支相償と遊休財産規制が制度に内包されている。収支相償は、「公益法人が利益を内部に溜めずに、公益目的事業に充てるべき財源を最大限活用して、無償・格安でサービスを提供し、受益者を広げようとするもの」(内閣府公益認定等委員会事務局[2016]p.5)であり、「公益目的事業に係る収入が適正な費用を超えないと見込まれること」(認定法第5条6号)、「その公益目的事業を行うに当たり、当該公益目的事業の実施に要する適正な費用を償う額を超える収入を得てはならない。」(同法第14条)ということである。しかしだからと言って、「『単年度で黒字を出してはならない』ということではなく…中・長期的に見て、公益目的事業に係る収入が、すべて公益目的事業に使われること」(FAQ問Ⅴ-2-③)とされている。このため、公益法人制度は均衡状況を中長期的に判断する(剰余について、特定費用準備資金や資産取得資金を設定できる)3)仕組みを具備している。 なお、遊休財産とは、「公益目的事業又は公益目的事業に必要なその他の活動に使うことが具体的に定まっていない財産」(同法第16条2項)であり、これについては一年分の公益目的事業費相当額が保有の上限とされている(FAQ問Ⅴ-4-②)。本稿では、フローの「収支バランス」の視点から検討するため、以下、収支相償について取り上げる。 収支相償の判断は、各公益事業単位によって行う第一段階と法人の公益活動全体によって行う第二段階とで行われる。 図表1は、制度設計者側の資料により収支相償の仕組みを簡潔に示したものである(内閣府公益認定等委員会事務局[2016]p.5)。ここに示されるように、収支相償は収支バランスについて、公益目的事業における収益と公益目的事業における費用を単年度における収支差額(剰余)で見るのではない。中長期的に法人が行おうとしている事業のための留保も特定費用準備資金積立額などとして、収支相償上の費用という概念で「費用」の側に組み込んだ上で中長期的な収支バランスを判断する仕組みとなっている。本稿では、この中長期的に法人が行おうとしている事業のための留保を「中長期的費用」と呼ぶ。 図表1 収支相償の例 (出典)内閣府公益認定等委員会事務局[2016]p.5を一部修正し筆者作成。 2 財務諸表等での開示 収支相償では、正味財産増減計算書における公益目的事業に係る経常費用・収益を基礎として、「中長期的費用」を加味して公益性が判断される。しかし例えば、剰余を特定資産準備資金として処理しても、その「中長期的費用」は将来の費用であるため正味財産増減計算書には費用として計上されない。 「中長期的費用」は収支バランスに関わるものであるが、正味財産増減計算書には表れない。会計的に表されるのは、まず貸借対照表の特定資産としてである。さらに、図表2のように注記表の中で、特定資産として金額の変動や財源が示される。しかし、どういった内容・計画なのかまでは明示されない。 図表2 特定資産に関する注記表 (出典)内閣府公益認定等委員会[2008]『「公益法人会計基準」の運用指針』13.⑷4、同5より筆者加筆修正。 Ⅲ 学校法人における収支バランス 1 事業活動収支計算書における収支均衡の仕組み 学校法人会計基準(以下、学法基準)では、毎会計年度の活動に対応する事業活動収入及び事業活動支出の内容を明らかにするとともに、基本金組入額を控除した当該会計年度の諸活動に対応する全ての事業活動収入及び事業活動支出の「均衡の状態」を明らかにするために事業活動収支計算を行うとされている(学法基準第15条)。基本金とは、「学校法人が、その諸活動の計画に基づき必要な資産を継続的に保持するために維持すべきものとして、その事業活動収入のうちから組み入れた金額」(同第29条)であり、第1号基本金(取得した固定資産)、第2号基本金(将来取得計画のある固定資産の取得に充てる資産)、第3号基本金(継続的に保持・運用する資産)及び第4号基本金(必要な運転資金維持に関わる額)の4つがある(同第30条)。 図表3は、事業活動収支計算書における収支バランスの仕組みについて、制度設計者の側の資料から示したものである (文部科学省高等教育局私学部参事官付[2016]p.15)。事業活動収支計算書は、教育活動収支、教育活動外収支、特別収支の3つの区分に分け(学法基準第15条)、それぞれの区分の収支バランスを表示するとともに、基本金組入前当年度収支差額(従来の帰属収支差額。以下、組入前収支差額)は毎年度の収支バランスを表示し、「当年度収支差額から翌年度収支差額」の部分では長期の収支バランスを表示する仕組みとなっている4)。 図表3 事業活動収支計算書 (出典)文部科学省[2016]p.15より筆者一部修正作成。 このように、(中)長期の収支バランスは、毎年度の収支バランスを示す組入前収支差額を算定した後に、基本金組入額を控除した額から捉えられている。このため、基本金組入額は、(中)長期的に法人が行おうとしている事業のための留保と考えられ、本稿の「中長期的費用」と捉えることが出来る5)。なお、明確な計画がないまま将来のための留保が行われることは問題であるため、第2号基本金、第3号基本金の組入は、「固定資産の取得又は基金の設定に係る基本金組入計画に従う」(学法基準第30条第2項)とされている。この点に関する問題点は後述する。 2 財務諸表等での開示 図表3からも明らかなように、「中長期的費用」と捉えられる基本金組入額は、事業活動収支計算書で表示される。また、基本金組入額に係る情報は、第2号基本金を例にとってみると貸借対照表の純資産の部の「第2号基本金」と、資産の部の特定資産の中の「第2号基本金引当資産」の中に組込まれることとなる(第七号様式)6)。 さらに、基本金組入額については、基本金の増減額として基本金明細書(図表4)に、そして当該基本金による事業内容の計画については計画表(図表5)にそれぞれ明示されて開示されるなど7)、「中長期的費用」の内容が分かる形で会計情報の中で示される仕組みとなっている。 図表4 基本金明細書 (出典)文部科学省[2015]『学校法人会計基準』第十号様式より筆者一部修正。 図表5 第2号基本金の組入れに係る計画表 注 1. 取得予定固定資産の所得見込総額を、当該摘要の欄に記載する。 2. 組入予定額及び組入額は、組入計画年度ごとに記載する。 (出典)文部科学省[2015]『学校法人会計基準』様式第一の二。 Ⅳ 比較考察と小括 これまで検討してきたように、両制度とも「中長期的費用」を含めて収支バランスの状況が捉えられているが、会計情報としての開示方法は異なっている。ここでは、非営利組織における会計情報の開示対象が「社会」へ拡充される傾向にある中、制度が求め、そして社会が期待する「収支バランス」の状況を会計情報の中で開示する必要があるのではないかという本稿の問題意識から、「収支バランスの状況」をどのように開示することができるかについて、両会計の比較を踏まえて検討する。 まず、財務諸表等での開示という意味では、学校法人では当期及び中長期の収支バランスの状況についての情報が事業活動収支計算書で明らかにされる上、「中長期的費用」である基本金組入額の状況について貸借対照表、基本金明細書そして基本金計画表で開示され、法人が将来行おうとしている事業(そのための固定資産の取得を含む)についての情報は、いわばフルスペックでの開示となっており充実したものとなっている。 ただし、その中身である基本金制度については、組入額の弾力性、第2号基本金の計画組入れの妥当性など多くの批判がなされてきた8)。前者については、組入額が必ずしも資金提供者の意思だけでは決まらず、理事会等意思決定権を持つ機関の決定により繰入れることが可能になっていること、後者については、「先行組入れ」と呼ばれるもので組入基準が徹底されていないことなどである(片山[2011]pp.37-39)。組入前収支差額はプラスであるが、それを上回る基本金組入額が組み入れられる結果、基本金組入後収支差額がマイナスになる学校法人も存在する9)。学校法人では教育の充実等を根拠として、「明らかに法人自らの意思が基本金への組入れを決する」(新日本監査法人[2016]p.233)ことになる。一方、公益法人会計における「中長期的費用」である特定費用準備資金等は、手続きとしては理事会等の決定であり内部手続きであるが、公益認定の判断に用いられるため外部の厳しいチェック機能が働いている。学校法人においても恣意性を排し、信頼性を向上させるために積立(組入れ)の手続き・計画の進捗状況の妥当性について外部が関与するガバナンスの仕組みを強化する必要がある。 また、積み立てられる額の妥当性についても課題がある。公益法人会計における特定費用準備資金等は、図表1のように公益目的事業における経常収支差額から積み立てることになる(第一段階の場合)が、学校法人における基本金組入額は差額ではなく事業活動収入から積み立てることになる上、組入前収支差額を上回る基本金への組入れも認められる(日本公認会計士協会[2014]Ⅱ2-11)。学校法人においては、長期的な学校教育の提供を確保することが重要視されるため、財政的基盤を強固なものとすることは重要であるが、恣意性により基本金組入後当年度収支差額が操作可能なものになることは、「外部報告目的の書類としてみる場合、その信頼性に重大な影響を及ぼす問題」(藤木[2014]p.50)となる。学校経営を取り巻く環境も情報開示の在り方も変化している状況に鑑み、基本金組入額の繰入の仕組みや繰入の財源についても検討される必要がある。 これまで検討してきたように、公益法人も学校法人も、組織特性から内部留保の制約、中長期的な意味での収支バランスが求められるという点は同様である。しかしながら、収支のバランスの開示方法は両者で異なる。「中長期的費用」を事業活動収支計算書等で区分表示し、収支バランスを明確に表示するなど、学校法人会計は情報開示の面からは優れていると捉えられる。とはいえ、表されている情報の内容については基本金組入額の恣意性等から、現状では信頼性の面に課題がある。このため非営利組織としての自由な活動を確保しつつ、公益法人のように外部のチェックが入るガバナンスの仕組みを考慮するなどにより、開示内容の信頼性を確保する必要がある。 反対給付のない収益を得、税制優遇を受け、そして公益サービスを提供する主体が、収支バランスの状況について、中長期的に行おうとしている事業のための留保に関して利害関係者が読みとれるかたちで明示・説明することは、社会の信頼性を得ながら公益活動を行っていくために必要なことと考えられる。 [注] 1)公益法人及び社会福祉法人は、何人(なにびと)も計算書類等を請求できる(公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律(以下、認定法)第21条第4項、社会福祉法第45条の32第4項)、医療法人は、「事業報告書等(貸借対照表及び損益計算書に限る)を公告しなければならない」 (医療法第51条の3) とされている。学校法人は、在学する者その他の利害関係人から請求があった場合、貸借対照表、収支計算書等を閲覧に供するとされ(私立学校法第47条第2項)、さらに通達でホームページでの財務情報等の公表を求めている。なお、2016年度には99.8%がホームページで公表している(文部科学省高等教育局私学参事官(2017))。 2)資金収支によらないのは、ここで検討する公益法人の収支相償は正味財産増減計算書により、学校法人の収支均衡は事業活動収支計算書により判断されるものであるためである。 3)特定費用準備資金とは、将来の特定の活動の実施のために特別に支出する費用(事業費又は管理費として計上されることとなるものに限るものとし、引当金の引当対象となるものを除く。)に係る支出に充てるために保有する資金(当該資金を運用することを目的として保有する財産を含む)(認定法施行規則第18条1項)。資産取得資金とは、公益目的事業を行うために必要な収益事業等その他の業務又は活動の用に供する財産の取得又は改良に充てるために保有する資金(認定法施行規則第22条3項)。 4)組入前収支差額は、2013年の学法基準改正で新たに表記されるようになった事項である(学法基準第16号3項)。これにより、当年度の収支バランスと長期的な収支バランスの両方を把握することができるようになった。 5)この場合の意味は、収益のマイナス(組入前収支差額から基本金組入額を控除)によるバランスとなるが、将来の事業のための留保という意味では「中長期的費用」と同様と考えられるため、同じ用語を用いた。 6)2013年の学法基準改正により新たに中科目として「特定資産」が、また「第2号基本金引当資産」が設けられた(第七号様式)。 7)計画表は明細書に合わせて綴られる(「学校法人会計基準」様式第一の二但し書き)。 8)基本金の設定が恣意的に操作される問題については、林[2017]、藤木[2014]、片山[2011]などで指摘されている。 9)例えば、明治大学の事業活動収支計算書(2016年度)では、組入前収支差額は14億6,401万円であるが、基本金組入額は24億2,576万円であるため当年度収支差額はマイナス、翌年度繰越収支差額は714億1,032万円もマイナスとなっている。しかし、組入額は基本金への組入れであるため純資産の中での内訳移動に過ぎないため、結局、貸借対照表の純資産の部の合計は1,726億円となっている。 [参考文献] 小栗崇資、谷江武士、山口不二夫編著[2015]『内部留保の研究』唯学書房。 閣議決定[2006]『「公益法人の設立許可及び指導監督基準」及び「公益法人に対する検査等の委託等に関する規準」について』(平成8年9月20日、同18年8月15日一部改正) 片山覚[2011]「学校法人会計基準の現状と課題」『會計』第179巻第4号、pp.28-43。 公益法人等の指導監督等に関する関係省庁連絡会議申合せ[2004]『公益法人会計基準』。 新日本有限責任監査法人編[2016]『学校法人会計実務詳解ハンドブック』同文舘出版。 杉山学[2010]「公益法人の認定基準」『青山経営論集』第45巻第1号、pp.159-175。 内閣府公益認定等委員会事務局[2016]『収支相償について―基本的事項の整理と定期提出書類の記載―』(https://www.koeki-info.go.jp/administration/pdf/H28_No4_4.pdf)(2017/07/31アクセス)。 日本公認会計士協会[2014]学校法人委員会研究報告第15号『基本金に係る実務上の取扱いに関するQ&A』(最終改正、平成26年12月2日)。 林兵磨[2017]「学校法人会計基準を巡る検討~基本金を巡る議論を中心に~」『常葉大学経営学部紀要』第4巻第2号、pp.37-49。 藤木潤司[2014]「学校法人会計基準に基づく計算書類の特徴」『龍谷大学経営学論集』第53巻第4号、pp.37-51。 明治大学[2017]『事業活動収支計算書』(http://www.meiji.ac.jp/zaimu/ 6t5h7p00000o9nu0-att/2016keisan.pdf)(2017年9月1日アクセス)。 文部科学省高等教育局私学部参事官[2017]『平成28年度学校法人の財務情報等の公開状況に関する調査結果について(通知)』(28高私参第13号、平成29年2月24日)。 文部科学省高等教育局私学部参事官付[2016]『学校法人会計基準について』(http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/09/28/1377577_3.pdf)(2017/07/31アクセス)。 若林茂信[2002]「非営利組織体の主たる会計目的:財務的生存力の表示」杉山学、鈴木豊編著『非営利組織体の会計』中央経済社。 (本稿は、2017年度科学研究費補助金(基盤研究C)(研究課題番号16K0411)の研究成果の一部である。) (論稿提出:平成29年11月28日)

  • 非営利法人(会計)における収入の意義

    PDFファイル版はこちら ※表示されたPDFのファイル名はサーバーの仕様上、固有の名称となっています。 ダウンロードされる場合は、別名で保存してください。 関西大学教授 柴 健次 キーワード: 非営利組織 非営利法人 収入目的組織 支出目的組織 会計は組織目的に従う 会計は経済活動に従う 要 旨: 非営利組織は理論的には支出目的組織である。その収入は手段としての財源である。一方、非営利法人は根拠法に基づく制度的存在である。そこでは、支出目的組織の性格が貫徹しない。非営利法人を論ずる場合、支出目的と収入目的が混在すると考えた方がよい。「会計は組織目的に従う」という哲学に従うなら非営利法人会計は立法趣旨に基づき理解される。 その具体として学校法人を例にとる。私立大学に適用される学校法人会計は、非営利組織の一般会計より演繹されたものではなく、学校法人の収支の非弾力性を根拠として、会計の内容を予算制度と基本金制度から拘束している。 ここでの議論から、政策的制約が加わった非営利法人は、管理の観点から見て予算重視か会計重視に分かれる。また、予算制度が優先するか会計制度が優先するかという視点も加わる。この整理から学校法人会計は「予算管理/会計制度」優先の会計といえる。 構 成: Ⅰ はじめに Ⅱ 会計哲学と組織目的 Ⅲ 学校法人会計の検討 Ⅳ 本報告における理論提言 Abstract Nonprofit Organizations are theoretically organizations that fulfill their objectives mainly through expenses. Revenues are only means for getting the necessary resources. On the other hand, Nonprofit Legal Entities are created by governing laws. Under these laws, the characteristic of being an organization that fulfills its objectives by expenses is not fully accomplished. When we discuss about Nonprofit Legal Entities, we have to think that there is a mixture of expense purposes and revenue purposes. If we follow the theory that “Accounting follows the objectives of the organization”, we consider that accounting for Nonprofit Legal Entities should be understood based on the intentions of their laws. We can take the School Legal Entities as an example. The accounting rules for School Legal Entities to be applied in a private university are not those deducted from general accounting rules for Nonprofit Organizations, but rules binding accounting contents in budget system and basic fund system, based on the non-elasticity of their revenues and expenses. From discussions here, in the case of Nonprofit Legal entities, where policy restrictions were introduced, we can distinguish two positions from management point of view: one laying importance on budget, and the other on accounting. There are also considerations of preference in the budget system or in the accounting system. Thus, we can say that accounting for School Legal Entities is an accounting giving preference to “budget management/accounting system”. Ⅰ はじめに 収入は支出に対する概念であるがその意義は支出とともにそれが置かれた会計によって変わる。この議論を進めるにあたっては本稿では収益と費用の概念を考慮しないことが賢明である。これらを同時に考慮すると意図しないにもかかわらず特定の会計に引きずられた議論になると考えられる。収益と費用を排除した議論に馴染めないかもしれないが、概念上収益が存在しない状況が理解されるメリットもある。なぜ支出に焦点を合わせないのかという疑問には支出を同時に議論すると収入の議論がおろそかになると答えておく。 次に「非営利法人(会計)」と限定して議論する目的は何か。本学会の主たる関心が非営利法人にあり、非営利組織にはあまりない状況に配慮したのである。本学会の公益法人会計研究委員会が『非営利組織会計の研究』を刊行しているが、意識的にかもしれないが非営利組織と非営利法人を明確に区別していない。そこにはメンバー間の暗黙知があるのかもしれないが読者には伝わらない。しかしながら概念上、非営利法人は非営利組織の下位概念なので、具体的な非営利法人の収入の議論は理念的な非営利組織の収入の意義とどういう関係にあるかを慎重に議論する必要がある。 Ⅱ 会計哲学と組織目的 1 2つの会計哲学 私は会計の基本的考え方は2つに収斂できると考える。この考えがいつ私の中に生まれたかは特定できないが、今や確信になっている。しかも他の論者が説明しない事柄である。第1は「会計は経済取引に従う」という会計哲学である。会計基準の統一という運動の背景にある哲学である。第2は「会計は組織目的に従う」という会計哲学である。比較可能性より優先すべき目的適合的な会計であるべきとの哲学である。 「会計は経済取引に従う」という哲学では、あらゆる組織の経済活動(取引)の共通性に関心がある。そこでは、収入と支出に特殊な意義は追求されない。政府の税収が収益だと定義しても無頓着にそれを受け入れる。そこでの収入は取引の結果としての現金の増加という事実のみが重要である。収入が当該組織にとって目的か手段かは問われない。そのため、本稿の関心の対象から外れることになる。収入は組織にとっては現金の増加であること以外の意義づけは求められないからである。 「会計は組織目的に従う」という哲学では、あらゆる組織の経済活動(取引)に共通性を求めるという本質はない。それぞれの組織が組織目的(使命、ミッション)を達成できるように会計は構築されるべきと考えることができる。営利企業会計は利益追求という組織目的に適合した会計が構築されている。そこではミッションステートメントである損益計算書が独自の意義を有している。一方、非営利組織はこのミッションステートメントを有していない。これは欠陥ではないかというのが私の意見である。しかし、ミッションの類型化に基づく個別非営利組織論、あるいは法人制度に基づく個別非営利法人論では議論が可能となる。そこで収入と支出の意義は現金の出納以上の意義を有することになる。すなわち、取引に特殊な意義が付されるので、目的に照らした収入や支出の意義が求められる。 2 2つの会計主体 営利企業中心の会計に慣れると、営利組織とそれ以外に分けたくなる。後者は非営利組織となろう。それらは政府組織とその他組織からなる。同じく、政府組織と非政府組織という分類の後者では営利組織とその他組織からなる。その他組織こそ非営利組織である。しかし、非営利組織に政府組織を含まない、非政府組織に営利組織を含まないとして、非営利組織と非政府組織が一致すると仮定しても、この非営利組織に対して「非・非営利組織」を対置させたりしない。「その他」の補集合を「その他・その他」といわないからである。にもかかわらず、「非営利組織」があたかも純粋な集合概念かのように使われている。 これでは大変わかりにくいので、生産経済主体である営利組織を収入目的組織、消費経済組織である政府組織や家計組織を支出目的組織と呼べば組織の本質に迫ることができる。この分類によると、中間組織である非営利組織は基本的に支出目的組織であるものの、収入目的が混在する可能性がある。すなわち、現存する非営利組織は混合組織であることが多い。 収入目的組織では、予算においても収入が重視される。収入はいわば目標として提示される。それゆえ目標金額を超えることが推奨される。この組織では支出は収入を下回ることが求められる。一方、支出目的組織では、予算においては支出が重要である。その支出は一般に上限として提示される。この組織では支出に対応する財源の手当てが重要になる。しかしこれは甘い。本来は調達財源の範囲内での支出が求められる。いわゆる財政の基本的論争に係る意見の相違である。この発想が収支均衡の概念を生む。 3 会計哲学と収支目的 前2項の議論を組み合わせると表1のようになる。 このような理念型において、非営利組織は基本的には政府組織に近いが、非営利組織の一部である非営利法人において収益事業が認められているとき、部分的には営利企業に近い。いわゆる混合経済になぞらえて、混合組織と呼んでもよいし、中間組織でもよい。 このように整理するとき、非営利組織の一般論は展開できないことに気付く。その理由は、各種の法律の適用を受ける非営利組織である非営利法人と、そうでない組織に共通性を求めにくいからである。法適用を受ける法人とは、法制上の保護を受けるとともに、義務を負う組織である。法人格を有しない非営利組織は結局は注目されない組織のままとなる。 表1 組織と会計 4 現実的な会計の考え方 会計制度は異なる会計哲学が調整される結果としていずれの理想からもずれると大方が感じる。ヒストリアンはビジネスが表舞台に登場するや、組織目的に従うとする会計哲学が優先し、会計は利益計算の手段として発達してきたという「事実」を主張するだろう。公認会計士はその存立基盤である複式簿記と最新の会計ルールを最優先する。しかし、会計は営利企業のみのために存在するわけではない。にもかかわらず、営利企業のための利益計算システムというモデルから非営利組織あるいは具体的には非営利法人の会計を判断しがちである。そのため、政府会計や非営利法人会計が企業会計の論理から議論される危うさがある。 そもそも組織目的の異なる会計を単純に統一できるのか。後に議論する学校法人会計は企業会計と異なる。政府会計とも異なる。他の種類の非営利法人会計と類似性が多いかというと必ずしもそうではない。しかも、同じ教育機関の会計であっても、国立大学法人会計とも異なる。こうした法人別に多様な会計が存在する状況に対して、比較可能性に欠けるという理由から統一会計をめざせという主張もありうる。この場合、法人固有の目的的会計表現よりも他の種類の法人との比較可能性が優先される。しかし、何のための比較可能性かという肝心なところが議論されない。一方、学校に関する複数の会計の統一や、病院に関する複数の会計の統一に範囲をとどめるという主張もありうる。 Ⅲ 学校法人会計の検討 1 学校法人会計の特徴 私は、学校法人における予算制度と基本金制度に素朴な疑問を感じる。学校法人の予算制度は、民間企業の予算とも異なるし、政府の予算とも異なる。利益計画の一環としての企業の予算とも異なる。財政権の付与としての政府の予算とも異なる。学校法人の予算の意義は将来収支の硬直性を理由とする順守すべき予定を意味するようである。そのことが学校経営の硬直化に通ずるのではないか。その上で、予算は作成されることが何よりも重要である、当初予算は狂えば補正すればよい、そういう安直な考えを生み出す可能性を感じる。 学校法人会計における基本金制度には一定の意義があるものの、予算と同じで、制度を守っていればよいという風潮を生む。企業会計から学校法人会計を見れば基本金制度が特殊であると見える。しかし、学校法人会計から企業会計を見ると資本金制度の特殊性が見えてくる。両方の制度から統一地方公会計を見るとその純資産が極めて脆弱であると見える。つまり組織目的に従う会計哲学の関心は純資産の扱いにフォーカスされると考えられる。とりわけ基本金制度の検討を通して会計の本質に迫ることができると考える。 2 学校法人の収支の特徴 日本会計研究学会「スタディ・グループ学校法人会計」(1968~1972)は、学校法人会計の収支の特徴を指摘したのちに、予算制度と監査、予算原則、予算監査の重要性を唱えるものである。その公表年は45年も前になるが、そこでの指摘は今日にも通じる。 「1 教育プログラムのサイクル―例えば、大学学部教育においては4年、高校・中学においては各3年―の期間は収入・支出ともに非弾力的である。(略)ゆえに、所与の教育プログラムの実施過程において、教員の教育努力を追加して投入したとしても、それによって収入の増加を実現することは不可能である。支出も、その教育プログラムの1サイクルが終了するまでは、これに必要な支出として当初計画した額を自由に変更すること、特に削減することはほとんど不可能である。」と収支の非弾力性を指摘する。 「2 また教育の成果は収入の多少を以て測定評価できないから、収入と支出との間に短期的な相関関係はほとんど見出せない」し、「3支出の上限は決定しがたく、他方、これを賄う収入は有限である」とも指摘する。 ここに指摘された3つの特徴のうち、第1の収支の非弾力性は学校に特徴的なのかもしれない。しかし、第2に指摘された成果と収入の多少に短期的な相関関係が見出しえない点と、第3に指摘された支出の上限の決定困難性に対する収入の有限性という点は、非営利組織なかでも政府組織に見出せる共通する特徴である。非営利組織でも、学校法人以外の非営利法人が収支の非弾力性という特徴を備えているかどうかは個々に見ないと一般的な見解は述べられない。それにしても、収支が弾力的な営利企業とは全く異なることは誰にでも理解できるところである。 3 学校法人会計への拘束 学校法人会計は社会福祉法人会計とともに、非営利法人会計の中で例外的位置を占めている。将来の問題として統一非営利法人会計が模索されるとして、かかる統一会計に学校法人会計を包含できるか否か微妙である。第1に、学校法人は予算の策定とその忠実な執行が強制される。そこで、学校法人会計は政府会計と近似する側面を有している。第2に、法人財産の維持拘束性という観点から基本金制度が強制される。その制度は学校財産の維持を求めるものであるが、この発想は企業会計、政府会計、そして学校法人会計以外の非営利法人会計とも異なるようである。学校法人における維持拘束性は教育サービスに不可欠な資産の維持拘束性に求められる点にその特殊性がある。それゆえ、学校法人会計における基本金制度は学校法人固有の維持拘束性として理解される。 4 学校法人の収支 学校法人は、実際に学生数が決まると将来支出がほぼ決まるということなので、将来収入もショートしないように措置される必要がある。一見、政府組織と同じように見えるが、政府予算の場合には、歳出の内容は本来的には住民の要求と財源の調整を受けて決まるものであるから可変的なのに対して、学校の場合には、年度によって支出対象を変えるということは難しい。そういう意味で、学校の場合には、予定の段階から財政は硬直的である。他方、政府の場合は、過大支出が原因で財政が硬直的になる。こうした違いを考える時、学校法人の予算は、予定収入と予定支出の性格が強くなる。 5 学校法人の予算制度の問題 学校法人において予算制度が重視される理由はその非弾力的収支構造と法人の資産に対する所有権・持分権の不存在に求められる。これに対して企業は弾力的収支構造を有し、企業の財産に対する所有権・持分権が存在するため、決算制度が重要とされる。また、予算制度を必要とする同じ理由から、学校法人の存続を確実にするため基本金制度が編み出されている。決算よりも予算を重視すること、所有権・持分権なき組織の存続を図るために基本金制度を設けることに特徴があるがゆえに現行の学校法人会計が存在しているという立場に立つとしても、なお学校法人会計には検討すべき課題が存する。 予算の重要性が高まるほど決算の意義が薄れる。予算が絶対的であるとき、決算は予算執行の確認作業の意味しかない。予算が遵守目標であるとき、予算と決算の差異分析が正当化の観点から意味を持つ。予算が動機付け数値であるとき、予算と決算の差異分析は業績評価の観点から意味を持つ。いずれの場合であっても、当初予算を補正することは認められることなのかもしれない。しかしながら補正の基準があいまいであると浪費をもたらし予算による行動規制が機能しなくなる。予算が絶対的であるときに補正が弾力的だと実質的に予算統制が機能しなくなる。予算が目標であるとき補正が弾力的だと実質的に目標管理が機能しなくなる。予算が動機付けの場合、補正が弾力的だと、経営の士気をそぐ可能性もある。 学校ではその収支の拘束性ゆえに予算が絶対的であることを認めるにしても、その「立法趣旨」が理解されない形式主義が横行する。すなわち、予算の通りに間違いなく執行するか、予算に反しても執行を認めるかの判断を持たなければならない。予算に反しても予算の趣旨に合致している支出を、事務レベルにおいて認めないという「予算に対する誤った理解」が見受けられる。 6 学校法人の基本金制度の問題 学校法人会計の基本金制度は営利企業の資本金制度との対比で理解されることが多い。両者の共通性は法人財産への維持拘束性である。相違点はその維持拘束の方法にある。学校法人においては具体的な教育施設等を維持拘束すべく、純資産の側において、教育施設等の金額を基本金として設ける方法を採る。一方、企業会計においては、払込資本等で示される抽象的な維持拘束額を、純資産の側において、資本金を設ける方法を採る。ここでは、具体的な資産を維持拘束するわけではない。ちなみに、新地方公会計では、資産負債差額としての純資産額が算定されたのち、事後的に(簿外で)固定資産等形成分と余剰分(不足分)を示す方法を採用している。すなわち、基本金制度も資本金制度も採用していないのである。 学校法人には出資(所有権)がないので、事業収入の中から維持拘束すべき金額を造成するのである。すなわち、基本金は稼得利益の資本化額を示す。この発想からすれば、所有権なき企業を作ることができる。すなわち借入金等で事業投資の財源を確保し、毎期の純利益の一部を資本金に振り替える方法である。別の方法によると、当期純利益の計算に先立ち、総収益から一定金額を資本金に振り替えたのち、振替金控除後の総収益から利益計算を行う方法である。後者は学校法人の基本金会計の仕組みに相当する。 企業会計を一般的だとみれば、学校法人会計の特殊性が見えてくる。資本制度を有する会社会計から学校法人を見れば、基本金は疑似的出資とみなしうる。しかも維持拘束すべき資産等があって初めて、疑似出資たる金額を事業収入から控除して基本金に組み込むのである。この疑似資本たる基本金は維持すべき金額を示しているが、その背景に出資者はいない。そこで、学校法人の理事者が出資なき法人の維持すべき金額たる基本金を管理するのである。 このように純資産は多義的である。それは純資産の会計処理にこそ、組織目的が反映されるからである。しかも、純資産の構成要素に維持拘束すべき金額を勘定として設定しても良いし、しなくても良い。営利企業における資本金勘定の場合、その増加要因と減少原因を資本金に代替する科目として設定し、純利益を算定したのちに資本金に加減する。学校法人における基本金勘定の場合、基本金の増加(組み入れ)原因と減少(取り崩し)原因を勘定として設定しない。地方公共団体の純資産の場合、資本金や基本金に相当する科目を設定しないままに、純資産の増減原因を勘定で示すことはできる。 多義的な会計制度あるいは多義的な純資産制度に直面するとき、安直に統一化を主張する方法もあろう。その際の殺し文句が「比較可能性」である。何ゆえに比較可能でなければならないかが明らかにならないから「安直」なのである。その証拠に会計における最高規範は比較可能性かと問えば否定されるであろう。比較可能性より優先する価値(真実かつ公正なる概観であったり、意思決定有用性であったりする)がある。 Ⅳ 本報告における理論提言 学校法人における予算制度と基本金制度(を含む会計制度)を考えてきた結果、制度だけでは多義的状況を把握しきれないことに気づいた。そこで、管理という補助線を設ければよいと気づく。その組み合わせが表2のとおりである。 表2 管理と制度 予算制度と会計制度は異なる制度であるが、両者の要請を同時に満たせない可能性がある。統一的な地方公会計では、会計は予算制度に対する補完制度だと解釈することで決着がついた。これは制度面では、予算制度優先である。これに対して、営利企業における予算の意義を認めるものの、予算通りの決算を求められていない。そこでは、実際の経営活動を反映した会計が重要になる。以上に対して、非営利組織、非営利法人はいかなる位置にあるかの議論が重要である。 他方、管理の面においても予算を重視するのか、会計を重視するのかが問われる。日々の活動が予算の観点から事前に評価されるのか、日々の活動が会計的事実として把握され、それが事後的に評価対象になるかは大きな違いである。 予算制度重視と会計管理重視は矛盾するのではないかという疑念も起きよう。しかし予算は細部にわたり事前に決まっているわけではないので、予算制度を守りつつも、勘定科目間の振替や、内部組織横断的に予算を提供しあう慣行により、予算管理を事実上形骸化させ、会計管理を優先するというのも現実である。 以上のように考えると、4つのタイプのいずれにも非営利法人が位置する。非営利法人では学校法人と社会福祉法人がタイプBと考えられる一方、公益法人とNPO法人はタイプCと考えられる。我々が検討してきた学校法人はタイプBであるから、予算管理と会計制度が矛盾なく機能する方法が模索されればよいというタイプである。 いよいよ理論的検討の暫定的結論を述べる必要がある。理論的で一般論に終始する非営利組織にとっての収入は当該組織の目的に照らして手段であるから、当該組織は収入目的組織であり、その収入は財源措置等の手段的収入であるといえる。他方、非営利法人にとっての収入はその意義が十分に検討されていないと思う。軽減税率は住民から当該法人への寄付の意義があるがその合意が形成されているか、政府等からの補助金は収益なのか収入なのか、支出目的組織なのに収益事業が認められている場合には当該収入は収入目的組織の収入として認識されているか、など検討されているかなど問題は多岐に及ぶ。 以上、大会準備委員会の求めに応じて、会員に対して問題の所在に関する抽象的議論に終始したが、これらを継続的に検討していくことが本学会に与えられた任務であると思う。 [参考文献] 柴健次[2012]「非営利組織に関する会計研究のフレームワーク」『京都大学経済論叢』第186巻、第1号。 日本会計研究学会[1972]『予算制度と監査・予算原則・予算監査』。 非営利法人研究学会[2017]『非営利組織会計の研究』公益法人会計研究会。 堀田和宏[2012]『非営利組織の理論と今日的課題』公益情報サービス。 (論稿提出:平成29年11月24日)

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    ページ TOP ページ TOP 更新情報 ​ ​ ◎​[一般法人会計研究委員会]より受託研究最終報告書(委託元:全国公益法人協会)が公表されました。 詳細はこちら (2020/09/16) ​ ◎​[公益・一般法人研究会]より2017年度最終報告書、[大学等学校法人研究会]より2018年度経過報告書が公表されました。 詳細はこちら (2018/09/09)※会員専用ページからダウンロードが可能です。 ​ ◎非営利法人研究学会第22回全国大会の詳細を掲載しました。詳細はこちら (2018/08/16) ​ ◎非営利法人研究学会誌第20号発行:非営利法人研究学会誌の最新号、第20号を発行しました。詳細はこちら (2018/08/08) ​◎【地域部会】第21回関東部会、医療・福祉系法人研究会(合同開催)の大会記を掲載しました。詳細はこちら ​ ​◎非営利法人研究学会[公益・一般法人研究会]より2016年度中間報告が公表されました。(2017/09/13) ​ ◎非営利法人研究学会[公益法人会計研究委員会]と[新公益法人制度普及啓発委員会]から最終報告書が公表されました。​(2017/09/13) ​ 学会から重要なお知らせ ​ ◆2021年度全国大会・自由論題募集のご案内(2021/5/31) 詳細はこちら をご覧ください。(自由論題申込書はこちら ) 【非営利法人研究学会全国大会】※プログラムは現在調整中です。 自由論題報告日程:2021年9月25日(土)および9月26日(日) ​ 統一論題テーマ:非営利法人の理念と制度 会場:Zoomによるリモート開催(準備委員会:関西大学) 準備委員長:柴健次(関西大学) ​ ◆スタディ・グループの公募について(2021/3/1) 昨年9月に制定されたスタディ・グループ運営規程に基づきまして、スタディ・グループの公募を行います。 詳細は会員メーリングをご確認ください。​ ​ ​ ​ ◆2020年度、第24回全国大会のプログラムが発表されました。詳細はコチラ (2020/8/20) ​ ◆役員の改選について ​ 2019年9月に役員改選がありました。新役員はコチラ からご確認ください。 ​ ◆当会の公益認定が全国公益法人協会の機関誌『公益・一般法人』No.954(2017年12月1日号)で紹介されました。詳細はこちら ​ ◆「会員専用資料室」運用開始のお知らせ(2017/09/13) 本サイトに「会員専用資料室」を開設しました。会員の皆様がご活用いただける資料を掲載させていただきます。パスワードについては会員メーリングリストでお知らせいたしますが、ご不明な方は学会事務局 までお問い合わせください。 ​ 開催スケジュール ​ ​ ​ 地域部会についてのお知らせ ​ ◆7/31(土)北海道・関東合同部会のお知らせ◆ このたび非営利法人研究学会北海道部会・関東部会の合同部会を 7月31日(土)13:00より開催することになりました。 詳細はコチラ をご覧ください。 ​ ​ ◆7/31 非営利法人研究学会・西日本部会のお知らせ◆ 日時: 2021年7月31日(土) 13:30~17:30 場所: Zoomによるオンライン形式 報告1(13:30~14:20) 吉永 光利(公益財団法人倉敷市スポーツ振興協会) 「非営利組織における自己組織性の実証的研究 ~公益法人を対象とした調査に基づいて~」 報告2(14:30~15:20) 吉田 忠彦(近畿大学) 「NPO支援組織と制度ロジック変化 ―アリスセンターのケース―」 報告3(15:30~16:20) 井寺 美穂(熊本県立大学) 「地方自治体における内部統制と公務員倫理」 報告4(16:30~17:30) 出口 正之(国立民族学博物館) 「公益法人をめぐるサードセクター論とビジネスセントリズム/ ガバメントセントリズム」 問合せ先 吉田忠彦(近畿大学) tdhkysd*gmail.com (*を@に直してご送信ください) ​ ​ ◆北海道部会開催・報告者募集のお知らせ◆ 説明:【北海道部会開催概要】 開催日時:7月10日(土)15時開始(18時終了予定) 申込締切:6月20日(日) 報告時間:40分(質疑応答20分) 開催方法:MS Teamsによるリモート 参加費:無料 共催学会:国際公会計学会北海道部会、非営利法人研究学会北海道部会、北日本会計研究会 準備委員長:川島和浩(東北工業大学) 申込先:準備委員長 川島先生 kawashima※tohtech.ac.jp (※→@に変更ください。) 7月は、上記の10日と31日の関東部会との合同部会と、2回部会を開催します。 ​ ​ ◆第31回関東合同部会の報告者募集のお知らせ◆ 開催日時:2021年7月31日(土曜日)13:00から17:30(予定) ※但し,報告者多数の場合,当日の開始時刻を午前中に設定する場合もあります。ご理解の程,何卒宜しくお願い申し上げます。 場所:ビデオ会議システムzoomによる開催 ※ご報告希望者には、ご自身のPCを用い,画面共有によりご報告をお願い致します。 《報告者の募集方法》 メールの件名を「第31回北海道・関東合同部会の報告希望」とし、下記の連絡先あてに, お名前とともに「ご所属」および「論題」をお知らせ下さい。 申し込み締め切り: 7月4日(日) 連絡先:尾上選哉(日本大学経済学部) onoe.eliya※nihon-u.ac.jp (*を@に変えて入力して下さい) ​ ​ ◆西日本合同部会(7/31)報告者募集のお知らせ(6/3 応募締切) 開催日時:2021年7月31日(土) 13:00~17:00(予定) 場所:Zoomによるオンライン形式(後日URL等お知らせします) 《報告者募集》 報告を3件程度募集いたします。 《報告エントリーの方法》 メールの件名を「7月31日西日本部会報告希望」とし、 以下の連絡先あてに「ご所属」および「報告のタイトル」を本文でお知らせ 下さい。 申し込み締め切り:6月3日(木) 連絡先:吉田忠彦(関西部会長) tdhkysd※gmail.com (*を@に変えて入力して下さい)​ ​ ​ ◆​関東北海道合同部会(5/8)開催中止のお知らせ 5月8日に予定していた関東北海道合同部会は残念ながら中止となりました。 次回は7月31日(土)を予定しています。 ​ ​ ◆関東北海道合同部会(5/8)報告者募集のお知らせ(4/9 応募締切) 開催日時:2021年5月8日(土曜日) 13:00~(または14:00~) 場所:ビデオ会議システム zoom を用いての開催となります。(報告希望者の方には、ご自身のPCを用いてご報告を行っていただくこととなりますので、zoomアプリ・webカメラの使用が可能であることをご確認ください) 《報告者の募集方法》 メールの件名を「北海道・関東合同部会の報告希望」とし、以下の連絡先あてに「ご所属」および「報告のタイトル」を本文でお知らせ下さい。(学会の開催通知にご所属および報告タイトルを記載させていただきます) なお、ご報告希望の受付の締切は 「2021年4月9日金曜日」とさせていただきます。 連絡先:金子良太(関東部会幹事)hieirikantou※yahoo.co.jp (*を@に変えて入力して下さい) ​ ​◆関東合同部会(3/20) 開催日時:2021年3月20日(土・春分の日)10:30~ 場所:ビデオ会議システム zoom オンライン会議システムzoomでの開催となり、事前の出席連絡は不要です。 改めて3/18までに会員の専用メーリングリストにてIDとパスワードをお伝えします。詳細は、こちら をご覧ください。 ​​ ​​ ​​ ​​ ​​ ​​ ​ ​​​​​​ ◆関東合同部会(3/20)報告者募集のお知らせ(2/12 応募締切) 開催日時:2021年3月20日(土・春分の日) 13:00~(または14:00~) 場所:ビデオ会議システム zoom を用いての開催となります。(報告希望者の方には、ご自身のPCを用いてご報告を行っていただくこととなりますので、zoomアプリ・webカメラの使用が可能であることをご確認ください) 《報告者の募集方法》 メールの件名を「第30回関東合同部会の報告希望」とし、以下の連絡先あてに「ご所属」および「報告のタイトル」を本文でお知らせ下さい。(学会の開催通知にご所属および報告タイトルを記載させていただきます) なお、ご報告希望の受付の締切は 「2021年2月12日金曜」とさせていただきます。 連絡先:金子良太(関東部会幹事)hieirikantou※yahoo.co.jp (*を@に変えて入力して下さい) ​ ​ ​ ​ ​

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    非営利法人研究学会誌 学会誌購入 非営利法人研究学会では、毎年、機関誌として『非営利法人研究学会誌』を発行しています。 ここでは、最新号及びバックナンバーの内容をご紹介します。 ■最新号( 第22号)目次 【特集】 公益法人制度改革10周年 ― 公益法人の可能性と課題を探る ― 公益法人税制優遇のルビンの壺現象 出口正之 会計からみる公益法人制度改革の課題と可能性 尾上選哉 公益法人の拡充のために公益法人税制が果たすべき機能の考察 苅米 裕 【報告】 非営利組織における財務報告の検討に関する報告 松前江里子 【論文】 地方創生における地域資源の戦略的活用とその成功要因 今枝千樹・藤井秀樹 市民活動支援をめぐる施設、組織、政策 吉田忠彦 子ども食堂におけるドメインの定義 菅原浩信 【研究ノート】 民事再生手続による学校法人再建の可能性 岩崎保道 災害とソーシャル・キャピタルに関する一考察 黒木誉之 ​ 第18回学会賞等の審査結果に関する報告 第23回大会記(2019) 齋藤真哉 あとがき 大原昌明 バックナンバー一覧 ■ 第21号目次 まえがき 堀田和宏 ​ 【特集】NPO法施行20年〜その回顧と展望 非営利法人研究学会第22回全国大会 統一論題の開催に寄せて 鷹野宏行 NPO(非営利法人)と市民社会・市場経済 井出亜夫 ― 特定非営利法人活動促進法の制定とわが国民法思想、21世紀の市場経済システム― NPO法人会計基準の考え方と2017年12月改正の方向性 江田 寛 法律専門家からみたNPO法20年 濱口博史 【論文】 社会的投資によるコミュニティ再生 今井良広 ― 英国のコミュニティ・シェアーズを事例に ― NPO経営者におけるアカウンタビリティの質的データ分析 中嶋貴子 マルチステークホルダー理論に基づく考察 岡田 彩 一般社団法人の非営利性と非分配制約についての検討 古市雄一朗 ​ 第17回学会賞等の審査結果に関する報告 第22回大会記(2018) 鷹野宏行 あとがき 小島廣光 ■ 第20号目次 まえがき 堀田和宏 ​ 【特集】非営利法人の収入と支出に係る会計諸課題 「理念の制度」としての財務三基準の有機的連関性の中の収支相償論 出口正之 非営利組織の内部留保 石津寿惠 非営利法人(会計)における収入の意義 柴 健次 【論文】 決定プロセスの構造化理論: 京都市市民活動総合センターの設立プロセスを事例として 吉田忠彦 セクター中立会計の課題と可能性 金子良太 地方創生に資する「地域社会益法人」認証を巡る考察 越智信仁 【研究ノート】 同窓会誌情報を活用した大学と卒業生間の紐帯の強さの定量分析 津曲達也 ​ 第16回学会賞等の審査結果に関する報告 堀田和宏 第21回大会記(2017) 宮本幸平 あとがき 小島廣光 ■第19号目次 まえがき 堀田和宏 ​ 【特集】非営利法人研究の回顧と展望 非営利法人会計制度の回顧と展望 藤井秀樹 ―公益法人会計基準の検討を中心に― 非営利法人制度をめぐる諸活動とそのロジック 吉田忠彦 非営利法人に対する税制の現状と課題 橋本俊也 【論文】 法人形態から見た「チャリティ・公益法人制度」の国際比較: 非営利の法人制度と会計を巡っての政策人類学的比較研究 出口正之 社会福祉法人制度改革の背景と諸問題 千葉正展 ―社会福祉充実残額算定の問題点を中心に― 公益認定取消しと公益認定制度についての再検討 古市雄一朗 病院の公益性の実現と効率の評価に関する試論 髙屋雅彦 ―医療法人立精神科病院を例として― 裁判外紛争解決手続における公正性と専門性 李 庸吉 ―韓国における医療ADRを素材に― 【研究ノート】 学校法人会計基準における2つの収支計算書の役割を巡る検討 林 兵磨 【回顧筆録】非営利法人研究学会の20年を振り返る 堀田和宏 第15回学会賞等の審査結果に関する報告 堀田和宏 第20回大会記(2016) 成道秀雄 あとがき 小島廣光 ■第18号目次 まえがき 堀田和宏 ​ 【特集】非営利組織会計と営利組織会計との相互関係 非営利組織会計と企業会計の統一的表示基準 宮本幸平 非営利組織会計と営利組織会計との相互関係 髙山昌茂 ―「非営利組織の財務報告の在り方に関する論点整理」 論点9 連結情報の開示についての考察― 【論文】 非営利組織会計の純資産区分に関する試論 佐藤 恵 ―財務的弾力性の観点から― “クリープ現象” としての収支相償論 出口正之 医療法人におけるガバナンスとアクティビティ 髙屋雅彦 ―精神科病院における実証分析序論― 【研究ノート】 収益事業課税に関する裁判例を踏まえた法人税法上の収益事業と課税要件の問題整理 永島公孝 第14回学会賞等の審査結果に関する報告 堀田和宏 第19回大会記(2015) 兵藤和花子 あとがき 小島廣光 ■第17号目次 まえがき 堀田和宏 ​ 【特集】非営利法人に係る公益性の判断基準 一般社団・財団法人の公益認定基準の検討 岡村勝義 非営利法人の公益性判断基準 初谷 勇 米国の非営利組織の公益性判断基準 金子良太 英国チャリティの公益性判断基準 尾上選哉 【論文】 公益法人制度の昭和改革と平成改革における組織転換の研究 出口正之 非営利法人組織における会計の役割 森美智代 非営利組織はアドホクラシーか? 西村友幸 非営利法人課税の本質 藤井 誠 【研究ノート】 日本における病院制度の進化と公益性に関する考察 髙屋雅彦 国立大学における全学同窓会の運営あり方 高田英一 第13回学会賞等の審査結果に関する報告 堀田和宏 第18回大会記(2014) 上松公雄 あとがき 小島廣光 ■第16号目次 まえがき 堀田和宏 ​ 【特集】非営利法人における制度・会計・税制の改革を総括する 公益法人制度改革における公益認定等委員会のパターナリズムの傾向 出口正之 一般社団・財団法人への移行期間を終えての税制課題 成道秀雄 非営利法人制度の現状と課題 齋藤真哉 非営利法人会計基準の統一問題―英国における財務報告制度改革の到達点に基づく考察― 古庄 修 【論文】 東日本大震災における義捐金の行政的配分の問題点と民間非営利活動―善意の効率的配分を目指して― 藤井秀樹 企業会計との統一化を指向した非営利組織会計の表示妥当性考察 宮本幸平 非営利組織のディスクロージャーと資源提供者の行動の関係 尾上選哉・古市雄一朗 非営利組織の財務情報と情報利用者の属性に関する実証研究―会計知識とボランティア経験が与える影響― 石田 祐・馬場英朗 NPO法人会計基準の現状と普及に向けた課題 橋本俊也 訪問看護サービスにおける医療保険と介護保険の関係―報酬体系を中心に― 河谷はるみ 【資料】 国立大学における全学同窓会の設立及び活動の実態と課題―同窓会担当理事に対するアンケート調査の結果を中心に― 高田英一 学校法人における倒産事件の課題整理 岩崎保道 ​ 第12回学会賞等の審査結果に関する報告 堀田和宏 第17回大会記(2013) 古庄 修 あとがき 小島廣光 ■第15号目次 まえがき 堀田和宏 ​ 【特集】地域活性化と非営利活動―事例研究を中心にして― 北海道における自治体とNPOのパートナーシップの実際―主として福祉系サービスNPOの 事例研究― 杉岡直人 地域社会雇用創造事業による社会起業創出の考察―14名の道内社会起業家への聞き取り調査 の結果から― 河西邦人 行政の視点から見た非営利活動と地域活性化―住民参加型まちづくり事業の効果と課題― 早瀬京太 【論文】 社会福祉法人の競争戦略と組織―高齢者介護組織を対象とする実証研究― 深山誠也 わが国の大学における全学単位での同窓会の現状について―全学同窓会の規約の分析を中心に― 高田英一 NGOの監査とガバナンス─資金拠出制度による指導機能と私的自治─ 馬場英朗 英国におけるアセット・トランスファーの政策的展開―公有資産のコミュニティ組織への移転― 今井良広 観光分野における公民間コラボレーションの理論―非営利組織の果たす役割― 小熊 仁 コミュニティとシティズン・ガバナンス 黒木誉之 【研究ノート】 民間非営利組織のプリンシパル=エージェント関係―香港における帳簿検査への消極性― 水谷文宣 大学を中心とした産官学民連携による地域活性化―亀岡カーボンマイナスプロジェクトの事例を中心に ― 高田英一 NGOの監査とガバナンス─資金拠出制度による指導機能と私的自治─ 野口寛樹・定松 功・大石尚子 ​ 第16回大会記(2012) 大原昌明 あとがき 小島廣光 ■第14号目次 まえがき 石崎忠司 ​ 【特集】地域の公共サービスと非営利活動―医療・福祉・介護の理論と実際― 非営利セクターとのパートナーシップによる公共サービスの提供 ―多元的福祉サービス提供におけるサード・セクターの重要性― 小林麻理 2012年の介護保険制度改正をめぐる諸課題―給付と負担の関係を中心として― 吉田初恵 【論文】 新しい公共と地域のガバナンス 澤田道夫 医療機関におけるリスクマネジメント 佐久間義浩 NPO法人の会計情報と寄付金に関する実証分析 五百竹宏明 自非営利組織の成長性と安定性に関する実証分析 中嶋貴子・馬場英朗 社会福祉サービスの質の保障と第三者評価事業 河谷はるみ ​ 第15回大会記(2011) 澤田道夫 あとがき 藤井秀樹 ■第13号目次 まえがき 石崎忠司 ​ 【論文】 社会ガバナンスと非営利組織 吉田忠彦 非営利法人制度改革と市民社会の安全 初谷 勇 新しい公共と認定NPO法人制度 田中弥生他 自転車タクシー事業の現状と課題 大原昌明他 非営利組織における内部統制の現状 佐久間義浩 非営利組織における事業積算とフルコスト回収 馬場英朗 行政とNPOの協働におけるバランスト・スコアカードの適用可能性 八島雄士 NPMを活かしたマネジメント・システムについての分析 小野英一 【研究ノート】 市民参加型パートナーシップ研究の批判的検討 東郷 寛 ボランティアの専門性の高度化 角谷嘉則 ​ 第14回大会記(2010) 清水貴之 あとがき 藤井秀樹 ■第12号目次 まえがき 石崎忠司 ​ 【特集】非営利法人の会計基準統一の可能性をさぐる 公益法人会計基準にみる非営利法人会計の基礎概念 川村義則 NPO会計基準を民間で作成することの意義 江田 寛 非営利法人における会計基準統一化の可能性 藤井秀樹 【論文】 協同組合における事業分量配当金(割戻金)の会計的性格−事業分量配当金(割戻金)の出資金振替処理を巡って− 鷹野宏行 正味財産と資産対応の意義と展開−公益法人会計基準の変遷に関係させて− 岡村勝義 ソーシャルビジネスとその制度設計に関する研究 金川幸司 ソーシャル・キャピタルと管理会計に関する一考察−公園行政の事例を手がかりとして− 八島雄士 コミュニティ・ユース・バンクmomoの挑戦−市民活動を支えるNPOバンク− 馬場英明・木村真樹・荻江大輔・中山 学・三村 聡 非営利組織体の業績評価に関するディスクロージャーについて−バランスト・スコアカードの利用を通じて− 葛西正輝 社会的企業のソーシャル・アカウンティング 青木孝弘・馬場英明 【資料】 英国チャリティの会計−SORPの発展とチャリティの財務報告− 上原優子 第8回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第11回大会記(2009) 橋本俊也 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 藤井秀樹 ■第11号目次 まえがき 大矢知浩司 ​ 非営利組織の業績測定・評価に関する多角的アプローチ—組織有効性の測定・評価の包括的 フレームワーク— 堀田和宏 サービスの原価と見えない価値 梅津亮子 非営利組織の公益性評価—公益認定の基準を踏まえて— 齋藤真哉 図書館政策とNPO 初谷 勇 NPO支援組織の役割の変化 吉田忠彦 非営利法人に対する金融資産収益課税における問題点—非営利型法人に対する金融資産収益課税を中心として— 上松公雄 大統領府創設の“ねらい”—行政組織の効率測定と予算配分:サイモンとバーナード— 伊藤研一・道明義弘 非営利研究機関におけるアカウンタビリティと知的財産ディスクロージャー 北口成行 「事業型NPO」の特徴とその発展課題—京都府NPO法人事業報告書データ分析から— 桜井政成 非営利組織の財務評価—NPO法人の財務指標分析及び組織評価の観点から— 馬場英朗 企業会計と非営利の会計—財務会計研究からみた非営利組織の会計を考える— 興津裕康 アンゾフESO概念における非営利組織の位置づけと意義 戴 曼捷 営利組織体におけるBalancedScorecard導入に伴う問題点—ChristopherD.Ittnerらの2003年実地調査を中心として— 葛西正輝 非営利組織の業績測定・評価—顧客満足度と組織運営、人事の視点から— 棚橋雅世 京都府NPO法人の内部留保に関する考察—2005年度財務データを素材として— 久保友美 NPOにおける組織能力の可能性—委託、補助・助成金を得るために— 野口寛樹 【事例研究】 戦略的協働を通じた車粉問題の解決プロセス 後藤祐一 【研究ノート】 NPO法人のコーポレート・ガバナンスに関する事例研究 山田國雄 ​ 第7回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第12回大会記 堀江正之 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第10号目次 まえがき 大矢知浩司 非営利組織のミッションと財務報告の課題 藤井秀樹 非営利組織経営学の課題と可能性 島田 恒 新たな公益法人税制への要望 成道秀雄 経営環境の変化と会計方針の変更 伊藤 務 非営利・営利組織のサービスの質に関する比較検討—介護保険市場を例にー 桜井政成 非営利組織の経営管理論に基づく組織発展仮説 河口弘雄 NPO法人の財政実態と会計的課題—「NPO法人財務データベース」構築への取組みから— 山内直人・馬場英朗・石田 祐 中間法人と公益法人制度改革 初谷 勇 非営利組織の情報開示と資源の源泉の関係 古市雄一朗 知識創造の条件整備としての公民パートナーシップ—コープロダクションの視点から— 東郷 寛 英国パートナーシップの10年 —理論と実践— 今井良広 【事例研究】 まちづくりにおける「つなぎ役」の役割—アート・イン・ナガハマを事例として— 角谷嘉則 指定管理者制度とNPO—NPO支援センターの活動を事例として— 金川幸司 奨学金財団と人材育成事業の役割 八木 章 ​ 回顧筆録◆学会の10年を振り返って 大矢知浩司 第10回大会記(2006年) 吉田忠彦 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第9号目次 まえがき 大矢知浩司 ​ 公益法人制度の抜本改革について—公益活動の一層の発展に向けて— 中藤 泉 租税法律主義とネット・サイズ理論—非営利法人制度改革における現実と理念の架橋の重要 性— 出口正之 アメリカ行政府の構造改革—組織論はF.D.ローズベルトを助けたか?— 伊藤研一・道明 義弘・井澤裕司 包括外部監査と行政裁量権の濫用—判例理論の活用可能性を中心に— 吉川了平 公益法人課税における租税法律主義 永島公孝 非営利組織における収支計算書の展開—公益法人会計を中心に— 梅津亮子 公益法人会計における「正味財産」の検証と展望 岡村勝義 結社型による近代報徳運動の発展と組織運営に関する研究序論 川野祐二 日本におけるNPO支援ナショナルセンターの生成と展開 吉田忠彦 コミュニティ・ガバナンスの制度的展開について—イングランドの地区委員会等を事例として— 今井良広・金川幸司 行政とNPOの協働関係における資金提供モデルについて—英国のFUNDINGにおける近年の動向を中心に— 金川幸司・今井良広 【研究ノート】 健康問題に関する地域活動を目的としたボランティア組織形成過程—ピンクリボン運動を中心として— 内海文子 ​ 第5回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第10回大会記(2006年) 小島廣光 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第8号目次 まえがき 松葉邦敏 非営利組織の制度進化と新しい役割 藤井秀樹 非営利組織の失敗—その原因と予防装置— 島田 恒 新たな非営利法人税制への提言 成道秀雄 イングランドにおける地域協定(LAAs)の意義と役割—非営利セクターの活動基盤として の可能性— 今井良広 非営利法人における委員会手当の所得区分—判例を中心として— 永島公孝 e‐ヘルス構築についての一考察 —データ利用を中心にして— 丸山真紀子 NPO支援センターの類型と課題 吉田忠彦 環境会計とライフサイクル・コスティング —営利企業の環境対応— 江頭幸代 官民協働事業と非営利組織の「見えざる資産」 東郷 寛 非営利組織におけるキャッシュ・フロー計算書の問題点—目的と基本理念— 王姝※(字形=䒑の下に二) 【研究ノート】 ミッション評価の必要性とその実態—特定非営利活動法人を中心として— 兵頭和花子 社団法人における賛助会員に関する考察 成田伸一 社会福祉法人の経営課題 小笠原修身 第4回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第9回大会記(2005年) 岡村勝義 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第7号目次 まえがき 松葉邦敏 ​ NPO法人のガバナンス 小島廣光 非営利組織の活動状況開示 梅津亮子 公益法人会計基準の改訂と今後の課題 加古宜士 非営利組織のガバナンスとアカウンタビリティ—経営機関の統制と規制の強化— 堀田和宏 医療法人における出資額限度法人制度の導入を巡る問題点 依田俊伸 認定NPO法人の認定要件の検討 成道秀雄 介護保険制度改革に向けての論点—介護サービスの特質と介護サービス市場からの一考察— 吉田初恵 パブリック・アカウンタビリティと業績評価 原田 隆 非営利組織体の活動報告 高橋選哉 アソシエーションの中の官僚制—厚生労働省所管の社団法人における職員数の規定因— 西村友幸 非営利組織における理事会役割の分析枠組み—社会福祉法人のデータを用いた検証— 桜井政成 非営利組織体における財務報告の目的とディスクロージャー 橋本俊也 多国籍企業現地子会社の情報開示 —現地国との調和— 于 佳 【研究ノート】 高齢者ケアの二国間比較 —日本とスウェーデン— 野口房子 地域開発と公益活動のバランス 用丸るみ子 ​ 第3回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第8回大会記(2004年) 金川一夫 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第6号目次 まえがき 松葉邦敏 ​ 非営利組織とNPO法 小島廣光 非営利組織の社会貢献—「合理的な愚か者」経済理論批判として— 作間逸雄 非営利組織の業績評価と中間支援組織の役割 今枝千樹 非営利組織と公民パートナーシップ—NPOサポート施設を巡って— 吉田忠彦 自律協働体系としてのボランタリー組織 西村友幸 【研究ノート】 収益事業課税における資本取引及び損益取引概念の検討 江田 寛 現物寄付の会計処理とその問題点 早坂 毅 ​ 第2回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第7回大会記(2003年) 成道秀雄 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 「投稿論文執筆に関する申合せ」について あとがき 堀田和宏 ■第5号目次 まえがき 守永 誠 ​ 非営利組織体のアカウンタビリティとディスクロージャー−英国チャリティの検討を中心と して− 古庄 修 民法法人の収支予算制度と業績評価 江田 寛 非営利組織のリスクとアカウンタビリティ 瓦田太賀四 環境コストと撤去コスト−ダムのライフサイクル・コスティングを中心として− 江頭幸代 助成型公益組織の近現代史序説−福府義倉とトヨタ財団を事例として− 川野祐二 行政補完型公益法人のアカウンタビリティ 伊藤 務 地域開発と公益関連活動の展開−鹿児島県を中心として− 用丸るみ子 NPOとPFI—CSO型PPPの構築を目指して 立岡 浩 非営利組織の業績評価と会計情報拡張の必要性−SEA報告の適用をめぐる議論とその先駆的実施例の検討− 今枝千樹 非営利組織体における資源提供者の意思決定−American Red Crossを事例として− 兵頭和花子 公益法人の財務的生存力と受託管理責任 若林茂信 【研究ノート】 アメリカにおける非営利組織体の結合会計 橋本 俊也 第1回学会賞・学術奨励賞の審査結果に関する報告 第6回大会記(2002年) 藤井秀樹 公益法人研究学会設立趣意書 公益法人研究学会会則 役員名簿 公益法人研究学会会員名簿 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 あとがき 堀田和宏 ■第4号目次 まえがき 守永 誠 ​ 非営利事業の社会的機能と責任 堀田和宏 非営利組織の存在理由と活動環境−情報利用者指向的会計論に基づく検討− 藤井秀樹 公益法人の社会的役割と情報公開−会計情報を中心として− 亀岡保夫 看護サービスの活動レベルの原価標準設定 梅津 亮子 公益法人情報開示の新展開−第三セクターに関連して− 岡村勝義 介護保険の給付と負担について−自治体間格差の実証研究 吉田初恵 公益法人会計基準の見直しに関する中間報告の問題点の検討 若林茂信 【研究ノート】 フランスにおける福祉施設系の公共・非営利組織(GO&NPO)マネジメント 立岡 浩 第5回大会記(2001年) 依田 俊伸 公益法人研究学会設立趣意書 公益法人研究学会会則 役員名簿 公益法人研究学会会員名簿 学会誌編集委員会規程 学術賞及び学術奨励賞に関する規程 あとがき 堀田和宏 ■第3号目次 まえがき 守永 誠 ​ 公益活動の舞台としての公益法人 吉田忠彦 今日的視点から見た「公益」の多様性 渋谷幸夫 公益法人の公益性−情報公開の観点から− 岡村勝義 非営利組織の効率性と有効性の測定・評価 大矢知浩司 規制緩和・競争導入と公益 佐々木弘 公的介護保険制度導入後の問題点−制度と現実のギャップ− 吉田初恵 介護老人福祉施設等に係る経営分析指標のあり方に関する試論 千葉正展 法人における公益性 依田 俊伸 米国会計検査院の業績監査事例 後 千代 ​ 第4回大会記(2000年) 戸田博之 公益法人研究学会設立趣意書 公益法人研究学会会則 役員名簿 公益法人研究学会会員名簿 学会誌編集委員会規程 あとがき 堀田和宏 ■第2号目次 まえがき 守永 誠 ​ ミッションベイスト・マメジメント 島田 恒 独立行政法人の創設と会計上の論点について 岡本義朗 公益活動における継続事業の概念 小宮 徹 非営利組織の評価の課題 石崎忠司 公益活動の歴史的展開−大航海時代から大公開時代へ− 守永誠治 公益法人にも国際化の洗礼を 若林茂信 NPO及び組織間関係NPOにおけるマネジメント研究 立岡 浩 共同募金システムの中心問題−米国ユナイテッド・ウエイの<ドナー・チョイス>をめぐって− 樽見弘紀 NPO法人税制の現状と課題 高橋選哉 ​ 第3回大会記(1999年) 佐藤俊夫 公益法人研究学会設立趣意書 公益法人研究学会会則 役員名簿 公益法人研究学会会員名簿 学会誌編集委員会規程 あとがき 堀田和宏 ■創刊号目次 まえがき 守永 誠 ​ 「公益性」の概念に関する論点 渋谷幸夫 公益法人の事業戦略 田口敏行 非営利組織の経営 小島廣光 非営利組織における理事会と経営者の役割-ハーマン=ヘイモービックスの所説にもとづい て- 吉田忠彦 シニア研究の視点-心理学的研究から見た老人問題のあれこれ- 柿木昇治 ​ 第2回大会記 杉山 学 公益法人研究学会設立趣意書 公益法人研究学会会則 役員名簿 公益法人研究学会会員名簿 学会誌編集委員会規程 あとがき 堀田和宏

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